見出し画像

金カム映画をレイトショーで観てきた話

とんでもない新年の幕開けとなってしまった。
被災された方々にかける言葉が見つからない。日々ニュースを観て、胸の潰れる思いだ。
今は募金して、一日も早く能登半島にいつもの毎日が戻ってくる事を願いながら自分にできることをするのみである。

地震がきっかけで、災害バッグを見直した。

免許証とマイナンバーカードのコピーをとり、現金も小銭と千円札に崩して入れた。
10ヶ月の娘のための離乳食も。2ヶ月ほど前に入れておいたおむつや着替えはサイズアウトしていたので、それも替える。3ヶ月もすればまた替えなければいけなくなっているはずだが、それはそれでこまめに見直す機会なので良い事だ。

いやしかし、歩けないこの怪獣(娘)を連れて避難できるだろうか…!?難易度SSミッション過ぎる。
抱っこ紐もわかりやすいところに置いておこう。

いざとなったらできるできないではなく、やらねばならない。

母子手帳と保険証券もコピーしていれておくべきか。

年明けこそ大変な幕開けだが、良い年にするのは自分自身の心掛けひとつにかかっているはずだ。
日々色々なものに感謝して過ごそう。

今年のおせちは、きんとんと煮物を取り分けて娘と一緒に食べた。

ノンアルビール(元旦なのでカロリーあり)じゃい

来年はもっと美味しいものが食べられるようになってるよ、きっと。

1月19日金曜日、Xを流し見しているとゴールデンカムイ映画の初回上映を観てきた人たちの呻き声が目に留まった。

「めっちゃよかった!!!」

へぇ〜。
でも怪獣(娘)は最近稼働範囲が広がってきて目が離せないし、人見知りはしないが一旦泣き始めると母ちゃん以外にあやされても泣き止まないし、映画館なんて夢のまた夢。

それにさぁ、また山崎賢人でしょ?

今際の際のアリスもキングダムも良かったし好きな役者さんだけど、あの線の細い役達と杉元は別次元だし…ムッキムキじゃないと、ねぇ?

……。

…………。

怪獣が寝静まってから、レイトショーならワンチャンいけるか…?

よし!

鉄は熱いうちに打たねば、明日になれば諦めてしまうかもしれない!
ヘイ家人!!!お願いします!!!

という訳で急な頼みにもかかわらず快諾してくれた家人の協力を得て(最高の夫だぜ)、娘のご飯やお風呂を30分繰り上げていそいそとレイトショーに出かけたのであった。

20時以降の夜の街なんて約1年ぶり!

いつもの街も、夜は少し空気が違う。
酔っ払いが楽しそうに歩いてたり、お仕事帰りとおぼしきOLさんが割引のお弁当漁ってたり。

正確に言えば、眠れなくて1/1、年が明けた3時くらいに一人で夜中の街をそぞろ歩いたのだが、それは流石にノーカン。

私今、YOASOBIしてる!!

テンション上がりすぎて、飲めないジンジャエールを買った。(アルコールが入っていれば飲める)
やっぱり甘すぎてほとんど残したけれど、そんなことはどうでもいい。

結論から言えば最高だった。

ここ数年観た作品の中では圧倒的No.1だった。映画館で観て良かった…。

以外、ネタバレというほどでもないネタバレ有り感想。

・杉元のワイルドさ、120点満点。
山崎賢人氏、上記二作品では若さや不安定さが印象的だったのだけれど、今作では歳にそぐわぬ老獪さや強さが滲んでいた。
でも、ご飯のシーンはきゅるんきゅるんしててちゃんと乙女だった。役者ってすげぇ!

