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人間力がないと、ただの暴言だ。

 「鮪のシマハラ」を良くしたい。「鮪のシマハラ」をもっと多くの方に知ってもらいたい。マグロで笑顔になってもらいたい。毎日、毎日考えています。明日は現場でこれを試そう。こんなサービスはどうだろう。ベットの中で、明日やるべきことを毎晩考えています。

 飲食店経営は言うまでもなく、当日現場に立つスタッフの総力戦です。そのため、私が考えている内容をスタッフに私自身の言葉で伝えなければなりません。私がひとりで奮闘しても意味がないのです。「一人の百歩より百人の一歩」です。

 日々この「伝える」という難問と奮闘するなかで気付いたことがあります。それは、「どんな正論も人間力がないと、ただの暴言になる。」ということです。

 毎日、スタッフに対して多くの指示をだします。「ああしてください。こうしてください。お店のためです。」本当に多くのことをお願いします。

 その中で、アルバイトスタッフの中にはそこまでやる義理はないという人間もいるかもしれません。正社員の中にも「いやいや、そこまでの給料もらっていないから。」と考えている人間もいるかもしれません。

 それはそれで正論であると私は考えています。仕事に関するスタンスなんて人それぞれです。決して強要することはできません。

 そのようなスタッフに対して、お店のためという伝家の宝刀を振りかざした私の指示は正論をと通り越した暴言であるのではないか。そう考えるようになったのです。

 私はリスクをとり「鮪のシマハラ」を創業し全責任を負っています。そんな事業主の私とスタッフの間には、少なからず溝があります。当然です。溝がないなんて不健全であるとすら考えます。この埋められない溝を理解したうえで、どう進んで行くのかを考えるのが経営者です。

 溝があるからこそ「正論を暴言にせず、想いに変える。」力が必要です。それが私が言う「人間力」です。

 店舗運営において最も必要されるスキルだと思います。「鮪のシマハラ」を少しでも良くするために、より多くのお客様に愛してもらうために私は「想い」を伝えていきます。立場の違う人間に伝えることをあきらめません。

 そのために、考えすぎるくらい考えて言葉を発する。そんな経営者(店主)でありたいと考えて、私は今日も現場に立っています。




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