営業活動の3本の柱?
「営業はパイプだ!」
かつて、私の大嫌いな上司が事あるごとに語っていた言葉です。
内心ずっと、「何言ってんだ」と思い続けていました。
が、今になって「パイプも大事」だと考えるようになりました。もちろんこの上司のように、“それだけ”と言わんばかりなスタイルはどうかと思いますが。
結論からいうと、私のような代理店向け営業(B to B)をしてきた人間にとってはパイプ「も」大切です。
代理店に対し、その先の顧客へ商品を提案してもらうには、ネットワークや情報が必要なのも事実。「あの会社のこの人が担当になると当たり」だとか。下世話ですが本当にこういうことはよくあるのです。
でも、誤解を解くためにいうとパイプ「だけ」ではダメです。
人の課題を解決する商品
人の課題を解決するための適切なメッセージ(口八丁手八丁じゃないよ)
そこに人脈が加わり、3本の柱が成り立ってものが売れるようになる。
いま、ありがたいことにいくつか営業の仕事をさせていただいていますが、一方は3本の柱が揃っていて、一方はまだまだそのバランスが弱く、苦戦しています。
柱がある程度できていると、ぶっちゃけラクです。ある意味、機を逃さないだけでいいから。
けれど柱のバランスが弱い場合。営業の仕事は「売ってくる」だけじゃなくて、何が人の課題なのか? どうすればそれを解決する商品たり得るのか? という情報収集も範疇になると考えています。
まァ普通に考えれば分かりますが、ニーズを解決できる手段なくしてパイプなんぞつくりようがないです。たまにできる人もいるけれど、そんなのはひと握りで。
とはいえ、情報収集って、あんまりその重要性が評価されないんですよねぇ(汗)。
ちなみに“大嫌いな上司”がいた会社は、当時の社長が人間力で築いたパイプが土壌にあり、それに甘んじた人間たちが「課題を解決する商品」「課題を解決するメッセージ」を疎かにしていました。
ものづくりをする人間たちが情報収集をしない。
上司のような人たちは、大事なのはパイプ「だけ」と言わんばかりに、とりあえず面会をすればいいと思っている。
しかし結果を出しているのは、前述の3本の柱のバランスを取っている人たちでした。結果がシビアに物語っていましたから。
会社勤めをしていた当時はここまで分解して考えられなかったけれど、1人であれこれ行動して、時に失敗して、を繰り返してきた今ならハッキリと分かります。
3本の柱、そのどれもが欠けてはいけない、と。
自分に人の課題を解決できるある程度の力があり、それを適切に伝える術を持っていれば、極端な話、昔の知り合いに連絡を取るだけで仕事になります。
変な選り好みをしなければね。
営業って「ものを売る仕事」と思われがちですが、すべての仕事の基礎基本です。
「営業好きじゃない〜」みたいに言うのは、ちょっと見方を間違えているかも。誰しもが少しは持っている、いや持つべき能力だと強く思います。
おしまい
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