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キャリア安全性を高めるための理想―①キャリアの棚卸
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。
いま、noteさんの #創作大賞2024 #ビジネス部門 という企画に参加しています。『「仕事っぽいシゴト」が社会の課題を解決する』というタイトルの本を作るイメージで毎日お話しています。1本目、目次はこちらです。
昨日は、「「キャリア安全性を高めるための理想」の解像度を上げてみよう」というお話をしました。
今日は、「自分を知り、社内外の接点をつくる「キャリアの棚卸」の理想」というお話です。
音声はこちらです。
昨日の、「「キャリア安全性を高めるための理想」の解像度を上げてみよう」では、キャリア安全性を高める具体的な施策として、
キャリアの棚卸
社会との接点づくり
の2点を挙げました。今日はこの「キャリアの棚卸」についてです。
「キャリアの棚卸が必要だな」と思ったきっかけ
ビジネスパーソンのキャリア安全性を高める上で、僕が「キャリアの棚卸が必要だな」と思った大きなきっかけは、2020年に、新潟県妙高市で取り組んだ「複業マッチング」です。
複業マッチングとは、関係人口を構築するために、地域の企業と、都市部をはじめとした地域外人材との「仕事を通じた接点」をつくる取り組みです。
地域の企業にとっては、「地域の中にはいない人材(たとえば、ITやマーケティング、企画など)と出会える」「フルタイムではないため、人件費的に柔軟に関われる」といったメリットがあります。
地域外人材にとっては、「いままでの経験を、地域社会に活かすことができる」「第2、第3のキャリアのきっかけになる」といったメリットがあります。
複業人材を募集してみて、気づいたこと
実は、複業マッチングを行う取り組み自体でも、複業人材を募集しました。そのとき、応募情報を見て、気づいたことがありました。それは……
「人によって、自分をうまくアピールできる人と、できない人がいる」
ということでした。
転職経験がある人なら、きっとお分かりいただけると思いますが、転職するとき、「履歴書」や「職務経歴書」をつくります。
履歴書とは、「学歴や社歴を記載するもの」です。これは、それほど難しくはないので、誰でも書けるかと思います。
職務経歴書とは、「職歴や職務内容を記載するもの」です。これは、自由フォーマットであることが多いため、人による差が見えやすくなります。
加えて、今回の複業マッチングでは、単なる「仕事と人のマッチング」ではなく、地域との関係性を大切にしたいと思いました。なぜなら、仕事を通じた関係人口を創出したかったからです。
そのために、「なぜ、地域と関わりたいのか」といった地域に対する想いや、「なぜ、複業という形なのか」といった、「稼ぐ」だけではない理由を大切にしたいと考えました。
しかし、実際の応募情報をみてみると、人によって、情報の質に差があり、中には数行しか書かれていないものもありました。さすがに「いっしょに働きたいのなら、もうちょっと書いてよ」と思うものもありました。
人によって、キャリアの言語化にばらつきが起こる原因
と同時に、「なぜ、キャリアの言語化に対して、ばらつきが起きるのだろう?」と思いました。
そこでふと思ったのは……
転職経験があったり、フリーランスだったり、社外の人と接する機会が多い人は、採用側に対して「自分のことをよく知ってもらおう」「自分を採用してもらおう」という気持ちが働きます。そのために、採用書類をていねいに書くし、自分の強みや、これまでの成果物、を言語化することができます。
一方で、いままで転職経験がない人は、ふだん、自身の棚卸をする機会がありません。そのため、自分の強みや得意なこと、人となりを言語化できないケースもあるのではないか? と。
「だから、人によって、自分をうまくアピールできる人と、できない人がいるんだな」
と思いました。
いままで「できなかった人が、できる」ことに価値がある
僕は、「地方の人口減少や人材不足の解決」や、「必要なところに、必要な人材が関われること」や、「地域と地域外の、関係人口の創出」や、「いままでの経験を眠らせるのではなく、第2、第3の人生に生かすこと」に関心があります。
また、「できる人が、できる」ことよりも、いままで「できなかった人が、できる」ことに関心があるし、そうした形を実現することによって、社会が変わると信じています。
そこで、「キャリアの棚卸の理想」としては、次のようにイメージしています。
自分の強みや個性、人となりを言語化できる
その結果、言語化した内容によって、社内外で新たな出会いがある
その結果、地域の企業とつながる
その結果、自分の強みや個性を活かして、地域の企業の役に立てる
その結果、所属している企業に加えて、新たな関係から収入が得られる
その結果、第2、第3のキャリアがイメージできるようになる
その結果、年齢に関わらず、生きがいや働き甲斐を感じられる
こういう姿が、理想かな。こういう仕組みを作りたいな。
今日の話は、これで終わりにします。
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