漫画の神様に学ぶ、振り切る力。
いきなりだけど、起業している人にはぜひ聞いてほしい。
漫画の神様・手塚治虫の一生を語ったこのお話。
個人的に愛してやまない、歴史を面白く学ぶコンテンツ『COTEN RADIO』の1エピソードです。前後編あります。
パーソナリティの深井龍之介さんも語っていますが、手塚先生の
振り切る力
これに心を動かされる。神様は、漫画という自分が情熱を注げる仕事に、とにかく真っ直ぐなのです。
学生時代→ひたすら漫画を描く
大学時代→現在の阪大(!)の医学部生をしながらひたすら漫画を描く
その後→細かいところは省略。死ぬまでもうひたすら漫画を描く
途中、かの有名なアニメ制作会社・虫プロダクションを立ち上げて日本初の連続ストーリーアニメを自費で(!)放送するも、制作コストが肥大化して倒産。当時で数億円の借金を背負ってしまいますが、また自分の原点である漫画にコミットすることを決めます。
詳しいセリフは忘れたけれど、死ぬ間際の病室では「仕事をさせてくれ」と言いながら息を引き取ったそうだ。
手塚漫画、読んだことはありますか?
僕は成熟期に書かれた社会派作品が好きで、短編集を古本屋で安く買ってはちょくちょく読んでいました。風刺やブラックなユーモアが効いていて、明快で読みやすいのに考えさせる読後感。
多くの人がご存知のようないわゆる「冒険活劇」まで、ひとりの人間が扱った題材とは思えないほど手塚漫画はバラエティに富んでいて、本当に構成に残すべきコンテンツだと思います。
話が逸れそうなので、それはともかく。
一生、一分一秒とも自分のライフワークたる漫画のことを忘れず打ち込めるなんて、スゴいと思いませんか?
命の灯火が消える最後の一瞬まで魂を注ぎたいと思えるものが、果たして自分にあるだろうか。(体に無理をして命を縮めてしまったことに、賛否両論はあるかもしれませんが)
「振り切る」には自らが「振り切れる」と本気で思えるものを心から愛し、コミットし、覚悟を決める必要があると思います。
また振り切れるものと出会えることは、それ自体が人生にとってとても幸運なことですね。
手塚先生にとって漫画が天から与えられたギフトだったとしたら、僕たちにはどんなギフトがあるのでしょう。それは目に見える物質的なものかもしれないし、形のないコンテンツかもしれないし、もっと概念的な想いかもしれないし、才能や能力かもしれない。
素敵なエピソードがあります。
手塚先生が少年だった当時、時代が戦火に包まれ、学校から漫画を描くことを忌避されたそうです。まあ、時代が時代だから、こう言われるのも分からなくもない。
手塚少年も頭を悩ませたわけですが、ある美術の先生が
「君は漫画を描いたらいい。漫画が君の才能なんだ!」
このようなことを、職員室で手塚少年の前で、周囲の先生に聞こえるように話したそうです。
人が本気で振り切れる何かと向き合い、行動しているとき、たとえ逆境の中にあっても誰かが応援してくれる。誰かが後押ししてくれることが、また当人の振り切る力を増幅することになる。
もしかしたら、あなたも同じような経験をしたことがあるかもしれませんね。
少年時代に志した漫画という道を、死ぬまで続けているのだから本当にスゴい。繰り返すけれど幸運だとも思います。
自分が文字通り一心不乱に「振り切れる」と言い切れるものってなんだろう?
いろいろなやらなければいけないこと、やりたいことで溺れそうになる日々ですが、じゃあ「死ぬまでできる?」という問いに答えられるものってなんだろう?
天命と呼べるものが、誰しもにあるのかもしれませんね。ただそれは、すべての人が平等に「視る」ことができるものでも、ないのかもしれないけれど。
だから、探し続けるのかもしれないけれど。
ちょっとウェットになってしまいましたが、改めて自分を見つめ直すきっかけになりました。リンクを改めて貼っておくので、あなたもぜひ聞いてみてください。
ネットラジオですから、“ながら聴き”でOKです!
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