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【しまね女子ブログ】ゆるやかに脱皮を繰り返す 〜西ノ島で3回転職した3児の母の9年間〜5齢 日照量とともに変化する人々の暮らし

こんにちは!しまね女子ブログ 隠岐担当、西ノ島在住の小山亜理沙です。



この記事を書いているのは11月上旬ですが、
秋どこ行った?というくらい寒いです。
小さい秋を見つけた思った頃にはもう冬。

隠岐と言えば「日本海の冬」!
四季を通して隠岐で過ごし、自然への考え方や付き合い方は一変しました。

【島暮らし×脱皮 その11】春夏秋冬で大きく変わる島の暮らし

通天橋・春 
「春先〜初夏。日差しがやわらかで、空は霞がかっています」
通天橋・夏 
「夏。日差しが強く、空も海も青が色濃くなります」
通天橋・秋 
「秋の夕暮れ。断層面が夕陽に染まっています」
通天橋・冬 
「冬…と言いたいところですが実は時化ている日の9月の写真。真冬は撮影しに行く気がなかなか起きません……」

写真は隠岐 西ノ島の景勝地、国賀海岸にある『通天橋』。
季節や時間、天気によって違った表情を見せてくれるお気に入りスポットです。
家族や友人が遊びに来てくれたときはもちろん、
仕事帰りに15分ほどドライブすれば観光名所に行けるのも西ノ島の良いところ。

千葉生まれ千葉育ちの私。
関東地方でも四季を感じているつもりでしたが、
隠岐ではよりはっきりと四季を感じるようになりました。

感じるという表現では生ぬるいですね……。
夏と冬では違う島なんじゃないか?というくらい、
気候も、雰囲気も、人々の生活も変わります。

体感では、隠岐の四季はこんな感じです。

春 :4月〜5月
梅雨:6月〜7月
盛夏:7月下旬〜8月上旬
晩夏:8月中旬〜9月
秋 :10月
冬 :11月〜3月

春の桜 
「春。桜が島内各所で咲き乱れます」

3月はまだまだ寒くて、4月にようやくぽかぽかと過ごしやすくなります。
おじいさんおばあさんが散歩し始めるのもこの時期ですね!
4月以降も朝晩は冷えるので、我が家はゴールデンウィークまで真冬のコートがしまえずにいます。

初夏のギンリョウソウ 
「初夏。植物をやめた植物、ギンリョウソウに出会えます」

春が来たのもつかの間、5月末には梅雨入りします。
美肌県の島根県の湿気は凄まじいので、部屋干しの洗濯物はまず乾きません。
新品の畳はカビます。
「除湿機」なる家電を導入している家庭も多いようです。
関東に住んでいた頃は「加湿機」は自宅でも使っていたけど、「除湿機」というのは聞いたこともありませんでした。

梅雨のアジサイ 
「梅雨。アジサイが美しい季節です」

7月末、ようやく短い夏が来ます。
7月末から8月のお盆までは、島全体がキラキラ輝いて見えるような
とても美しい季節です。

夏の海 
「夏。海水浴シーズンです」

島内各所で祭りやイベントがあり、
観光客や帰省客の往来も多く、
島民も活気にあふれ、
にぎやかな季節です。

お盆を堺に、日差しの強さも島内の活気も下り坂に切り替わります。
長い冬に向けて季節がめぐります。


残暑の厳しい9月が過ぎ、
10月になってようやく過ごしやすくなったと思ったのも束の間。
11月の立冬ごろを境に、
北向きの強風によりフェリーや高速船の欠航頻度が急増し、
一気に冬が来ます。

秋の鬼舞 
「秋。西ノ島の鬼舞からは島前の海士町、知夫村が見渡せます」

12月になると2―3日フェリーが欠航したり
アラレがふるのも珍しくなくなります。
島の年末年始はひっそりとしていて、家族や親戚で過ごす方が多いようです。
初詣で長蛇の列……とは無縁の風景。

1月、2月は吹雪く日もあり、
本土と島を結ぶフェリーの本数も減便になります。
寒すぎて日々の記憶も曖昧です。イベントも少なく、通行人も激減します。

冬の海月堂 
「冬。風が強いため雪が吹き飛び、降雪頻度のわりにほとんど積もりません」

春はまだか、春はまだかと待ちわびて
3月に日差しの暖かさを少しだけ感じられるようになり、
別れと出会いの季節を迎えます。
こうして春が来て、また新しい年が始まります。

あるとき、島出身の方からこんなアドバイスをいただいたことがあります。

「だいたいね、6月までには仕掛けないとだめ。
7月はもう走り出してる。
8月過ぎてからは消化試合。
冬は冬眠。」

私が作成した年間計画をみていただいたときに、
年間を通して活動量が同じであることに対してかけてくださった言葉です。

隠岐での生活が長い方はうんうんと納得していただけるのではないでしょうか。

日照量とともに自然の風景だけでなく
人々の様子も変化するのをみると、
やっぱり人間も自然の一部だよなぁ……。と再認識させられます。
冬は無理しないのが自然体なのかもしれません。

【島暮らし×脱皮 その12】自然は支配するのではなく”読む”もの

関東に住んでいた頃、天気予報で気にするのは降水確率でした。
隠岐に住んでから気になるのは「波高」と「風速」です。
波高が3〜4mを超えると船が欠航しやすくなり、5mを超えるとほぼ欠航です。

高速船 
「高速船レインボージェット。便利ですが、11月頃から高波による欠航頻度が上がります」

出張や旅行など、大きなイベントがあるときは1週間前から「波予測」のウェブサイトとにらめっこ。出発予定日の天気予報が大荒れだった場合、出発日を前倒しして船に乗り、島から出ておく必要があります。

フェリー 
「本土と往来するフェリーは3隻。人々や車両だけでなく、食料品や生活用品の輸送もしています。欠航が続くと商店から品物が消えてしまいます」

移住して3年目くらいの頃は、数日後の波の高さを気にする習慣がなかったため
職場の隠岐出身の方からの声かけに何度も助けられました。

「小山さん、土曜から出張でしょ?欠航すると思うから、もう出たほうがいいよ」
「え(波予報を確認)、わぁ〜、ほんとだ。真っ赤(高波)ですね。いつ出ようかな」
「午後。今日の午後出た方がいい!」
「え〜!あ、はい!出ます!!」

という感じで、判断に慣れないうちは出発のタイミングを決めてもらったりしていました。

都市部では電車などの公共交通機関が止まると電車やバスに文句を言う人がいますが、
隠岐では暴風により欠航した場合、
欠航を見越した行動を取れなかったことを反省する人が多いように思います。

隠岐で生活していると、自然は偉大で抗えないものだなぁ、と痛感します。

内航船 
「西ノ島町・海士町・知夫村を結ぶ内航船。高波の日は欠航になります」

以上、島で過ごす四季についてのお話でした。
次回は島での『子育て』についてご紹介していきます。
 
ではまた、次回の記事でお会いしましょう!


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【名前】小山亜理沙
【居住市町村】西ノ島町
【UターンorIターン】Iターン
【移住前の居住地(都道府県)】千葉県
【年代】30代
【お仕事】
雑貨屋&カフェ『あそびとくらしの店 海月堂』店長
隠岐デジタルラボ アナログ担当
【好きなこと】
散歩 漫画 音楽 おいしいものを食べること
【Love shimaneとしてひと言】
目も耳も ノイズレスな生活の快適さ 過ごしてみないと気付けません
勢いで遊びに来ちゃいなYO 隠岐は4島周ってMy島を見つけたらいいYO
春〜秋がオススメだYO(冬の隠岐にもコアなファンがいます)

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