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ライカ ズマリット(Leitz Summarit)50mm F1.5 レビュー
今回ご紹介するレンズは、ライカのズマリット5cm F1.5です。シリアル番号を見ると1956年製、前期型となります。製造からもう70年近くが経過します。ズマリット5cm F1.5は、オールドレンズの中でも人気のレンズで、滲みやフレア、ゴーストが盛大に出ることが特徴です。ポートレートにもお勧めのオールドレンズです。作例を用意しています。
まずは、ミラーレスカメラに取り付けてテスト撮影しました。自宅前の畑には、夕方にいい光が差し込みます。
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フィルムカメラのライカ M3とズマリット5cm F1.5を並べてみました。
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ライカ製品全般に言えることですが、見た目よりずっしりとします。金属とガラスの塊という感じで、はっきり言って重いです。言い換えると重厚感高級感満載です。
ライカというと一般的に最高峰のレンズがズミルックスと言われていますが、このズマリット5cm F1.5は、ズミルックスが発売される前の型になります。そのため、写りに関しては発展途上、かなり荒削りな感じですが、そこが面白いところです。現代レンズのようなクッキリした鮮明な写りを求めるのではなく、白が滲んだり、モヤがかかったようになったり、光の輪っかができたり、そんなズマリットの特性、味を楽しむことに向いています。ポートレート撮影には相性がいいと思います。
価格は現在8万円から15万円程度で、ライカの中では低価格で販売されています。中古ズミルックス50mmの半値以下で購入できます。
前回、ズマール50mmF2をご紹介しましたが、ズマリットも同様に、癖玉と呼ばれ、ガラスが柔らかく、拭き傷や曇りのあるレンズが多いようです。それを良しとするか、ピカピカのレンズを求めるかは人それぞれです。ちなみに私が使っているレンズは曇りと拭き傷があります。
そしてズマールと比較して、ゴースト(光の輪っか)の出方は、ズマールは繊細に、ズマリットは激しくハードに出るように感じます。
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ミラーレスカメラを使うと、ファインダーを見ながらフレアやゴーストを自由に取り入れることができます。
ここからは、フィルムカメラのライカM3に、ズマリットを取り付けて撮影しています。年末年始、家族の日常ポートレートです。私の中では本番撮影です。フィルムは白黒イルフォードHP5+を使っています。絞り開放付近での撮影が多いと思います。
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ついでに、犬と猫の作例
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後ろはグルグルと円を描くようなボケになります。
全体にピントが合っているのか、合っていないのか、わからないような、柔らかい雰囲気に包まれます。さらにフィルムの粒子が組み合わさり、なんとも言えない光の絵が完成します。
しかし妻には、「スマホのがキレイ」と一喝されて終わりです。プリントして義母にプレゼントすると「白黒だから見えない」と言われます。確かにその通りかもしれません。完全にマニアの世界です。
レンズの購入を検討されている方のお役に立てれば幸いです。
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