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宮崎・已己已己 パン屋と教師

日本にいない私にとって最高の旅先は日本。

昨年は一緒に育つことはなかったけれどSNSでなんとか繋がっている弟に会いに宮崎に向かった。

二人で神社を散策し、夜は何を食べようかと考えた時にふと思ったのは “弟は何が好きなのかな?”
私は彼の好物さえ知らない。彼も同じだろう、私のことは知らない。

神社から海岸の波状岩までの二分、真剣に思う。弟なのに容姿以外に似ている所はあるのだろうか? 

優しいと厳しい
動くのと動かないの
人気者と人見知り
情に厚いと猜疑の塊

彼の馴染みの店でメニューを広げてまた悩む。私はコレとアレが好きだ。でも弟は?

“姉ちゃん、俺、ここ来たら必ずコレとアレ食べるよ”

と差したパスタとピザは私と同じコレとアレ、だった。

その時、バカバカしい程の小さな共通点に安堵して再度考える。

已己已己:いこみき

波状岩に打つ波、小さな神社の神と土産物、ビールとコーラ、パン屋と教師

似てないけれど、似ているじゃないか。

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