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ずっと貴和製作所にいたい...社会不適合者のための作業所って、必要じゃない?

社会に適応できない。人間関係が苦手すぎる。でも、なんとか頑張って生き延びてきたし、障害認定まではいかない。だから、社会に激突して砕け続けないといけない。あなたは一人で生きていけるでしょう。と、言われる。


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その日は彼女の体調もよかったので、いつもより長めに近所を散歩しながら、いつものパン屋や気になっていたお店を覗いていた。驚いたのは、気になっていたお店が2軒とも、障害を持つ方のための作業所だったということだ。

「作業所かぁ...。私もできることなら作業所で作業したいわ。まあ、でも作業所にもたくさん人がいるから(怖いから)無理か...」と彼女がつぶやいた。

私たちは女性同士で暮らす同性カップル。彼女はきわめて能力が高いものの社会適応能力がとても低い。私は、彼女よりは適応できるが、いわゆるHSPとかアダルトチルドレンとかの要素は持っているような人だ。


ハンドメイド作家は「作る」だけではやっていけない

最近、彼女はアクセサリーを作っている。手芸品などを販売できるwebサイトが今の時代はたくさんあって、例に漏れずCreemaに出品している。

Creemaで売れるためには、まずは最低でも20個は作品を作り、アップする必要があるらしい。作品をアップするためには、写真を撮ることが必須だ。作品を撮るためには撮影スポットを作ることが必要だ。写真が撮れたら説明やセールス文章を書くことが必要だ。タグ・カテゴリも有効に活用する必要がある。彼女はこれらを1週間程度頑張ってやっているが、なんとPVは本人をのぞき基本的に数名にしかならない。フォローもまだ誰にもされていない。
言ってみれば我が家は彼女の「作業所」なのだが、この調子で作ってネットにアップしているだけではなかなか収益化に辿り着きそうにない。

友人Aさんの話。彼女はハンドクラフトを趣味でやっている。なぜ趣味なのかというと、販売するのがあまりに大変でできないから。作っても家にたまる一方だから、と、かわいいヘアアクセとブレスレットをタダ同然の価格でいただいてしまった。その時彼女は会社勤務が限界で休職していた。とても繊細で優しい人なので、できればもっとのびのびと活動できたらいいよねえと私は勝手に思っている。が、作品を売れないとなると、その趣味は仕事にはなりようがない。


ずっと貴和製作所にいたい...

貴和製作所というお店をご存知だろうか。おしゃれなハンドメイドのパーツを所狭しと売っており、たくさんの「作家さん」が通っている。銀座店には自由にハンドクラフトをしていいカフェまで併設されている。私も昔会社を辞めたころ簡単なワイヤーアクセサリー作りにはまった時期があって、なんて素敵なんだろう、天国のような場所だと思った。

ここには、社会不安や対人恐怖、社会適応力が低い人が高確率で集まっているんじゃないかと思う。このパーツを好きなデザインで繋げているだけで生活できたらいいのにな。その時、少なくとも私はそう思った。
(トップ画はその頃私が制作したピアス。)


お客様Bさんの話。ハンドクラフト作家を仕事にされている方だ。「このままこの仕事を続けていていいものだろうか、収益が上がらず悩んでいる」とご相談をいただいたことがある。その方の作品を拝見させていただいたところ(すみません私が勝手にインターネットで探し当てました)ものすごいクオリティの高さだった。誰でも身につけられるものではあるものの、商品というよりアート作品。唯一無二。いつか欲しい、そう思わせる作品ばかり。驚愕だった。こんな高レベルな作品で、出品努力もしながら、満足に生活できる収益にならないとは....。一体どういうことなんだ?
この作家さんは、リアルでの販売は対人的ストレスでできないという。誰か代わりに展示会で売って欲しい。即完売するのじゃないだろうか。


能力を補い合えば、社会に適応できるのではないか

友人Cさんの話。技術も頭脳もとても高い女性だ。まだ学生の彼女は「社会に出たらどうやって生きていったらいいか」と本気で悩んでいるという。周りからは不思議がられるが「私はこれしかできないから」と彼女は言う。これは私の解釈だが、おそらく対応(適応)できる範囲が非常に狭いということなのだろうと感じた。それでは社会でやっていけないことを聡明な彼女はすでに察していて、それを憂いているのだろう。

適応範囲が狭いというのは、例えばイラストで言えば「この女の子しか書けないけどいい?」というような。別の絵は書けないし、もしもその上、人とのコミュニケーションも苦手だし、物理的に出かけていくことも苦手だ.... となると、ものすごい技術を持っていても、その技術をどこでいかせば良いのだろう?どうやって知ってもらうのだろう?

それは、だれかに根本的に手伝ってもらうしかないしかないのだと思う。自分にできないことは他の人がやるしかない。裏を返せば、もし他の人がやってくれれば、自分ができることをやれば大丈夫な状態になる。それってつまり、それこそ、天国なのではないですか?


私たちで作業所を成り立たせて生きやすくなりたい

で...実はそれが会社という組織の機能の一部だったりする。営業は営業していればいいし、経理は経理していればいいし、制作はデザインしていればいい。でも、私たちは二人とも会社というスタイルに向かなかった。いろんな理由があるがここでは割愛する。

ちなみに、作業所について調べてみると、実際に作業所で働いている障害者の方もその環境や人間関係でストレスを強く感じる人は多いようで、給与と呼べるものもけして十分とは言えない。作業所で作業できればいいのかというと、多くの場合はそうではないようだ。

だったらなおさら。私たちは自分たちで作業所をつくらないとならない。

私たちは本当に幸運だった。生きづらい人は基本的に人が苦手で、一人では生きていけないのに、一人でいることがとても多い。私たちは二人とも生きづらいが、二人だ。

そして、彼女は作品をきっちりたくさん締め切り通りに作るのが得意で、私は文章を書くことが得意だ。昨日私は作品のインスタグラムを始めたのだが、なんとそのインスタで「文章」を褒められた。


作品の魅力を伝えたり、フォロワーの方との関係を築きながら、私もサポートできるかもしれない。今のところ金にはならないはずの私の筆も、もしかして使えるのかもしれないと思うととても嬉しい。

で....



この記事を書いていたら、

え!?

noteがCreemaとパートナーシップを提携しただって...?

「note for shopping」は、「note」の記事の中に、商品の写真や価格、商品情報を表示し、ワンタップでECサイトの商品ページに飛べる機能です。

(早速下でその機能を使わせていただきました)


で、 #私のハンドメイドストーリー というハッシュタグで投稿を募集する、だって....?

なんかラッキーすぎて死ぬ....。note運営・経営のみなさま、ありがとうございます!Creemaの運営・経営のみなさまにも感謝です!増資の使い先として、超ありがとうございます。


こちらが彼女と私がCreemaで始めたブランド「ひかりのいしむろ」の作品です。ぜひ見ていただけたら嬉しいです。ダウジングに使う楽しいアイテム「ペンデュラム」とアクセサリーのお店です。詳細はまた別記事でお話できればと思います。よろしくお願いします。


私たちのインスタグラムはこちらです。まだ2投稿ですがこれから毎日投稿にチャレンジしていこうと思っています。こちらもよろしくお願いします!


最後に

はからずもこの記事は以下の記事への仮アンサーになったので、よかったらこちらもぜひ読んでみて欲しいです。


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追記(2020年2月)

この記事を書いた半年後に、半年間の道のりをまとめました。


現在の活動は、ぼちぼち更新してるひかむろマガジンから覗いていただけます。ぜひ遊びにきてください!


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