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社員のおすすめビジネス書⑥

こんにちは、志高塾です。

本日は、社員のおすすめビジネス書をお届けします!
自分の仕事も世の中の仕組みも、なんだかわけがわからない。以下の本たちは、そんなあなたの(わたしの)助けとなってくれるはず。


徳野のおすすめビジネス書『社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア経営のすべて』

アウトドア向けの器具や衣料品を専門とするメーカー「パタゴニア」の名前を聞いたのは大学生時代に訪れた神戸のセレクトショップでのことです。オーナーさんがTシャツをおすすめしてくれた際、「この会社は福利厚生が充実している分、みなさん本当に働かない。だから仕入れるのに時間がかかりますね。」と笑い飛ばしつつ、生地の丈夫さと優れた色彩感覚について熱弁を振るっていたのが印象に残っています。それから7年近くを経て創業者の手による本作に出会い、パタゴニアの特徴ある企業文化の根底には「ビジネスを手段として環境問題に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」という、昨今さかんに謳われているSDGsの実現につながる理念が存在していることを知りました。

パタゴニアは自社製品が自然環境に悪影響を及ぼすのを防ぐために、資本主義経済の大前提である大量生産・大量消費というスタイルに逆行する方針を打ち出してきました。しかし、その決定は競合他社を出し抜いたり、社会に対するイメージを向上したりする外面的な狙いの下に為されたものではありません。誠実な仕事をしていたらいつの間にか独自性が生まれていた、というのが実情です。少年時代から登山と釣りに熱中してきたシュイナード氏にとって何より大切なのは、自身とその友人たちが生涯をかけて趣味を思いっきり楽しむこと、そのために山や河川を美しい状態に保ち続けることです。そして、彼は「好きなこと」を事業のスタート地点に据えることで、まずは自分が納得行く結果に徹底的にこだわり、困難にぶつかった場合でも他責思考に陥らずにとにかく行動する責任感を培うよう繰り返し主張しています。

三浦のおすすめビジネス書『道をひらく』

NHK番組、100分de名著が春休み特集ということで、20~30歳向けの本の紹介をしていた。全4回のうちの1冊、「仕事に取り組む姿勢を学ぶ」として取り上げられていた本著。ちなみに該当の回は見逃した。その分、何度か見かけることはあれど読んだことはなかったので、今回は手に取ってみた。

560万部を超えるベストセラーというから、ご存じの方ももちろん多いだろう。松下幸之助がPHPの機関誌に連載していた短編をまとめた、短編随想集である。見開き一ページの短編であるからこそ繰り返し読む必要がある中、まだ上澄み程度しか読み取れていないのだろうが、とにもかくにも、素直であり、謙虚であり、そして自然であることを第一としているように感じた。ひとつ仕事に関しても「世の中にやらせてもらっている」と思い、下手に自分のための理屈をつけてしまうのではなく「夏がすぎれば秋がくるように、自然の理にかえって素直に考える」べきであり、そしてまるで客につきまとうほどに「熱意を持ち、誠実に」働く。考えてみれば当たり前のことだが、その当たり前、平凡の積み重ねこそが何よりも大切なのだと説く。何をするべきかより、どのような姿勢で物事に当たるべきかを暗に振り返らせてくれる。そして、私たちが生きる「日本」という国民の集合体を、改めて意識することができる。一人一人の心構えと同じように、日本という国もより良くなるべき、より良くしていくべきである、と。

竹内のおすすめビジネス書『スタバではグランデを買え!』

商品を買う時には当然その対価としてお金を払う。しかし、同じモノであっても、どこで購入するのかによって金額に差がある。例として分かりやすく取り上げられているのは、お茶。スーパーでは100円を切っているそれに、コンビニや自動販売機では150円かけなければならない。そのどちらを選ぶのかを判断するとき、モノ自体ではなく、それを得るためのコストが根拠になる。急いでいる時、レジに並ぶ可能性のある前者より、すぐに済ませられる後者が好まれるであろう。そのような「スピード」はもちろん、冷蔵・保温がすでになされているという点でも後者が選ばれることは多い。このようなモノを得るという取引において、消費者各々がどこにコストをかける(かけたくない)のかが消費行動に表れ、また企業側もそれを踏まえて価格設定を行う。商品やサービスの価格がどのようにして決まるのか、その裏側が多くの事例をもとに説明されており(もちろん、なぜスタバでグランデを買うべきなのかも)、経済学を身近に感じることのできる一冊。出版が10年以上前なので情報としては古い部分もあるが、だからこそ携帯電話の料金体系や物流に関しては現代との比較も面白い。

コストの削減によって効率化を進めることができるが、削減すべきコストが何かを見極めなければ利益には繋がらない。これは、企業経営に限った話ではなく、日常生活においても同様である。

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