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乳酸菌で免疫力アップ!かぜや花粉症を予防する:整腸剤のスゴイ9つの効果(1)


食欲、やる気、快眠など体調が明らかに改善した原因は何か

私は環境が変わってから体調が著しく悪化して、特に下痢に苦しめられました。

下痢とは腸が過敏に反応している状態なので、食べても消化吸収がほとんどできず、腸が水分を吸収する前に出てしまうので水と一緒に排出されてしまいます。

下痢のときは食欲もありません。食べてもすぐに出てしまうので、精神的にも食欲をストップさせているのかもしれません。

私は体調が悪化してから下痢、食欲不振に悩まされ(症状はまだありますが)、体重が20kg近く減りました。

それが今月に入って気づいたら、私の体調は良好状態が続いていました。具体的には、

・便が毎朝1回で済むようになった
これまでは平均で1日3回前後、診断前の体調最悪期は1日15回以上トイレに駆け込んだこともありました。

・排便後の疲労感(身体がだるい、ぐったりする等)がかなり緩和された

・朝食を毎日、身体が求めるようになった
朝食を毎日継続的に食べたのは学生以来です。

・やる気がみなぎるようになった
昨年に試験勉強(登録販売者試験)をしていたときは午前中で集中力が切れていたのが、現在は集中力の低下はあるものの、午後になっても精力的に執筆活動ができています。

・入眠してから2,3時間で目が覚める「中途覚醒」が少なくなり、起床したときの重だるさが少なくなった


便通異常は波があるので、これまでも調子の良し悪しはありましたが、「朝食」「やる気」「快眠」は体調が悪くなってからは初めてです。しかも短期間で終わることなく続いている、というのだから驚くばかりです。

私の病気(腸の病気)は少し寝れば治るような軽度の病気ではありません。それなのに今月から体調が明らかに改善した、ということは今月から始めた「何か」に原因があるはずです。その何か、を探ってみました。

体調が改善した3つの原因

1.毎朝朝食を食べたこと
朝食は重要です。朝食を毎朝食べることで身体には3つの効果が作用します。

1-1.交感神経に切り替わる
交感神経とは日中に活動するときの身体の働きです。

人は朝日が目に入ると体内時計がリセットされ、眠っていた脳が覚醒して交感神経に切り替わりますが、朝食を噛んで食べることでさらに脳が刺激され、交感神経がより早く切り替わります。


1-2.日中に活動するエネルギーを蓄える
脳や身体が動くのは、食べたものがエネルギーに変換されて消費されるからです。

私たちは寝ている間も心臓や呼吸、体温維持などエネルギーを消費します。つまり、起床したときは夜に食べたものが消化吸収されて胃の中は空、エネルギーも消費されて少なくなっています。

特に午前中は睡眠によって昨日までに蓄積された脳の疲労は軽減されて最も活動しやすい時間帯なので、この脳の活動を支えるエネルギーとして朝食が必要になります。


1-3.胃結腸反射と排便反射が排便をしやすくする
胃結腸反射は食べ物が胃に入ると、大腸がぜん動運動を始めて便を直腸まで運びます。特に起床後は胃の中が空の状態なのでこの胃結腸反射が起きやすくなります。

直腸に便が運ばれると、排便中枢を経由して脳に信号が送られて、脳はそれを「便意」として排便の指令を出して排便をしやすくします。これを排便反射といいます。


2.パジャマを着替えたこと
パジャマを侮っていました。部屋着からパジャマに着替えるだけで、こんなにもよく眠れるとは思ってもみませんでした。

人は着る服によって気持ちが切り替わります。仕事ではスーツや制服を着ることで仕事モードに切り替わり、家に帰ってスーツを脱いで部屋着に着替えることでリラックスモードに切り替わります。そしてもう一つ、今まで気づかなかったモードがありました。

部屋着からパジャマに着替えることで「睡眠モード」に切り替わる


夜に自然と眠気がきて眠れる人はそれでいいですが、なかなか眠れない人は「眠るルーティン」を作る必要があります。

・同じ時間に布団に入る
・眠る数十分前に部屋の照明を落とす
・スマホを机の引き出しにしまう、など寝ながら見れない環境を作る
・パジャマを着る、など


3.食物繊維を意識して摂取したこと

整腸剤はこの病気が発症してから病院で処方されたものを数年間服用していますが、食物繊維を「意識的」に摂るようになってから体調が明らかに変わりました。

食物繊維は腸内細菌の善玉菌のエサになるので、腸内環境の改善には欠かせません。

いわゆるプロバオイティクス(整腸剤)とプレバイオティクス(食物繊維)の融合です。

これまでずっと身体の不調が続いていた私は「意志」を持って「行動」したことで体調が明らかに変わりました。今日はそのきっかけを作ってくれた「整腸剤のスゴイ効果」を9つ解説します。


1.整腸剤は毎日飲んでも大丈夫

解熱鎮痛剤では厳禁だった「長期連用」が整腸剤では可能です。また痛みが出たときにだけ服用する解熱鎮痛剤と違って、整腸剤は用法用量に従っていつでも(できれば食後)服用できます。

