楽しく学ぶ：私とあなたに大切な３密　その３

楽しく学ぶの大切な３密、その１は人間としての距離の密でした（クリックで飛びます）

その２は　コミュニケーションとフィードバックの密　でした（クリックで飛びます）

３つ目の密は　蜜　です。

楽しく学ぶのに大切なのは途中と最後の段階で必ず甘い蜜を見つけることです。

蜜は、そこまで辿り着いてよかった〜、もしくはここからまた進めるよ〜と元気がでるものがいいです！

学ぶことに終わりはありませんが、もし何か大きな目標に向かって学んでいるのなら、もしくはそれが長い道のりだとわかっているのなら、必ず途中に美味しくて甘い蜜を補給しないとやる気が削がれてしまいがちです。

自分にあげるご褒美は有形でも無形でも、自分の継続や努力を振り返ってねぎらうもの、もしくはエネルギーを補充してくれるものがいいです。

例えばもしあなたが何かの資格を取るために頑張っているのなら、受験に向けて学んでいるなら、

自分の最終目標にいる人に会いに行く・話を聞きに行く・見学に行く
最終地点までに何ステップあるかをビジュアル化し、そのステップごとにお祝い
最終地点で必要になるものを一つづつ買い揃える
もし先生や応援してくれる誰かがいるのであれば感謝と近況報告の手紙を出す
1日にひとつ、自分を褒める部分を見つけて日記の中で全力で褒める

などはどうでしょうか？

辛くて先が見えなくてあとどれくらい残っているかもわからない長い道を行くのは、途中途中のご褒美がないと楽しくないですよね。

そして最後にたどり着く大きくてスイートなものはやはり、達成感と自信、さらには自分・他人から認められること、目に見えた上達、などたくさんあることと思います。

私の教室ではちょっと形は違い小さいことですが、途中の蜜になるようこんなことをしています。

放課後の補習・ヘルプにくるとおやつがもらえる
一つステップが終わるとステッカー（シール）がもらえる

まず、放課後の補習時間は４時近く生徒たちはお腹がすいています。腹が減っては・・・とは本当で、空腹だと集中力に欠け時間ばかりたち、課題は終わりませんし理解度も上がりません。
おやつといっても飴玉とかバナナとかクッキー一枚とかですが、それを目当てに私の教室に来ても良いのです。

ここに来れば会話ができる、誰かが助けてくれる・誰かを助けられる、違うクラスの友達ができる、そして楽しい時間を過ごせる！
そんな風に補習の時間を使ってほしいし、課題以上に得られるものも出てきます。

何回か来ると補習時間用にシェアできるおやつを持参する子も出てきます。
アメリカのグミやドーナツはもちろん、ブラジルのピーナッツ菓子、メキシコの辛いチップス、日本のうまい棒、中国の酸っぱい干し梅、ロシアのキャラメル、など留学生も面白いものを持ち寄ってくれます。
それによって生徒の会話、視野、相互理解が広がり、珍しい食べ物を食べれるしいいことづくめです。明日また来よう！と思ってくれたら最高です。

そしてシール。ここに赴任した当初は、１７歳の生徒にはちょっと子供っぽいかな、と思っていたご褒美のシールですが先入観はいけませんね、シールは不思議なことに高校生でも喜びます（必ず個人のノートに貼ります。掲示板などに全員分が見えるようには貼りません）。
みんな喜ぶので理由を考えると、シールは彼らにとって途中途中の甘いものだと気づきました。

今日はひとつもらった、もうひとつもらったらこのページに貼ろう。
昨日はくまのシールだったから、今日はネコをもらいたい。
ノートの表紙が埋まっていくのが気持ちいい。

生徒たちにとって毎日の学習は終わりが見えないものです。
なんとなく漠然とした最終地点は見えますが、自分にとってあとどれくらい努力をすれば、あと何ができるようになれば、そこにたどり着くのかよくわかりません。

卒業するために単位を取る、そのために勉強をする。
いい大学に行くためにいい成績を取りたい。
この次のテストは１００点取りたい。

シールを集めるのはそこまでの過程において、自分は昨日よりもできた、昨日より進んだ、昨日より近づいた、と思わせてくれるマジックなのかもしれません。

楽しく学ぶにはなんでもいいので甘い蜜が必要です。
それはご褒美かもしれないし、新しい仲間かもしれないし、気づきかもしれない。

何であれ、学ぶ過程には必要なスイートな何かがあなたを大きなゴールに近づけてくれると思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
あなたが今日も明日も楽しく学べますように。

シマフィー