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勝手に価値を値踏みするな

今日も誰より価値ある1日を。

こんにちは、大鹿です。
noteを開いてくださって感謝です。

本noteのテーマは、頻繁に使われるけれど99%の人が言語化できない「価値」という言葉を探求すること。および、使いこなすことです。

以下の記事では、「価値を決めるのは自分ではなく他人」ということをお伝えしました。

(上記の記事のサマリー)

  • 価値とは「他人に提供できる成功の度合い」

  • ビジネスでは価値は「お客様」が決めるもの

  • 売り手は価値を「決める」のではなく「理解」すべし

今回も「価値を決めるのはお客様」というポイントについて、さらに別の角度から見ていきたいと思います。

趣旨は「勝手に価値を値踏みするな」です。

これも無意識にやりがちな落とし穴なのですが…。

お客様には高いかもですね

買い物やサービスの申し込みをしていて、こんなことを言われたことはありませんか?

「お客様には高いかもですね」

あるいは、

「お客様にはこちらがぴったりかと思います」

というふうに、高いプランもあるはずなのに、それには触れずに値ごろなプランを提案される、とか。

旅行、宝石、車、質のいい服、結婚式など、高価な買い物にありがちな光景です。

売り手は善意で、手に取りやすい提案をしています。でもこれって、よくよく考えたら失礼ではありませんか?

なぜなら、売り手が買い手のことを勝手に値踏みしているわけだから。

お客の立場からすると、一生に一度のイベントだから、多少無理をしてでも最上の体験をしたいかもしれない。その用意もしてきたかもしれない。

ちょっと見栄を張って、いい車、いい服を買いたいときだってある。

その“隠れた”気持ちを無視して、印象や話の表面的な部分だけを受け取って値踏みしてしまうのは罪だと思うのです。

ナイスかバッドか

もうずっと昔、子どもの頃に家族4人で地元の香川から東京ディズニーランドに行き、海沿いの瀟洒なホテルに宿泊した記憶があります。

後にも先にも、家族でそれほどまでに豪華な旅行をしたのは一度きり。だからこそ今でも覚えています。

私自身、大人になって分かったのですが、私の父親も事業主をしていたので、2日も3日も休みを取り、家族4人分の旅行費をまかなうのは相当無理なコストだったと思います。

面と向かって聞くのは気恥ずかしいので聞きませんが、それでも

「家族に一生記憶に残る体験をさせてあげたかった」

からなのでしょう。

1990年代当時の小学生がディズニーを体験するのは、一種のステータスでした。ミッキーマウスに会えた友だちから話を聞くと、うらやましい気持ちになったっけ。

これがディズニーではなくたとえば地元の温泉宿だったら、楽しいまでも鮮明に記憶などしていないはずです。

当時はインターネットも発展しておらず、旅行代理店全盛の時代。

父親が最初からディズニー一択だったかは分かりませんが、仮に窓口で

「家族に一生記憶に残る体験をさせてあげたいんですけど、どこがおススメですか?」

と聞いて、何も話を掘り下げることなく地元の温泉宿を提案されたら落胆すると思います。

また子どもの私にとっては、窓からすぐに海が見えて、ロードサイドを颯爽と車が走り、南国のヤシの木みたいなものが風にたなびいているあのホテルが良かったのです。

そうじゃなかったらやはり記憶に残っていないはず。

まァ最初からそういうプランがあったのかもしれないけれど、当時父親にディズニーの旅行プランを提案した担当者さん、ナイスです。

あなたはお値段以上の価値を私たち家族に届けてくれました。

予算ってなんだ?

買い物には予算がつきものです。

ですがこの予算というものにも落とし穴があって、特に「旅行、宝石、車、質のいい服、結婚式」のような一生を左右するものほど、買い手の私たちは

価格相応の価値または価値相応の価格を知らない

のです。「なんとなくこれくらいの値段だろう」とアテをつけています。

これはある意味、買い手側の値踏みです。

(それはそうですよね。原価構造から何から知っているわけじゃないから)

缶ジュースみたいにどこでもほぼ同じ値段で売っている消費財は別です。けれど、私たちが望む価値によって価格が変わるものが世の中にはあります。

ディズニーのプラン1つとっても、私の家族が希望する体験によっていくつものプランがあったでしょう。

繰り返しますがあなたが売り手側に立つ場合、お客様の予算は「お客様の値踏み」です。

ですから、お客様が本当に望む価値に対して正当な価格を提案するのは、売り手にとって当然の責任なんですね。やらないことは怠惰。

結果、「値ごろな価格で」とお客様が決めたのならそれは本心からの希望なのでしょう。しかし、決めつけてかかるのは怠惰。

こう問われると、「自分、やっちまってたかも?」と内省する人もいるかもしれません。かくいう私自身、かつてはやっちまっていたと思います。

今日のお話は「価値の決まり方」についてでしたが、すこーし価値というものについて解像度が高くなってきましたか?

まだまだ、いろんな角度・深度から見ていくので、今後も楽しみにしていてください。

今日はこの辺で筆を止めておきます。



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