病院でも処方される整腸剤は、法律では薬ではありません。医薬部外品は医薬品と違って身体への作用が緩和なので副作用が少なく、健康食品やサプリ同様に「健康維持」としても常用できます。

そもそも摂取した善玉菌は2日程度で排出されるので、健康維持を望むなら継続的に服用する必要があります。


2.整腸剤はお腹の不調(便秘、下痢、腹部膨満感)を改善する

便秘には便秘薬が、下痢には下痢止め薬があるように便秘と下痢は同じお腹でも正反対の症状です。それが整腸剤ひとつで改善できるのはなぜなのか。

整腸剤は腸内環境を整える


身体の不調や病気には「何かしらの原因」があると考えられます。お腹の不調であればそれは「腸」です。

便秘も下痢もその腸内環境を調べてみれば「悪玉菌が優位」になっている場合がほとんどです。では悪玉菌が優位になる原因とは何か。

・不規則な生活習慣
・偏った食生活
・運動不足
・不安やストレス


これらが長期間続くと自律神経とともに腸内環境も乱れていきます。その結果悪玉菌が徐々に増え、身体のあらゆる箇所に悪影響が出ます。そのひとつが便秘、下痢、腹部膨満感などの「お腹の症状」です。

整腸剤は腸内環境を悪玉菌から善玉菌優位に「ゆっくりと」変えながらお腹の不調を改善します。便秘薬や下痢止め薬と同じ効果はあるものの、その「効くまでの時間」が異なります。

ですから症状が重ければまずは「薬」を服用して、症状が治まってから「整腸剤」で腸内環境を整えていくとお腹の調子は改善に向かうようになります。

3.整腸剤は免疫機能を向上させて病原菌やウイルスから身体を守る

身体の免疫細胞の7割が腸に集まっているのは、腸が「内なる外」として外界とつながっているからです。口から続く消化管は外界から侵入してくる病原菌やウイルスに常にさらされているので、身体を守るために免疫細胞が腸に集中しています。

整腸剤、とりわけ乳酸菌はこの「免疫細胞」を活性化させます。

免疫細胞の7割は腸に集まっていますが、中でも「小腸」に5割が集中していて、この小腸ではたらくのが「乳酸菌」です。他にも腸内を弱酸性にして、悪玉菌の増殖を抑制するはたらきがあります。

また、大腸では善玉菌の代謝物である「酢酸」が強い殺菌力で病原菌を殺菌し、「酪酸」は粘液層による腸管バリアを強化して病原菌やウイルスが全身に運ばれるのを防ぎます。

そして研究段階ではありますが、腸内細菌がインフルエンザの重症化を抑制したり、インフルエンザワクチンの効果を高める効果も報告されています。

これらは「腸内環境」が整っているとき、つまり善玉菌優位のときに免疫機能が発揮されます。この腸内環境を整えるのが「整腸剤」です。


4.整腸剤は花粉症などアレルギー症状を緩和する

毎年春先になると必ずといっていいほど耳にする「花粉症」ですが、環境省の報告によれば日本人の4割近くがスギ花粉症だと推定されています。

花粉症だけでなくアトピー性皮膚炎や牛乳などの食べ物アレルギーを含めた「アレルギー性疾患」の総数だと5割を超える推定です。

便秘や下痢などお腹の不調に整腸剤の効果が出るのはわかるけど、花粉症の症状はお腹から離れた目や鼻です。どういう理屈で整腸剤がアレルギー疾患に効果を示すのか。

腸内環境を整えることがアレルギー症状にも有効だった


アレルギー疾患の代表でもある「花粉症」を例に取ると、花粉症患者の腸内環境は健康な人に比べて「特定の菌」が少ないことが報告されました。

花粉症患者は酪酸菌が明らかに少なかった


酪酸菌は酪酸を産生して「制御性T細胞」という過剰な免疫反応を抑制する細胞を増殖させる働きがあります。

花粉症は花粉という「アレルゲン」(アレルギーの原因物質)が身体に侵入すると、免疫が過剰に反応することで生じるくしゃみや鼻水などのアレルギー反応です。

制御性T細胞はリンパの流れにのって腸から遠く離れたこの過剰免疫を抑制します。酪酸菌は善玉菌の一つであることからも、

花粉症は腸内環境と関連があることがわかります


腸内環境が乱れたままでは酪酸菌の働きは低下します。当然ながら酪酸の働きも制限されます。

また別の研究では花粉症患者がビフィズス菌を摂取したところ、花粉症の症状が緩和されたとの報告もあります。

同様にR1やヤクルトなどの乳酸飲料や納豆でも花粉症が緩和されたとの声がありますが、これらはいずれも善玉菌が含まれていて腸内環境を整える効果があります。

免疫は強すぎるとアレルギー症状が出るし、弱すぎればかぜやインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。この免疫を強すぎず弱すぎずに調整する作用が整腸剤の働きです。(続く)

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