やっぱりYahoo!ニュースだけでいい

仕事相手の人とか、うちの若いスタッフたちにもしばしば聞くのだけど、「ニュースサイト見てる?」と聞くと、20代はほとんどなんのニュースメディアも読んでいない。

若干、一部の意識高い系がNewspicks見てたりとか。

でもいわゆるフツーの人はYahoo!ニュースすらみていないという。

まあ、サンプル数が少なすぎるしそれをもってすべてのことは言えないのだけど、シンプルに僕個人が持っているそうした現状への違和感は、僕自身がYahoo!ニュースに依存しているからだ。

仕事柄、情報収集はかかせない日課だが、いちばん見ていてどうでもいい時間、と思ってしまうのがYahoo!ニュースだ。

トピックスのメインでは、ほぼテレビのワイドショーと同じテーマ、エンタメやスポーツなど、まあ今読む必要ないでしょ的な内容にもかかわらず無意識のうちに、暇さえあればYahoo!ニュースを見て、しょーもないトピックスと、それに対するしょーもないコメントを読んで毎回うんざりしているのだ。

だったら見なきゃいいのに。それは自分でも分かっている。

でも、なぜか、中毒のように習慣化され、毎回、不快な気持ちになるのにそれでも繰り返してしまう。

かといって、経済メディアやカルチャーメディア、それぞれに移動したりアプリを立ち上げるのも面倒だし、専門メディアに行くとディープすぎでさらっと読むには重すぎる内容も多い。雑誌を読む気分、と同様に専門ニュースサイトは毎日さらっと読むのも適さない気がする。

だからYahoo!なのだが、最近、アプリのタブの位置を変えてみた。

トピックスから「エンタメ」、「スポーツ」となっていたところを、あまり見る機会のない「科学」「国際」あたりをファーストビューに。

すると、こうしたジャンルのYahoo!らしいキュレーション力に改めて目を見張る。専門性の高いニュースと、素人目線のニュースのセレクトのバランスがとてもいい。

そう、タブを変えれば良かったのだ。いまさら気づいた。

Yahoo!ニュースのメリットは気持ち的に「捨て読み」が許されていて、しかも、5こに1こくらい「あたり」がはいっている。あたりというのは、自分の趣向性にあっているというだけでなく、毎日何気なく見ているその時の気分・ムードに合っている記事のことだ。

雑誌は、その専門性や趣向性の高い記事を読むのに「タイミング」を要するように、様々な記事には「出会いの妙」がある。ある記事が、昨日読んでおけば刺さったかもしれない記事、ということがあるのだ。

その点でYahoo!ニュースはタダなので、あまたある記事のスルーすることに罪悪感ももったいなさも感じない。そのかわりに5回に1回のペースでこういうセレンディピティが訪れる。

そう、SNSもそうだが、雑多なニュースを流し読みするのはこの「セレンディピティ(偶然の幸運)」という体験に駆られているからに他ならない。僕がYahoo!ニュースに依存しているのは、このセレンディピティを欲しているからなのだ。

それが、エンタメ、スポーツメインだと、僕に対する打率が悪い。

でタブを変えるだけでその幸運は、劇的に増えることになった。

やはりYahoo!ニュースで十分だ。情報にお金を払う必要はない。

って、メディアを運営している身からすれば切実な問題なのだが。


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