・可憐さと芯の強さが同居した声のアシリパさん。
はじめて杉元と会った林のシーンも良かったけど、一緒にヒグマと戦うシーン、月下の彼女がキラキラしてて、握手する時も彼女の方に光が差していて、徹頭徹尾アシリパさんは杉元にとっての光だという描写がすごくよかった。
きっと敢えて杉元と隣に立つシーンは足を開き気味にしてたんだろうな。そのおかげで身長差がとてもいい感じに見えた。

・鶴見中尉、おっかね〜
ロウソクボリボリしちゃおうか☆のシーンなんてシュール過ぎて漫画より怖かった。
杉元を串団子にしちゃうシーン、映画館の背後の席から「ヒッ…」って女の人の息を呑む声がした。わかるよ。

・下手な軍事映画よりすごい戦争モノ
序盤から最後まで戦争の回想が何度も繰り返されるんだけど、迫力満点。そんじょそこらの軍事映画より臨場感抜群。

・北海道の無慈悲さと美しさ
北海道生まれなので、久々に見るあの針葉樹林や鬱蒼と生い茂る熊笹、そしてそれらを覆う細かな雪。見るだけで息が凍りそうなあの景色に胸が震えた。
寒過ぎてもう嫌だァ!と北海道を飛び出してきた身の上だけど、あの風景は静謐で美しいと思わざるを得ない。
上述の通り1/1の深夜に街を歩いたけど、北海道の冬、音を全て雪が吸い込んだような静けさの中、自分が雪の上をさくさく歩く足音だけが響く、寂しさと胸がきゅーっとなる感じ(物理的に肺が冷えてるしね)は東京じゃ味わえない。あの、寒いところ特有の空気感を大画面で堪能できて懐かしくなってしまった。配信じゃなく、ぜひ映画館で観てほしい。
しかし山崎さん、真冬の北海道の川に入ったの? あの薄着で雪の上引き摺られたの?おいおい…

・ACIDMANありがとう
そもそも、実写化の話を観た時「いやいや絶対無理でしょ」と懐疑的だったのだが、主題歌をACIDMANが担当すると知った時点で心象が変わった。
「イマドキのシャレオツバンドを使うのではなく、古き良き時代のシャレオツバンドの先駆けであるACIDMANを使う、だと…!? 曲調も詞も絶対合うじゃん…」
ACIDMANは私が中高生の時にめっちゃ聴いていたが、J-ROCKから少し遠ざかっていたのもあり今やほとんど表で名前を見ていなかった。(私が触れてなかっただけだと思うけど)
10-FEETを起用したスラムダンクにも度肝を抜かれたが、まさかACIDMANとは…
そして映画館で流れた瞬間コレコレ!とゾクゾクしてしまった。哲学的な詞、砂金が流れ落ちるようなオサレな余韻の残るファッファッファファ〜音(※ ディレイを表現したかった)、哀愁漂うブルースドライバーの音。
10年以上経つのに彼らは変わっていなかった。
想像通りドンピシャで、ACIDMANを起用したのがどの立場の方かわからんがお布施をあげたい。

いや〜ほんと最高だったな〜。
二作目を仄めかす終わりだったし、ぜひ皆さま足を運んで頂いて次回に繋げて頂きたい。

そして時間をプレゼントしてくれた家人に感謝。
子育てしてると一人きりになれる時間ってなかなかとれないのだけれど、二、三時間こうして羽を伸ばすだけで全然違った。久々に呼吸してる気がしたな。

もう少しで育休期間も終わる(はず。無事に保育園に入れたら)。
ここまでくると寂しさが気持ちの大半を占めるんだけど、娘と私、お互いのために離れてる時間を持った方がいいかな、と思っている。

保育園に入れた方が〜、いやいや3歳までは手元で〜とか色々な話があるけどさ、結局一般論であって、その子の性質次第じゃないか?と今は思う。

うちの娘は人見知りもしないけど一人っ子だけあって甘えん坊なので、社会に揉まれて下の子を可愛がる事を覚えてほしい。その代わり、お家では密に関わっていきたい。

その為には、親も健やかな気持ちでいないとね。

これからも一人時間を少しずつ貰いながら、心だけはせめて健康でいたいな、と思うなどしている。

体はおかげさまでボロボロなんですけどね!がはは!
これ以上体壊さないように、減塩しようね…と誓う2024年1月である。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?