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敷島
2024年3月29日 22:45
夜は静か何も聴こえぬ空間に満たされる静かコンビニのドリンク補充嵐が去って草熱れは春の芝に立ちこめる浮いては沈み現れては消える爪上の花畑に注ぐ星々よその発光信号で伝えるはいよいよ春の訪れか静かな夜は我の正体を暴く何者でもない我という正体を合わせ鏡に吸われた白い肌を御伽話の山猫が喰らう定めに呼吸を止めてただ慄けばよい
2024年3月29日 00:09
私は無鉄砲で貴方は思慮深い私はうどん派で貴方はそば派私は裸眼でもよく見えるが貴方は洒落た眼鏡をかける私はブルックナーが苦手で貴方はブルックナーを愛していた昔貴方は無鉄砲なうどん派のフリをしたでも眼鏡をかけてブルックナーを愛す昔私はブルックナーを聴きそばを勉強したでも視力は保ちやはり考え無しの無鉄砲積み木のバランスで調和の構築目指した過去世からのすれ違いを勘定に入れずにあ
2024年3月28日 22:29
行き場のない人たちは街角の掃き溜めに咲く一輪の寂しい花のよう寂しさの分だけ力強く寂しさの分だけ美しいお弁当箱のような庭で出会った喜びに腰掛け別れの挨拶に傾聴する春の雨に唄えばそれ丈人生それ丈で良いのだ手放すか抗うか自問しただ通行人に微笑する蜜をば蜂にくれてやれ動けぬ場所で時は流る誰人にも摘まれない花
2024年3月19日 22:11
今日もまた安い嘘を叩き売り釦の掛け違いを繰り返すわたしたち海の澱みたい何もかも手放した澱みたい誰かの落とした雨色のガラス片は偽物の水晶みたいに鈍かったわたしたち海の澱みたい重油にまみれた澱みたい鏡だと思うほど愛憎はシーソー出会いも別れも透過した夢わたしたち海の澱みたい汚くきれいな澱みたい
2024年3月21日 09:16
瞬く間のすれ違いとわたしの間違えた舵取りで八分音符のフレーズがaccel火花の柳が風に散り散りあとは煙たさが頭に漂うわたしはもう誰とも会うことがない正面から衝突して差し違えたふたりはなから何も望んではいけなかった隣で笑った神様はかつてのまぼろし喫茶店の角で温かなアールグレイを臓器を潤すものがいつだって本物だ加速した日々はただわたしを破滅に導くもう会えない人よ貰うばかり
2024年3月1日 22:40
君の言葉が好きだから多分君のことが好きなのだ内容も君も常々鋭利なのに温かなそば茶が臓器に沁みるようだよ「いいね」がいくらあっても足りない2回のタップで血も通わなくなるなんて可笑しいなんてもんじゃない人間は言葉を尽くすだろう言葉は人間の先達だから君が君でいていいのだから私も私でいていいのだただ君がかわいくて好きなのだどうか私を説明しないでおくれ君の言葉の前に私はなす術もな