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売れるブランドを作るには「口コミ」を意識せよ -「NPS」から見る口コミの重要性-

「人生で食べたラーメンの中で一番美味しい!」と言って、友達にラーメンの写真をLINEで送信。

今、サービスや商品を他人へ"推奨"するか、これが事業成長のカギと言われています。

その指標をはかるのが「NPS」。

NPSとは、Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)の略で、CS(顧客満足度)」とは違い、他人への推奨度から顧客ロイヤリティをはかる新しい指標です。

超簡単に言うと、「ラーメン美味しかった!満足!」ではなく「ラーメン美味しかった!今度ラーメン好きの友達に紹介しよう!」 これがNPSです。

○NPSの測定方法

「あなたはこのブランド(または、商品、サービスなど)を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」

まずお客様にこの質問をして、0~10点の点数をつけて評価してもらいます。

NPSは顧客の推奨度を、点数から3つのタイプで分析します。

9~10点=「推奨者」

7~8点=「中立者」

0~6点=「批判者」

9〜10点をつけた推奨者は、そのブランドの満足度が高く、他人推奨度が高い人です。0〜6点をつけた批判者は、そのブランドに対してネガティブなイメージを持ち、7〜8点は中立の立場、もしくはなんとも思っていない人。


NPSは、推奨者の割合から批判者の割合を引いて算出します

つまり、「このラーメンを友人に勧める可能性は?」と100人に質問をし、推奨者(9〜10点)が20人で、批判者(0〜6点)が50人だった場合、20-50=-30 となり、このラーメンのNPSは-30となるのです。

○顧客満足度(CS)と、NPSとの違いは?

CSと違ってNPSは「業績との相関が高い」んですね。

どちらもブランドに対する満足度を表す評価指数ですが、CSはあくまで「現時点」での評価に限られます。そのときに満足したとしても、その後の購買行動に必ずしも繋がるとは限らない。

一方、NPSは「このブランドを他人に薦めますか?」という質問によって、顧客が実際に購買行動に繋がるアクションを取るか否か、を確認する「将来性」の評価なのです。

Aのラーメンを友人に勧めると、その友人がラーメンを食べたいと考えている時、必ずAのラーメンが選択肢に入るはず。

単なる自己満足で終わるのではなく、"推奨"が他人の購買行動につながる。NPSの評価はCSよりも事業の成長、業績と直結するのです。

○SNS社会。「口コミ」が売れるブランドを作る

ただの広告ではPRには繋がらない。信頼度の高い友人や家族による"良い評価の口コミ"が、ネット社会において、売れる"素(もと)"となる。この考え方が当たり前になっていますよね。

ただ、NPSの評価の視点は、批判者が0〜6点と7段階の選択肢があるということ。批判者の割合が高ければ、NPSの数値も大きく下がる。

つまり、推奨者だけを意識してはいけないのです!

それなりに満足はしているけど期待以上ではなかった場合、5点や6点をつける人は結構多いはず。この"中立〜批判ゾーン"の間にさまよう人をいかに推奨者へ高めていくかがカギになってきます。

推奨度の割合が高くても、批判者の割合も高ければ、口コミで悪い評価が広がりますよね?

情報社会、SNS社会の現代において、いかに"高"推奨者かつ"低"批判者のブランドを作るかが、NPS評価の考え方からすれば売れるブランドのポイントなのです。

口コミの重要性から、顧客ロイヤリティの指標分析は、CSからNPSへシフトしています。

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