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キャリア安全性を高めるための理想―②キャリアの多重化

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

いま、noteさんの #創作大賞2024 #ビジネス部門 という企画に参加しています。『「仕事っぽいシゴト」が社会の課題を解決する』というタイトルの本を作るイメージで毎日お話しています。1本目、目次はこちらです。

昨日は、「キャリア安全性を高めるための理想―①キャリアの棚卸」というお話をしました。

今日は、「キャリア安全性を高めるための理想―②キャリアの多重化」というお話です。

音声はこちらです。

キャリア安全性が高まっている状態とは?

「キャリア安全性が高まっている状態」について、改めて想像してみると……

一言で言えば「このままキャリアを重ねていけば、きっと将来大丈夫だ!」と思えている状態だと思います。

昨日の「キャリアの棚卸」というのは、自分の強みや個性、あるいは、人となりを、自分なりに「言葉にできている」ということ。つまり、「わたしはこれが強みです」「わたしはこれが得意です」「わたしはこういう人となりです」ということを、周囲の人に伝えることができている状態。

これができたら、「〇〇が得意だったら、今度一緒に□□をやりましょうよ」といったことにつながりやすいと思っています。

キャリアの棚卸を転職で考えてみる

もう少しわかりやすくするために、転職のシーンを想像してみます。

転職するときに、履歴書や職務経歴書を書きます。もちろん、これらも大切ですが、「自分の強みはこれです!」「わたしはいままで、〇〇をやってきました!」「その結果、〇〇が得意になりました!」「わたしにとって、〇〇が大切なんです!」のように、強みや得意なこと、人となりを伝えることによって、より、あなた自身を理解してもらえる、ということですね。

そうすると、周囲の人からは「いっしょに関わりたいな」「その考え方、確かに共感できるな」――そうした形で、キャリアを歩みやすくなる……ということです。

社会との接点を「多重化する」

今日の「社会との接点作り」について。

社会との接点づくりというと、やや抽象的で、大きな話に聞こえるかもしれません。

もう少し分かりやすく言うと、人との関わりやコミュニティ、収入、住まいなど「キャリアを多重化する」ということです。

住まいについては、キャリアとはあまり関係ないかもしれません。ですが、「生きる」ということまで視野を広げてみると、「複数の拠点がある」ということも、「このまま歩んでいけば、将来きっと大丈夫だ」みたいに思える、要素のひとつなのではないかと思います。

「キャリアを多重化」すると、安心感が増す

なぜ、「キャリアを多重化」すると、安心感が増すのか?

たとえば、「人の関わり」で言うと、ひとつの会社組織に所属しているよりも、いろんなつながりがあったほうが、何か、困ったことがあったときに助けてもらえたり、何か、「実はこれ、やってみたいんだよね」というときに実現しやすくなりますよね。

また、いろんな関わりがあると、さまざまな価値観に触れることができる。その結果、いろんな世界があることを知る。あるいは「こんな働き方があるのか!」みたいに感じることができる。

そうすると、「世界は、自分の目に見える範囲だけではないんだ!」ということを知ることができますよね。

こういった気づきや発見が、成長感につながるのではないかと思います。

このように、、多重化された、複数の関係性がある環境を整えていくことによって、「このままキャリアを重ねていけば、将来きっと大丈夫だ!」と思いやすくなるんじゃないかなと思います。

「収入の多重化」も、安心感には重要

あと、「収入の多重化」も、「このまま、キャリアを重ねていけば大丈夫だ!」と思える、大きな要素ではないかと思います。

たとえば、ひとつの会社に所属しているだけだと、それがどんなに高い給与であっても、「将来こけたら、大丈夫なのかどうか?」と思いますよね。

もう少しわかりやすく言うと、将来、会社を辞めることを想像すると、収入が絶たれてしまいます。だから、なかなかやめられない……。そういったことが起きます。

けれども、複数の収入源があると、「どれかがコケても、最低限の生活は大丈夫だな」と思える。このように、日常を生き、働く上では、「このまま働いていけば、きっと大丈夫だ!」と思えるようになるのではないかと思います。

キャリアを多重化することで、僕自身、安心感を得ている

というのも、僕自身がそういった環境で働いているからです。しごとのみらいというNPO法人を経営しながら、サイボウズという会社でも働いています。

複数のコミュニティがあると、いろんな人に出会えるし、いろんな関係性ができます。その結果、「こっちでは無理かもしれないけれども、こっちだったら大丈夫かもしれない」など、自分が実践していきたいこと、チャレンジしたいことがあるときに、いろんな選択肢を広げることができます。

また、悩みがあった時でも、Aの悩みをBの人たちに相談したり、逆に、Bの悩みを、Aの存在で癒されたり。そういったこともあります。

収入もそうです。だいたい、同じレベル感の収入が複数あると、どちらかがコケても「最悪、どうにかなるだろう」と思える……このような「安心感」は、あるかなぁと思います。

これが、「多重化する」ということでしょうかね。多重化することで、「このまま、キャリアを重ねていけば大丈夫だ」と思えるし、いろんな人との関わりの中で、成長感を得られたりできます。

「それは特別な人たちだけでしょ?」と思うかもしれません

いま、お話ししているのは「理想」についてお話をしています。この話を聞いて「いや、それは特別な人たちだけでしょ」という意見を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんね。いままで、こういった働き方はあまりない働き方でした。そう思われるのも当然のことと思います。

一方で、ここでお話したような働き方や関係性が構築できると、安心して働くことができるんじゃないかなと思いますし、さまざまな関係性の中で、キャリアは自然と構築されていくものだと思っています。

僕は、そういう世界を創造したいのです!

そうすれば、「将来はきっと大丈夫だ!」と思えるのではないかと思っています。

今日の話はこれで終わりにします。

次の記事:企業の「人材を抱え続けることの問題」の解決に向けた理想

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