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詩「つむぐひとへ」

君の言葉が好きだから
多分君のことが好きなのだ
内容も君も常々鋭利なのに
温かなそば茶が臓器に沁みるようだよ
「いいね」がいくらあっても足りない
2回のタップで血も通わなくなるなんて
可笑しいなんてもんじゃない

人間は言葉を尽くすだろう
言葉は人間の先達だから
君が君でいていいのだから
私も私でいていいのだ
ただ君がかわいくて好きなのだ
どうか私を説明しないでおくれ
君の言葉の前に私はなす術もないよ

言葉の翼は君の心から私の心へ
静かな地殻変動と
鮮血の吹き出す共鳴が
如何に熱情と尊敬を保とうかという問いを育む
君の言葉が好きだから
私は君が好きに違いない
君はただのつむぐひと

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