熱中症の予防

正しい知識と正しい対処、正しい予防で熱中症から命を守りましょう!

熱中症の予防はどのようにすればよいのか、ご紹介します。

・熱中症になりやすい時

 今の時期や、梅雨の中休み、梅雨明け直後に急に暑くなったときは、体がまだ暑さに慣れていないので要注意です。運動部の活動も、軽い短い運動から始めて体を慣らしていきましょう。

 熱中症は、太陽の高度が高く日射が強い、5月の初夏くらいから気をつけていて下さい。丁度、今の時期ですね。

夏に南よりの暑い風が吹いたり、お住まいの地域で陸からの風が吹くときは、熱くなった空気が流れ込むので気温が上がります。また、フェーン現象のように山越えをした風が吹き降ろす時にも気温が上がります。
 真夏の太平洋高気圧に長期間覆われると、上空から常に温まった空気が吹きおりてくるのでものすごく暑くなります。7月下旬から8月に上旬にかけての状況ですね。
特に、高音高湿のクジラの尻尾型の気圧配置は一層注意が必要です。移動性高気圧のように動きが早くて寒気、暖気の入れ替わりが早い場合は、こういった気温の上昇は顕著ではないんですね。

・予防

⓪体温をこもらせない;
半袖、腕捲り、首もと開けるだけで違います。ビジネスパーソン、農作業、日焼けしたくない女性、特に、気をつけて下さいね。
屋外の長時間作業を避け、体温のこもらない服装を!
扇子やうちわで汗の発散も助けてください。
一番は暑い中にいないことですが…

①水を沢山飲む;
 汗をかいて体内の水分が少なくなると、体温の調節ができなくって内臓に負担がかかります。
 脱水症状をおこしていても、のどの渇きを感じたりしないことがありますので、暑いときはのどが渇いたと感じなくてもこまめに水を飲むようにして下さい。
お茶やコーヒーなどは飲まないで下さい。熱中症になったなと感じた時に飲むと命の危険があります。
 特にお年よりはのどの渇きや暑さを感じにくいので、注意して下さい。
 しめきった部屋の中で厚着をして無くなった方がいらっしゃいます。寒さを感じて風邪だと思い込んでしまい、服を着込んでしまった悲劇でした。一人暮らしの方は特にご近所の方も気をつけてあげてください。
 また、運動中もしっかり水分補給をしましょう。

 厚生労働省では「目覚めの一杯、寝る前の一杯」「しっかり水分、元気な毎日!」という、”健康のため水を飲もう推進運動”を行っています。

 中高年の方は、水分不足が、脳こうそくや心筋梗塞のリスクの要因にもなっていますので、こまめな水分補給の習慣をつけてください。

 水分補給でスポーツドリンクなどを飲むと塩分も摂取します。
 暑い時は食事の塩分も濃くなりがちなので塩分のとりすぎにも注意しましょう。
 
②睡眠をしっかりとる;
疲れていたり睡眠不足だったりで、体調が悪いときは体温の調節機能が落ちています。
無理はしないで休んでください。
また、睡眠不足だとついコーヒーなど利尿作用のある飲み物飲みがちになったりしますので、飲み物に気を付けたり軽いお昼寝も効果的です。

 また、持病や常備薬によっては利尿作用のあるものがあります。
 そういった方は、かかりつけのお医者さんに聞いてみて、適切な熱中症対策をして下さい。

③汗をこまめに拭く;
 腕など汗と塩がキラキラしているのがよく見えませんか?また汗とほこりなどがいっしょになってしまったりします。そのままにしておくと、汗の蒸発の妨げにもなってしまいます。また、特に湿度が高い時は、汗が蒸発しづらいです。
汗をこまめに拭いたり、シャワーを浴びたりして下さい。パウダーシートやウェットティッシュを持ち歩くと便利です。

④暑いのを我慢しない;
 水分をとり、風通しのよいところで休みましょう。
豪雨や地震で被災された方々、ボランティアの方々、無理なさらないで下さい。20分ごとの休憩が推奨されています。 他の人に合わせて無理をしないで下さい。無理な運動は避けエアコンや扇風機などで調節しましょう。私を含め、電気代を気にしてしまいがちですが、できるだけ命を大事にしたいものです…

 体の中の熱を血液が皮膚に運んで体温を下げますが、この循環機能が弱い人や脂肪の多い人は、体温の調節が効果的に出来ず暑さに弱い体質です。
漢方やハーブ、定期的な運動や食生活、生活リズムの改善など、ゆっくりと体質の改善もしていけると良いですね。
 

⑤服装;
 汗で人間は体温の調節をします。
 せっかくかいた汗が発散できないと体温は上がる一方です。
 うでまくり、ネクタイゆるめなど、必要時以外はクールビスで。
 畑仕事は短時間で休憩を。日焼けしたくない女性は日傘で半袖など。
 汗を蒸発させて少しでも多くの熱を体から逃がせるように、通気性がよく汗を吸う素材で、半そでなどの服装になりましょう。
 ネクタイも普段は外すかゆるめて下さい。ネクタイを緩めるだけでも体温は2度ほど変わるそうです。
 屋外作業の時は、日焼けを避けたり虫刺されを防ぐために長袖になることもあると思いますが、できるだけ短時間にして、こまめに休憩をとり、涼しい恰好をしましょう。

⑥車内に子供やペットを置いていかない!;
 短い時間でも、車内はあっという間に気温が上がります。
 必ず連れて出ていってください!!!
毎年幼い命が亡くなっています。
 タレント犬も社内で熱中症で亡くなってしまったこともあります。
 エアコンをつけていったとのことですが、発見時は止まっていたそうです。
 故障、子供やペットがスイッチをいじるなどの可能性もあるので、決して置いていかないようにしてください!!

⑦直射日光を避ける;
 気温が高い時に直射日光にあたると熱中症になりやすいです。帽子や日傘をご利用ください。

⑧自宅の工夫;
外出自粛の中、気をつけたいですよね。
 屋外にすだれやよしずをたてかけて日よけにするのは効果的です。
 室内のカーテンは、直射日光であたたまってしまってかえって部屋を暑くしてしまいます。
 窓の外のグリーンカーテンも、直射日光をさえぎるだけではなく、水蒸気を発散してその蒸発熱で周囲の空気の温度を下げてくれます。
 

 正しい知識と正しい理解、正しい行動、正しい対処、正しい予防で、熱中症に苦しむことなく、悲しい思い出となってしまわないよう、心がけて下さい。

毎年起こる悲劇が、今年は少しでも減りますように。

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