作ってる文芸誌の新作出るよー+2023まとめ
1.文フリ京都で『現代人 第三号』を出します
主宰する銀杏派というサークルの文芸誌『現代人』、2024年1月14日の文学フリマ京都にて、新作出します。
創刊号はさやわか文化賞2023の「紙媒体賞」を勝ち取り、またあいけ式ベストハンドレッド2023で11位にランクインしたことでも話題。買うしかない。
今回自分は「平地と魚類」という6,000字くらいの短編小説を載せています。さらっと読めて面白いです。創刊号に載せた「マリトッツォの鎮魂」以来、いまの作り方でできるうちの最高峰が急に来てしまった感じがします(つまり作り方自体を今後はより研ぎ澄ましていくのだ)。
他にも、メンバーが面白い小説を3編ほど書いています。1冊1,000円。今回は表紙の紙質などがアップグレードしています。買うしかない。
ただ、第三号はもちろん良いのですが、この『現代人』というシリーズは毎回メンバーのやろうとしてることが異なるため、「最新のだけ見とけば一番面白いのでOK」みたいなタイプの雑誌でもありません。既刊のものも末長く大切に売っていきたい。
なので、いま在庫僅少になっている創刊号・第二号は、デザイン面のリニューアル等(+もしかしたら増補?)した上で後日ガッツリ重版します(京都には間に合わないけど……)。やはりせっかくならコンプリートしてもらいたいので、シリーズ全冊セットで買ったらサイン入りチェキが撮れるとかね、姑息な手段もいずれは使っていきたいですよね。
2.『現代人 第二号』出せた
ここからは2023年のまとめです。
最初のトピックは上記と同じ同人誌のことだけど、5月の文フリ東京で第二号を出せたのはやはり良かった。自分が飽き性で面倒くさがりなので、一発で終わりにならずに継続できているのがすでにすごい。これは完全に他のメンバーのおかげです。
で、その第二号所収の小説「荒れ書き水飼い編集後記」は、こんなに感情を剥き出しで乗っけた作品は今後の人生でもう二度と作れないだろう……というくらい、自分の内側で渦巻くいろんなものを具現化したような作品。そして構造的にはわりと変。
なぜ変になったかというと、当時の僕個人の考えとして、「五大文芸誌の香りがするような、ウェルメイドで普通によくできている(だけの)もの」や「特定のジャンルの内側にいる人からは喜ばれそうなもの」を、「好き勝手やってよいはずの同人誌に」わざわざ載せる必要は別にないだろ、というのがあったためです。
ただし別に「形式が奇妙であること」自体が重要なのではなく(形式が変だぞ!というだけで喜びたいのなら数多あるポストモダン文学、もしくはなんなら18世紀のロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』を読めばいいと思う)、「文字というツールで表せるエモーションの強さを最大化するにはどうするか?」と考えた結果、太宰治「葉」のような自由連想的な形式になった……というのは個人的に強調しておきたいところです。
ちなみに今現在はもっと小説らしい小説を書いてみたい気分。というか「荒れ書き~」はやっぱり突飛なスタイルすぎたのか、一作目に比べて感想が少ないので、みんなもっとください!!(すでに感想くれた方は本当にありがとうございます。内容もちゃんと覚えています。)
3.二回目のベストハンドレッドをやった
ええ。やりました。まじでやりました。これはもう単に「やりました」としか言えないので、未見の方はぜひ見てみてください。結構いろんなコンテンツを紹介できているし、いい話もしているはず。なんならカルチャーの語りを通じた政治的な実践と言ってもいい。
これ、「見てて楽しかった順」とかで漫然と並べてるわけではなく、まずれっきとした今の自分の主義主張や重視すべきポイントがあり、それがコンテンツの並びや語りにも逐一反映されています(たとえば産業構造の話をはじめ、自分の実存と離れてしまうような話は今回意図的にあまりしていない)。
けれど配信中にそれを毎回言葉にするだけの時間と余裕がなかったので、結果、ランキングとしては分かりにくいものになってしまったのでは?という反省点はあります。
2024年は今のところベスハンやる予定はなく、代わりに本家「さやわか式☆ベストハンドレッド」で紹介されていたコンテンツを楽しむ1年にしようかなと画策中。
とはいえ、そう言いつつ、やるときはやるんだとは思います。世の中におけるコンテンツの語り方や、あるいはそれを通じて見えてくる政治的・社会的な態度や意見、そういったものに満足がいかないときに人は何かを語り始めるのであって、要は2024年末の僕がなにかにムカついたりしていなければ、特にベスハンは行われません。ただそうじゃない可能性もあるよね。まあそういうことだ。
4.シラスレビューを32本書いた
シラスという配信プラットフォームにはレビュー機能があり(YouTubeで言うコメントみたいなやつ)、それを書けば配信者やイベント登壇者の方に感想をダイレクトにお届けできることが多いということで、まあたくさん書きました。
↓ここからaike888gのレビューの一覧に飛べるよ~
好きでやってることとはいえ、我ながら毎回けっこうちゃんとしたやつを書いてるので(短くてもね)、体力と気力が必要な作業ではあります。ていうかぶっちゃけ俺のレビューは非常にいいレビューばかりなので、シラス見てる人は一緒に頑張ろう。
5.その他:疲れた
もう書き疲れたのでここらへんにしますが、あとはTwitterが変な名前になって悲しいということはいつかのシラスレビューで書いたし、本屋さんがなくなってて最悪というのもベスハンで話したし、2023年は大体そんな感じでした。
生活においては、基本的に「2022年にダメだったこと」はあまり改善できなかった1年でした。仕事は相変わらず無だし、お金も貯まらないし、体重も落ちてないし、どうなってるんだ。というわけで2024年は現実と向き合う1年間にしたい所存。完!!