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石と言葉のひかむろ賞 愛の漣 2020.02

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2月の誕生石アメジストの石言葉”慈愛”から、"愛の漣"をテーマに作品を募集しました。このマガジンは応募いただいた作品や関連記事をまとめています。
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2020年2月の記事一覧

私はバッカス、ならば月の女神は

アメジストの紫色は、日光によって退色する。 憧れていた。 近い世界でいえば、教室の真ん中…

千鶴
4年前
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【お知らせ】ひかむろ賞愛の漣の結果発表、3月8日(日)まで延期になります

予想を超える沢山の濃密な作品群との対話が続いてます。ひかむろの発信活動と同時並行で進めており、お待たせし大変申し訳ありません!何卒宜しくお願い致します🙏 

写真は愛の漣会議を兼ねた、石お茶会より💎

あゆみむ
4年前
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#ひかむろ賞愛の漣

誕生石は、ムーンストーンらしい。 ほのかに紫色をたたえる透明な石。写真で見ると、透明なプ…

【小説】ミカエルリヒト

「流行り病?」 温めたカップに紅茶を注ごうと、ガラスポットの柄に指先が触れたとき、ふいに…

the greatest love of all 「自己愛」がけっきょく最強

最強の愛は自己愛じゃないか?#ひかむろ賞愛の漣 開催お知らせ「真実の愛」「慈愛」について…

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どこにうんちしてもいいから

犬の話をするのは、すこぶる苦手だ。 「かわいい」という、あまりに馴染み深い言葉で言い表す…

Sae
4年前
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【小説】 価値のない宝石

 去年の11月、妻の誕生日の近づくころ。例年通り僕は彼女に聞いた。 「今年の誕生日は何が欲しい?」 「宝石以外なら、なんでも」  もう、20年以上繰り返されている会話だった。 「はいはい。君は僕からの宝石は要らないんだもんね」  妻はニヒルな笑みを浮かべ、こくりと頷いた。 *  妻は、結婚指輪でさえ、宝石のついていないものを欲しいと言う女性だった。 「ダイヤモンドは永遠の輝き、らしいよ」 と、僕が石付きの指輪をお勧めしても、 「知ってるわよ、そんなの。釈迦に説法って言葉、

人間って愛しいな  ~#ひかむろ賞 愛の漣~

人との関わりはSNSの世界が始まってから飛躍的に複雑かつ多彩になった。 生まれてから死ぬま…

verde
4年前
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お手紙として#ひかむろ賞愛の漣

私のnoteに時々出てくる矢御あやせさんについて、思いを綴っていこうと思います。 矢御さんへ…

ひえん
4年前
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きくから

 冷蔵庫から白いたまごを四つ取り出し、パジャマのポケットに忍ばせて。お鍋でお湯を沸かしま…

伊藤緑
4年前
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[短編]二月の国

二月は硝子(ガラス)で できている。 誰も わけ入ることも、誰も 立ち去ることもできない、…

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愛の白くま劇場 #ひかむろ賞愛の漣

なんか、私は口下手で、むかしから、他人とうまく会話することができない。子どもの頃は、ミニ…

優まさる
4年前
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彼女の一息 #ひかむろ賞愛の漣

「こないだ、友達とバス旅行してきたんだよ。はい、これおみやげ」  先日、彼女はふらりと、…

引き満ち

とにかく生で見たかった。でもサボることができなかった。 当時の私は根が真面目だったのかもしれない。「サボる」は息抜き、いや、生き抜きなのに関わらず、その瞬間はひたすら机と黒板に向かって、アルファベットを記していた。この後2度と放映されないことを知らずに。 数日前に家電量販店に行き、貯めていた小遣いを使って最高画質が取れる60分と120分のビデオテープを購入した。標準録画のモードの設定と当日の録画予約も何度も確認した。 確か、メイキング番組が16時から60分だったので、それ