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生徒の間違いに見える小さな世界

デスクの掃除をしていたら、何年も前の科学のテストを発見しました。消化器官のテストです。

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惜しい!マウスは mouth (口)でmouse (ネズミ)だからなぁ。
日本人っぽい間違いだな〜と思ったのですが、中国からの生徒でした。このエラーを見るだけで中国語にはTHの音がないのがわかりますね。

英語が母国語ではない生徒たちは面白い間違いをします。後になって一緒に笑う子たちもあれば、恥ずかしさのあまりプリントを捨ててしまう子もいます。

私にとっては笑える答案は癒しであり学びです。どっからそんな発想が?という答えを見ると笑ってしまうと同時に興味が湧いてきます。

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Belly Button はおへそのことです。どっからどうなって消化器官の授業のときにおへそのことを思い出したのでしょうか。

この答えに見えるのは、彼には belly button も Liver (正解:肝臓)もどちらも何かわからなかったという事実です。でもこの子が Belly button という単語を知っていたのに感心しました。あまり普段の会話では出てこない単語ですから。

こういうのに遭遇すると外国語学習って楽しいなぁ、深いなぁ、と感じます。”自分の世界の語彙”をまず学ぶわけですから、最初の彼にとってはネズミのスペルがクチのスペルよりより自分に近く、2番目の彼の世界にはオヘソという単語が確かに存在したということです(それが何かまでは知らなかったけれど)。

間違いの答えをよーーく見てみると生徒一人一人の小さな世界が身近に見えてきて、これからどんな風にその世界が大きくなっていくのかを見るのが本当に楽しみになります。

ちなみにこの二人。何年か前に大学も卒業して現在は立派なビジネスマンとして働いています。彼らの世界は遠く大きくなったなぁ!

シマフィー 



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