ハート07

“モテ”とファッションとの距離 その1

モテ系ファッションと正統派ファッション(そんなものが在れば…だけど)の間には大きな距離がある。
さらに、女性の場合は、異性モテファッション以上に結構意識されるのが、同性モテ(うけ?)ファッションだ。

一方で男性の場合は、かなり昔からモテ意識よりも『自己主張とこだわり』がファッション要素として強かった。なので男性のお洒落とかテイスト追求型はことごとく女性受けしなかった(笑)。女性から見ると、変な恰好の突飛な人!アクの強い人!自分をわかってない人。……にしか見えないのだ。
まあ男性の立場を代弁すると、服の機能として、自分を美しく見せる(他人受けするように見せる)というのを求めてなくて、自分の主張とか、信念とか、好きなデザインやアイテムを着てしまうことが多い。
なので『その服が自分に似合ってるか?』とか『この人と付き合いたくなるか?』はあまり眼中になくて服を選んじゃう。

でも最近は流石にこのタイプの『濃い人』は減ってきて、モテを意識する人が増えてきたね。男女のメンタルの差が縮まったということだろうな。

で、女性なんだけど、
筆者はモノゴトを分解して選り分けていくのが趣味なので(世の人はそれを『分析』と言ってるらしい)ちょっとやってみる。

女性ファッショのモテ要素

①フェミニン&甘さ・女らしさ要素
➁ガーリー・可愛い要素
③キレイ支援・体型カバーや補完、小顔演出とか…肌を綺麗に見せるとか…要素
④目立ち・アイキャッチ要素
➄エロ(セックスアピール)要素
⑥TPO&相手配慮・気遣い要素・抜け感

↑↑ こんな感じかしらね?

前の記事にも書いたけど、最近の女性のセルフプロデュース、自己アピール傾向は、①わかり易いエッジを立てること、➁突っ込まれることを予期して『逃げ道』や『言い訳』を抜かりなく用意してること の二点かな。

簡単に言うと、“モテ”のためには結構手段を選ばず、上記のモテ要素のどこにエッジを立てるか?決めこんで仕掛けてくる感じ。迷いがない。
フェミニン全開ならフェミニン全開、エロならエロで気を惹く、ヘルシー志向ならヘルシーアイテム武装、リア充演出ならInstagramでそれを徹底。ただやり過ぎると同性から総スカン(笑)くらうので、そのための『言い訳』準備は用意周到だ

振り替えれば、ファッションというのは
『本来の自分をむしろ“隠蔽”して、脚色された俳優を演じる』ために着てたんだけど、最近は『とにかく生の自分を売る』ための道具という割り切りが激しい。
コスメもアクセも、ヘルシーフードも、肌見せも、激甘フェミニンも、モテ=自己承認欲求全集中の現れだ。マインドフルネスならぬLOVEフルネス!愛されたいフルネス!承認欲求フルネス!
この傾向、
男性の表出の仕方とはかなり異なるけど、女性の場合も日本人特有の「自己肯定感の低さ」の裏返し 何じゃないかな…。
そしてだからこそ、モテ意識全開の女性が登場する男性目線のコマーシャルムービーは、ことごとく炎上する。

モテたくてあらゆる手段は講じてるが、それを指摘されると逆切れする。『私たち女売ってるわけじゃないわよ!』………って……えぇぇ?……日々物凄い勢い(大盤振る舞い)売ってなかったっけ(涙)。
……あ、でも炎上させてる人達は、そのエッジを立てきれなかった方々なのかもね。

その2に続きます。