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洋楽を受け次ぎつつJapanメロディに返り咲いてるJPopアーチスト達。その2

前回の続き。
洋楽系JPOPのルーツを語るには、
欧米を“Alternative Rock”が席巻した1970年代後半~1980年代前半に遡る。

ニッポンで当時、
いわゆるフォークソング(当時NewMusicとか言われてた)の流れじゃなくて、洋楽影響化のJPOPの流れのベースを作ってたのは、
大瀧詠一率いる『はっぴいえんど』、
山下達郎&大貫妙子の『シュガーベイブ』、
加藤和彦率いる『サディスティック・ミカ・バンド』、
細野晴臣や松任谷正隆の『ティン・パン・アレー』
渋いところだとムーンライダーズ(!)

などだろう。

でも…その辺の通好み路線じゃなくて、70年代当時はアイドルだった福岡出身のチューリップや、明らさまなビートルズフォロワー※だった原田真二、80年代になってから遅咲きブレイクしたオフコース、そして言わずもがな、のユーミンなども、この流れに貢献した。当時は歌謡曲的に扱われてたけど、ソングライティングのセンスは彼らは抜群!僕は大好きだったな。

今からすると“オールデイズ”の感がある『渋谷系』も、僕の年代からするとかなり新しい。
その中ではピチカートファイブ、がまさにJPOP直系かな。

で、
英国でパンク&テクノ&第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン※を経てオルタナティブとかニューウェーブと言われてたポップロック系アーチスト(エルビスコステロ、スクィーズ、XTC等)。
その影響化にあって邦楽で頑張ってたのが、
①大瀧詠一御大のナイアガラトライアングル2に参加した佐野元春、杉真理等のビートルズフォロワー
➁サザンオールスターズ(桑田御大もかなりのビートルズフォロワー)、
③山下達郎、村田和人とかの“西海岸”ポップロック勢 だった。

この辺の流れが実は90年代の『Mr.Childrenのブレイクに繋がってる。
が、そこへ至る前に
当時のブラックテイスト&サーフミュージック(Jack Johnsonとかのナチュラル路線じゃないやつwww)に影響を受けてた角松敏生、杏里
そして稲垣潤一、杉山清貴、南佳孝、濱田金吾などの和製AORが、80年代邦楽の群雄割拠状態を形成していた。
この辺描き始めると止まらなくなる(笑)。
なのでJPOP歴史学の続き(90年代後半以降)はその3に譲るとして、
以下、最近のJPOPアーチストの紹介に移ろう。

Paellas

MATTON – Vocal
Satoshi Anan – Guitar
bisshi – Bass
Ryosuke Takahashi – Drums
MATTON、bisshiを中心に大阪で結成。2014年、東京に拠点を移し本格始動。様々な年代やジャンルの要素を独自のセンスで解釈し都市の日常、心象風景にフィットするサウンドを生み出す。

かなりの王道AOR全開。メロディはMinor、だけどエレクトロニカなサウンドにMattonのボーカルがリリカルで切ない。


雨のパレード

このバンドは80年代の初期JPOP直系の匂いがする。
Wikiを見ると
『ポストダブステップ、インディーR&B、エレクトロハウス、アンビエント、トラップなど様々なジャンルを超えてきた音楽性』みたいに書かれてるが、メロディラインとボーカルの福永くんの声を聴いてると、
これ『伊藤銀次※じゃね?』と僕らの年代は、ほくそ笑んじゃう。
でも、それよりもっと新しいスガシカオ的なファンク臭!もするね。
いずれにしても『泣きのメロディ』の後ろでエレクトロニカや轟音ロックが鳴ってるという今風JPOPだ。

※注=伊藤銀次

sleepy.ab

音を聴くとかなり優しい、水の中でたゆってる感覚。アーチスト名そのままだ。演奏はElectronicとかAmbient、Shoegazer、Experimental Rock等のカテゴリーに入る。
バンド結成は古く1998年。札幌出身。
成山くんのボーカルは同テイストのバンド……例えば downy、D.A.N.、きのこ帝国、WATER WATER CAMEL等の中でもかなり心に残る。繊細だね。


きのこ帝国

残念ながら2019年5月27日に活動停止。
2007年に結成され、2015年にメジャーデビューした日本のロックバンド。バンド名は当時ギターのあーちゃんの格好がきのこのようだったことと、ゆらゆら帝国を敬愛することからきのこ帝国と名付けられた。ベースの谷口くんが家業を継ぐため脱退。それに伴い同日をもって活動休止に入った。(Wikiより)
こちらのバンドもShoegazer、Experimental Rockというジャンルかな。でも佐藤千亜妃のボーカルは、サウンドのイメージよりもかなりクールなPOP。you outside my windowという曲の歌詞の中で『アホくせぇ』と吐き捨てるように歌う……わ、わ、わ、超かっこいい


緑黄色社会

2012年、5人組バンドとして高校の同級生と幼馴染で結成。
バンドの中心人物の長屋晴子が、乃木坂、欅坂並にルックスが良い!ということもあり、アイドル的な目で見られるが……。
まあ三拍子(ルックス+ボーカル+ソングライティング)揃ってるということなので、僕はかなり好きかな。エモーショナルな長屋晴子のボーカル!そして歌詞も青春過ぎる…(笑)。
ある意味、今どき珍しい昭和的な『古臭いバンド』なのだと思う。でもMV作る人もプロデューサーも思い入れができて、やり易いバンドはないんじゃないかな?


その3に続きます。