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人はみなSF作家である。

「なりたい自分の未来像を描け」。

とはよく言われることですが、先日とある経営者からお聞きしてハッとしたのが、

「自分の『周りにいて欲しい人たち』の未来像も、同時に描け」

というものです。

人がたった一人でできることには限界があるし、自分の未来像をありあり描こうと思えば、周りにいて欲しい人も必然的にイメージしなければならない。「なるほどな」と腹オチしました。

もし想像できなければ、その未来は独りよがりの妄想倒れになるかもしれない。まるで映像のように、自分を取り囲む世界を鮮明に描く、イメージ力を手に入れなければ。

などと思いを巡らせていて頭に浮かんできたのが、夭逝したSF作家・伊藤計劃氏の作品群や、『攻殻機動隊』シリーズでした。

これらのSF作品が描いているのは、現代の科学技術や社会情勢がそのまま発展した先の、極近未来。「自分たちの未来はこうなっていくのだろうな」と強烈にイメージ喚起させられる、現実の延長線上にある1つの世界。

『スタンドアローンの集合体』なんていう現象、現実に起こりえますからね。(ネタバレになるので詳しくは『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』を観よ!笑)

だいぶ意味不明なことを書きましたが、何が言いたいかというと…優れたSF作品は作者の主張とそれを裏付ける根拠・情報を緻密に組み立てていく未来像だということです。

自分や、自分の周りに将来いて欲しい人を描こうと思えば、それは決して「思いつき」では足りないんですよね。

いま、こういう考え方を持ち、これこれを目指してこういう行動をしている自分は、◯年後にこうなっている。そのとき自分は、こういう人に囲まれているだろう。そしてそう考える根拠は、これ。

「未来はこうなるのか」と脳内に芳醇なイメージをかき立ててくれるSF作品のごとく、僕たちは僕たちの人生の作家として、この先の将来を緻密に描いていかなければいけない。

そもそも人は「今」という現実に向かい合っているように見えて、いつでも少し先の未来のために行動しています。向かい合っている最中は今しか見えないけれど、確実にその延長線上には未来がありますよね。

それだけに感じるのは、未来へと飛躍させるイメージ力が、まだまだ自分は弱い! 組み立ての根拠も弱い。だから『周りにいて欲しい人たち』の未来像も、まだまだ描くことができない。

あなたはどうでしょうか? 自分とその周囲の未来像を、ありありと描くことはできますか?

毎日をなんとなく生きるということの損失を、考えさせられてしまいました。ほら、あなたがこの一文を読んだこの3秒は未来に繋がっていて、舵を取ってあげないと無駄な時間になってしまう。

イメージするとは、妄想ではなく現実を方向づけるものなのだ。人類みなSF作家たれ。


脳内では狙いを考えに考えて開催することに決めました【香川初! フリーランス同士のビジネスマッチング交流会 1.22(土)】


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