見出し画像

経理はテレワークと出社どちらがよいのか、考えてみた

この記事は、筆者が経理はテレワークと出社どちらがよいのか?について考えてみた記事である。

前提

当記事における経理とは、単体決算(子会社決算含む)、連結決算、取締役会など内部向け説明資料作成、開示書類作成をいう。

ビジネスサイドやエンジニアはテレワークが中心だが、経理はやっぱり出勤したほうが良いよね、といった考え方もかなりあるため、経理のテレワークと出社どちらがよいか、について一度考えてみた。

結論:100%テレワークは難しいが、ある程度テレワークは可能であり、むしろ望ましい。

会社に訪問する方がいるので応対する、郵便で届く書類、請求書などの受け取りやそれに関連する支払処理などもあるので、いきなり100%のテレワークは難しいが、ある程度は可能。Outputが明確であれば、むしろテレワークに分がある。その理由は、通勤自体に大きなデメリットがあるためである。

通勤のデメリット①通勤時間は本格的なアウトプットができない。

筆者特有の状況もあるが、横須賀に限りなく近い横浜市の南の方から、上野近辺まで毎日通勤していた。出勤準備~通勤時間にだいたい3時間くらいかかっている。通勤だけでも、2時間弱。往復で4時間弱かかる。この時間はPCも開けないので、非常にもったいないと感じていた。スマホで、Slackに返信する、mailなど簡単な資料を読む、返信するくらいはできるが、PCを開いて、本格的なアウトプットをすることができない。

もしテレワークをしていたとしたら、今週は連結決算を締める日、決算短信を作成する日、などアウトプットが明確であれば、朝起きて、PCを開き、通勤時間内で、アウトプットの作成に取りかかれていたではないか。業務や資料作成が一つ終わっていたかもしれない。

なお、筆者は、思考の整理学 外山滋比古著 ちくま文庫 朝飯前の章 にかなり影響を受けており、朝の時間はアウトプットにとても貴重な時間と感じている。

例えば、仮にであるが、通勤をやめて、朝8時から始業時間の10時まで、アウトプット資料を作成していたとする。朝10時の他の従業員の方の始業に合わせて資料の確認をお願いする事だってできる。資料を見てもらってる間に自分は違う仕事をする。これこそ、最高のチームワーク、チームとしての最高の生産性を達成できるではないか、と思う。

通勤のデメリット②通勤は体力的、精神的に疲れる。

通勤に片道2時間弱、往復4時間弱かけていると、週初めは元気であるが、週の半ばをすぎると疲れが溜まっていることに気付く。そして、疲れの要因が、仕事だけではなく、通勤によるものであることに気付く。体が疲れているときは、仕事の能率も自然と落ちるだろう。ミスも増えるかもしれない。栄養ドリンクやコーヒーを飲んで、「うぉぉ、頑張るぞぉ!」と気合を入れるることは本質的な課題の解決にはつながっていない。課題の解決は、通勤自体をやめることだ。

出勤のメリットは薄れている

ここで、出勤のメリットを考えてみたい。それは、不明点などすぐ周りに聞ける。また、困っている、悩んでいるなど状況や様子を把握して、声をかける・コミュニケーションをとることができる、であると考えられる。これは、確かにその通りなのであるが、リモートでもSlackで気軽に聞くとか、Zoomで気軽にWebMtg設定したりとか、意識一つ、問いかけ一つでなんとかやっていけそうである。また、会社の主流がテレワークになってしまうと、会社に出勤するメンバーがとても少ないという状況が発生する。様子を把握できる、気軽に聞けるという、メリットはテレワークの浸透により、確実に薄れているし、企業目線でも、通勤手当を払ってまで、従業員に積極的に会社に来てもらうメリットは少ないだろう。

テレワークは労働者の時間と空間の拘束・束縛を外す不可逆の変化

合理的な意思決定をする企業であり、テレワークできる環境が整えられる企業であれば、テレワークを採用し続けるだろう。

なぜなら、通勤時間って労働時間でもないし、でも、拘束時間に限りなく近い。そして、拘束時間ではあるが労働者からのアウトプットはない、その時間ってなんなの?という、本質的な問いに答えられない。

そうであれば、通勤時間に相当する時間は各労働者の自由時間・好きなように使う時間、として、レベルアップや労働満足度を上げるほうが、より健全だ。また、そういう自由度の高い会社に優秀な人材は集まるのではないか、とも思う。

最後に、テレワークを成功させるために。

チームのコミュニケーションを工夫する必要がある。お互いの社員が、今日、何をしようとしているのか、何に取り掛かろうとしているのか、お見合いにならないように、意識的に問いかけをする、Slackで報告する、Web Mtgをする等は必要だと思う。全員のテレワークへの意識があれば、多分テレワークのほうが成功するし、生産性も向上する。まずは、週に1日でも2日でもテレワークを意識的にやってみることだ。いろいろと気付くことはあるだろう。その上で、出勤しなければならない業務フローがあるなら、少しずつ見直していけると良いのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?