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シカクのひみつマガジン

大阪のZINEセレクトショップ「シカク」のマガジン。業務日誌、ゲストの読み物、音声や動画、昔のメルマガや出版物からの蔵出し記事などを月4〜5本更新します。連載ごとのまとめは「ハッ… もっと読む
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#気づいたこと気づかないままのこと

冷えという穢れ、祓いのための温熱(古賀及子のエッセイ)

安産を目的としたお灸の治療院に通っていたことを、最近急に思い出した。 思い出したのはいい…

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私をおいて死なないで(古賀及子)

会ったことのない人の通夜に連れて行かれたことがある。 中学生の頃だ。亡くなったのは隣町の…

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私が4000gの赤ん坊を産んだ日、同じ病院で5000gの赤ん坊が産まれた(古賀及子)

私が4000gの赤ん坊を産んだ日、同じ病院で5000gの赤ん坊が産まれた。 息子の話だから、もう16…

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買い物かごに人生が映るとき(古賀及子)

スーパーで買い物をする。買い物かごに人参と、じゃがいもと、玉ねぎを入れる。豚肉を入れる。…

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モテる友人を持ったわたしのあまりに単純なミス(古賀及子)

とにかくモテる人だった。 知り合ったのは当時全盛期だったミクシィの、コミュニティのオフ会…

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古賀及子『吉祥寺が集まって解散した』

急に吉祥寺が集まった。 通った短期大学が近くにあって、かつては同級生とよく遊んだ。服でも…

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古賀及子『無計画によるままならなさの事例』

 思い立って計画性なく何かをしようとするときに起こるひととおりのままならなさを、いちど詳細にまとめておいてもいいかもしれない。この手の顛末は友達に会っていよいよ話すことが無くなったときに小話として披露することはあるけれど、となるとそれはもうエンターテインメント化されてしまって、振り返っても反省にならない。  眉毛の脱色をしようと思い立ったのだ。友人に、毎日の化粧がすごく楽になると聞いた。調べてみると賛否はあるようだが、化粧の好きな人たちの界隈では一般的らしい。まったく知らな

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うつろなふろく屋(古賀及子)

 雑誌のふろくを売る店があるらしい。そもそもはマンガの単行本を主にあつかう小さな古本屋な…

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20歳、時給250円(古賀及子)

 入社したその日だったか、翌日だったか、変な会社だなと気づくのにそれほど時間はかからなか…

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いちいちひとつひとつできるようになる(古賀及子)

できないことができるようになる、その象徴としてインスタントな物語ではよく自転車が描かれる…

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風船のまち(古賀及子)

小学校の高学年から高校までを、埼玉県西部の山に開発されたニュータウンで暮らした。 1990年…

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劇薬としての音楽(古賀及子)

区から無料歯科検診の受診券がとどいた。しばらく診てもらっていなかったから、こりゃ助かるわ…

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この世のすべては集めなかった(古賀及子)

生まれてから12歳になるまでずっと、3年にいちど妹か弟のどちらかが生まれてくる体験をした。3…

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ねこからとても遠い(古賀及子)

ねこのことをよく知らない。 自身にともに暮らした経験がないのはもちろん、親族や親しい友人の家にもねこがいたことがなく、ある個体と密に接した経験がない。 知らないなりに、知らないことにについて思いをはせることはできるもので、かかわりのなさをあらためてためしに数分かけて味わってみて気づいたのだけど、父母からも、ねことのの思い出を聞いたことがないのだった。おそらく、ふたりともねこと生活したことがない。 そうだ、父方の祖母などはむしろあまりねこを好かなかったのだ。20歳をすぎた

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