ニッポンに“資産”は残ってるのか?資産ってお金や不動産のことじゃないよ。

ただ資産というと誤解を招きやすいので、成長余力とか創造的資産とか言ってもよい。
①新しい価値やサービスや社会を生み出す力と環境、
➁グローバルの大きな波にちゃんと乗れる力と環境、
③多様化した国民の各世代やセグメントが相互補完や有効な対話で一緒に成長できる環境

そんなコトを僕は資産と呼んでいる。

最近同じような年代(40~50代)のスタートアップ経営者やスモールビジネス事業者のTOPと話すことが多いのだが、上記の①➁③がニッポンでは壊滅的に弱まってるという認識が共通してる。

なぜなんだろうか?

例えば若い世代に限れば……
●育った環境で接触している人が昔より少ない。
●特に世代を横断した上下のコミュニケーションが減少している。
●グローバル派と超地元派が極端に分離している。

若者にも高齢層にも言えること……
●大人にしろ学生にしろ…色々なことを社会で機能分担し過ぎて、一から自分の力だけで手作りする経験が少なくなった。
●簡単に手に入るので自分で工夫して作らない。考えない。
●オンライン化が進み過ぎた弊害として想像力や推理力などが減退した。


今求められてる社会のリーダーって実はマネージャー(管理者)じゃない!

自分が成長しつつ人を成長させる属人的なキャパシティ=度量…の重要度が増している。でも前述した日本社会の停滞故に、そこがひどく弱くなっているのだ。

みんな引き籠っていて、考えの異なる人と接触しないので、多様な価値観を受け入れる度量が形成されない。SNSで友達やフォロワーがいっぱいいる人は増えたけど、異なる価値観を横断して繋げる人とか、文化や考えが違ったり、共通項が全くない人と生で会話できる人が減ってるよね。
そんなに難しいことじゃなくて、ビビらないとか鷹揚に振舞うとか毅然と振舞うとか、行動様式のコツなんだけどね。


変化への対応と受容キャパ、知らないことを面白がる能力

これだけ変化の激しい時代になってくると、今持っている知識が通用するサイクルは精々2~3年。そこから先はここ2年で吸収した新しい知識や概念や方法論を活用して前に進むことになる。一度身に着けた知識を後生大事に守ってゆくことはあまり意味がない。
自分が知らないことや新しいことへの好奇心を最大化させて、評論家レベルに終わらず、足と手と頭を突っ込んでゆく思い切りの良さ。
あと、自分が10年経験したことでもあっさり捨てられる度量
これって、心の断捨離能力だと僕は思ってる。

今のニッポンに足りないもの
それは人の中にあるべき成長のためのメンタル資産!

新しいモノゴトの学習スキルや新しい概念への
接触スタンス(コミットメント)が今の時代は大事なのだ。