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自分の気持ちを、素直に伝えられるか?

オンライン大学の仕事の季節が、今年もやってきた。今年の学生の様子を見ていると、傷つきやすいというキーワードが浮かぶ。突っ込んだ問いかけをすると、わかりやすく反発したり、自分の殻に閉じこもる。5年目にもなれば、私も成長し「今のあなたにとって、必要のないフィードバックをしてごめんなさいね。」とさらっと流すことができるようになった。期待しない。こうしなくてはならないを手放す。あくまで、自分で気づいて学ぶものなので、こちらから一方的に変えようとしたり何か与えても、受け取るのは相手次第だから。

いいチーム作り

さて、いいチーム作りプロジェクトが始まり、各チーム試行錯誤するがうまくいかない。あるチームWは、チームワークよりチームビルディングを先に、関係性構築に力を入れた。いい関係性のベースができているので、お互いにいかに厳しい要求をできるか?次のステップが大事だとフィードバックした。閉講後のフィードバック講義で、先生から「教科書通りのストーリーでキレイだけど、衝突したり、ぶつかった?このチームの(高い)評価は本当か?」と問われた。「資料だけで何を判断したの?結果論とたらればの評価基準だらけで腹立つ。」講義の裏でLINE上のやりとりが繰り広げられる。よくやった、褒められると思っていたのだろう、自分たちを否定されたようで怒り爆発。メンバーからは笑顔が消え、Zoomの画面越しでもわかる眉間のしわ、明らかに不満そう。問いかけに対しても、ちゃんと答える様子ではない。悪い状況の時に、どう振る舞うかが問われる。この反応は残念だが、うまくいかない悔しさこそ、次に繋がるチャンスなのだ。

弱さのさらけ出し

もうひとつ別のチームVでは、破壊が起こった。経営者経験からいつも通りトップダウンでチームを率いてきたリーダー(年配の男性)のもと、メンバーが指示待ちで思考停止の状態だった。あるMTGで、ファシリテーターを任されていたメンバー(ベテラン女性)が、リーダーからの一言でプライドを傷つけられてしまった。明らかに顔色が暗く、言葉も出てこない。MTG後、個別で大丈夫?と声をかけると、怒りの感情が爆発。傷ついたという素直な気持ちを伝えてみてはどうか?それがあなたの役割だとボールを投げてみた。時間はかかったが、傷ついたこと、仲良しとは程遠いこと、彼女は本心をチームに打ち明けた。それによって、自分の中にある色んな感情を手放せて、楽になった。

実は、この女性は、講義前半で私がフィードバックしたことに、当時自分の弱さと向き合いきれなかった。プライドの高さ、本当の自信のなさから、自分の腹の内を人に見せることに抵抗があった。そんな彼女と、私がこのような成長のプロセスを共有して仲間になっていく、そんなストーリーを思い描いていた。トップダウンのリーダーを変えることなど、私の役目ではない。彼女が自分の意志で、チームではなく自分のために、本音でぶつかれたことが誇らしい。これまでやってきてよかったなと報われた瞬間だ。

この講義に参加してよかったです。すごいいろいろ悩み苦しみましたが、貴重で素晴らしい経験をさせていただきました。すんごい感動でした!勇気をくれた吉崎さんに感謝です。

学生の言葉

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