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あなたは部下と程よい距離感を保てていますか
部下との距離感を上手く保てず、仕事にも感情を持ち込むため悩みを抱える人が多くいます。
第一章で何度も伝えてきたように、チームが成長するかどうかは、リーダーが感情的に寄り添うことを辞められるかどうかが鍵を握っています。
その感情を排除するのに有効な手段としてルールを適切に設定する方法を1章ではお話してきました。
まだ読んでいない人はこのnoteもチェック!
あなたのチームは全員、挨拶がきちんとできていますか?
ここでは、部下との距離感を上手く保ち、自分に求められた役割を果たすために必要な「位置」の思考法をご紹介します。
ピラミッド組織の再評価
昨今、ティール組織等の新しい組織の概念が流行しました。しかし、それらを今の組織にそのまま当てはめると危険なのです。
ある人の体に、別の人の血液を入れると体が拒否反応を示し死んでしまうのと同じようにです。
日本のほとんどの企業が導入するピラミッド組織には「ピラミッド組織に合ったマネジメント法」を導入する必要があります。
あなたが今働いている会社はどのような組織構造をしているでしょうか。
経営者をトップとし、役員が数人いて、各部署に部長がおり、課長などの中間管理職がいて、一般社員がそれぞれに付いている。大小はあるかもしれませんが今の日本はほとんどの企業が「ピラミッド構造」をとっています。
識学では組織の成長スピードを考えた時、「ピラミッド構造が最適であり、最速である」と考えます。
たしかに時代が変わり、立ち行かなくなっている日系企業を見るとこの構造に問題があるように感じますが
形はピラミッドなのに、個人の考え方はティール。そんな中途半端な「いいとこどり」はできません。
すでに出来上がった組織に所属する場合、ピラミッド組織に適したマネジメントを実践する必要があります。
「責任者」がいないと何も動かない
ピラミッド組織は成長スピードが速いと述べた理由は、決定する人が明確で責任の所在がはっきりしているからです。
誰に責任があるかを決めておかないと、物事は進みませんよね。
しかし、次のようなことをよく聞かないでしょうか。
「ピラミッド組織だと上に決裁を取るまでに時間がかかって、なかなか進まない」
これは大きな誤解なのです。
ピラミッドの形が悪いわけではなく、「ピラミッドに合わせて組織が運営されていない」ことが原因です。
それぞれのリーダーが持つ責任の範囲が曖昧なため、一つ一つの決定を押し付け合い、意思決定のスピードが落ちるのです。
ただの「伝達係」に注意!
リーダーは自分が立っている「位置」について考える必要があります。
ピラミッドのどこにいるのかを把握し、下からの情報を判断し、意思決定をする範囲を知るのです。上手くいっていない会社の中間管理職の人達を見ていると、「位置」を勘違いしている人が多くいます。
部下の言うことをそのまま上に伝えて決めてもらうような「伝言ゲーム」だけをする人です。そうではなく、あなたが決められるものは、あなたが決める。
そのような行動ができなければリーダーではありません。リーダーに必要である、その「位置」の思考法についてご紹介します。
位置により見える景色は異なる
近所にきれいな川が流れているとします。でも、高いところから見ていたら河川の氾濫による浸水のリスクがあることに気づくかもしれません。
上に行けば行くほど、見える範囲は広がります。それは組織でも同じです。組織の中のポジションによって、見える景色は違います。見なければいけないポイントも変わってきますよね。
リーダーとメンバーでは、当然見えている景色が違うのです。
社長はもっと高い位置にいるので、一番遠くまで見渡せます。はるか先に敵やリスクが見えたら、そこに備えたり、攻める判断をする必要があります。
高い位置にいる人は、未来を見据えて判断し、行動する責任を負います。初めてリーダーになるときは、そんな足元もおぼつかない不安を感じると思うので、「視点」を変える必要があります。
リーダーの視点は「未来」へ向ける
「今」に視点を置くのか「未来」に視点を置くのかで行動は変わります。
親という役割もリーダーと同じように、高い位置から常に「未来」を見ている存在です。
子供が「お菓子を食べたい」と言っているからと、親はお菓子ばかりを与えることはしないでしょう。
嫌いな野菜でも食べさせようとするでしょうし、栄養のことを考えてバランスよく献立を考えるはずです。親が与えた食事で子供の体をつくるからです。
子育てと同じように、リーダーも「未来」へ視点を移し言動をする必要があります。数字に厳しい上司は今の部下にとって嫌なものですが、未来へ視点を移すと「あの時は大変だったけど頑張っておいてよかった」と、部下にとって上司の存在がいつかプラスに転じます。
仮面をかぶり、「位置」を意識するようにすれば、「今の利益」を脇に置いて、「未来の利益」を選ぶことができるのです。
あなたも今は仮面をかぶり、部下の未来を見据えた行動を感情を抜きにしてしてみてください。
今日はここまでですが、次回のブログは「位置」の思考ができた上で
実際に部下にどう接して聞けばよいのか具体的な方法をご説明していきます。