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非合理な信頼がつなぐエコシステム(No.10)
穿った要約をすると、ヤクルトのおばお姉さま方が高齢者のお客さん世帯から不用品を回収してメルカリで現金化する地域サービスが、始まったらしいです。
プレスリリースよりストーリー性があったので、こちらの記事から参照します。
メルカリで売れた代金は社会貢献活動に利用。
不用品を回収するヤクルトの地域会社は、メルカリ手数料+諸経費以外は懐に入れず、不用品を拠出した高齢者には一銭も入らないそうです。
プラットフォームを提供するメルカリだけはちゃっかり手数料収入を得る以外、
金銭面からみればまったく「三方よし」になっていない、非合理なエコシステムに見えます。
特におばぁさんに至っては、(売値が付く品物を差し出しているということは)マイナスとも言えるわけです。
ですが、上掲記事に出てくるおばあさん、嫌な顔せずに閉業した元店舗の在庫を差し出しているんですよねぇ🤔
「信頼」とかでしか説明できない?
私見ですけど、高齢者が不用品を差し出す理由はおそらく、、、
・不要品の処分に困っているから
というのもあるんでしょうけど、
・ヤクルトさん(いつも来てくれているヤクルトの販売員さん)のお願いだから
というのが大きいのかなぁと思います。
めっちゃ引いて眺めたら、毎週定期的に飲み物買わされているおばちゃんに、家の物を差し出している構図でもあるのですが。
重ねてあくまで私見ですけど、
「不用品を売ったらいくばくかのお金になるから売りましょうよ」
と言われても、あまつさえ
「メルカリに出品したら〇〇円くらいになりますよ」
と定量的な見積を示されたとしても、おばぁちゃん達は不用品を差し出さなかったのではないかと思います。
定量見通しではなく、不用品処分の必要性を訴えられたとしたらどうでしょう?
例えば終活文脈で。
「周りに迷惑がかからないように、、、」
と、定量的に諭されたとしたらどうだったか?
度々私見ですけど、差し出したかは微妙に思います。
これで物事運んでいたら、例えば空き家や遊休農地の問題はとっくに解決して(ビジネスチャンスを見出した人たちが多数参入して、そのうちの誰かがビッグビジネスに成長させて)いると思うのです。
〇〇さんだから。
日ごろ話を聞いてくれている人だから。
このような「信頼」としか表現できないようなものが、一見すると非合理なエコシステムを合理的に稼働させ得るのだろうと思います。
以前、私自身は生活や仕事で定量・定性・時系列を意識していると書きました。
コミュニティにおける信頼は、このどれでもなさそうです。
(継続接点が醸成するものだとか言って「これが時系列に含意していたことだ」とか強弁するのは、無様なのでやめときます💦)
なので私はめっちゃ不得手なのですが、、、。
こういった、信頼がつなぐエコシステムが、ひとつひとつの規模は小さいかもしれないけれど、多様に生まれてくるのかもしれないですね。
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