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どれを選んでも、それだけで「失敗」だなんてことはありません

先日、ひーーーーっさしぶりに、対面でのワークショップを実施しました。

おそらく、丸1年以上、離れていた現場です。


とある自治体の研修を任せていただき、午後、丸まる使ったプログラムをご用意して、最初に少しだけ私の話をお聴きいただいたあとは、時間を目いっぱい使って、ご自分のことを振り返り、日ごろ言葉にしていないことを言葉にしていただきました。

受講者の皆さんは、けっこう大変だったと思います。

研修(=皆さん仕事で参加してくださっている)と思うと、張り切り過ぎて負荷が高めになるのは、私の悪い癖です。(←そろそろ直しましょう)


それでも参加者の皆さんは、とても熱心に取り組んでくださって、

「自分がどんなことに関心があるんだろう」
「自分の在り方(be)ってどんなことだろう」

そして、

「私のwill(やりたい/なりたい)って何だろう」

という問いと向き合い、過去の自分を振り返ったり、他の参加者のチカラを借りたりしながら、言葉を紡いでいました。


私自身は、久しぶりの現場でのワークショップだったこともあり、たっぷり緊張し、めいっぱい楽しみ、しっかり充実感を味わってきました。

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休憩のときにいただいた地元産のプルーン。研修を頑張りすぎて、この写真しかありません笑。


今回のメインは「beの肩書きワークショップ」


自分の経験や感じてきたことを振り返り、その「ヒストリー」を他の参加者に語り、他の参加者から「beの肩書き」をプレゼントしてもらう。

ザックリ説明すると、そんなプログラムです。


そもそも「beの肩書き」とは……私が考えるのはこういうこと。

日ごろ自分が何をやっているか(doの肩書き)、多くの人の場合そこで語られるのは職業だったりするのですが、そうではなくて、自分がどういう者であるか、その在り方(be)を表現するのが「beの肩書き」。

詳しくは、発明した兼松さんのこちらの記事をどうぞ。


この中で、ワークショップのプログラム上、最大の難関。

それが「beの肩書き」のベースとなる肩書きを設定すること。


直感で決めるというのがポイントで、いわば感覚で選んだものを意味付けする行為なのですが、ここで多くの参加者が戸惑い「何を選んだらいいのか分からない」という状態になります。

ここが「beの肩書き」の難所。


今回の受講者の皆さんも、直前のアクティビティまでは笑顔で、ワイワイと楽しそうに話していたのですが、「肩書きを選ぶ」というこのアクティビティについて説明したとたん、「え?」と固まる人も。

やはり最初は「何を書いたらいいのか分からない」という表情の受講者がい定数います。

この「何を書いたらいいのか」という問いと向き合い始めると苦しいんですよね。正解はないので。


もちろん、ワークショップのプログラムをつくり、ファシリテーターを務める私には、その負担が軽くなるような工夫をする責任があります。だから私の工夫が足りないという点ももちろんあります。

そこについて反省しつつ、どうしたら参加者が「正解探し」からもっともっと自由になれるのか、毎回、試行錯誤だなと思います。


今回の研修では、「正解探し」からもっと自由になってもらうために、実はいくつかの仕かけに初めて挑戦しました。


そのうちの一つが「イメージカード」を使ってみたこと。

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グループの「島」のテーブルの上に広げられたイメージカードの中から、1枚のカードを選ぶという、ワークショップデザイナーとしては、比較的なじみのあるアクティビティ。

でも、あまり安易に採用できないアクティビティ。


今回は、

①あるテーマにそって直感で選ぶ
②それを選んだ自分の心に問いかける
③選んだカードに意味付けをする(言語化する)

こんな使い方をしてみました。


どうだったかな~。

ファシリテーターとして皆さんの様子を見ていた限りでは、徐々に「そっか、とりあえず選んで、そのあとで向き合えばいいんだ」という雰囲気が高まっていたように感じました。

個人的にはナイストライと評価しました。

もちろん、単独のアクティビティとしてではなく、「beの肩書きワークショップ」も含めた、半日全体の中での役割として。


ワークショップのプログラムをつくっている間は、「本当にこれでいいのかな?」と不安になり、正解が欲しくなります。

でも、いくら悩んでもやってみなくちゃ分かりません。
ワークショップでは、プログラムデザインだけではなく、環境デザインやファシリテーションも大きな要素ですから。


今回の研修では、やってみたこと一つひとつ、もちろん反省点もいくつかありますが、受講した皆さんは「あんなにアタマから湯気が出そうになったことはない」と言ってくれていました。

たぶんポジティブな意味です。


研修でどんな「beの肩書き」を選ぶのかと、ワークショップデザイナーとしてどんなプログラムを組み立てるのか、には似たところがあって。

どれを選んでも、それだけで「失敗」だなんてことはありません。

「beの肩書き」を選んだあとに、どう自分のヒストリーを語り、同じグループの参加者とどんな対話をし、自分でどう意味付けをするかがこのワークショップの本質。

「イメージカード」を使うことに決めたあとに、他のアクティビティとどうつなげて、現場でどんな声をかけたり、参加者を勇気づけ、実際に参加者がどう自分を振り返られるかが本質。


本当に大切なことは、選んだあとに始まったりします。

選んだその瞬間に結果は決まりませんから、一つひとつの選択のたびに、そんなに不安にならなくても大丈夫。

私はそんなふうに思っています。

皆さんはいかがお考えでしょうか。




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