ヒトに残される仕事は「めんどくさい」仕事しか残らないでしょう。

『ちなみに「お金」の誕生と消滅は、経済学にとって、まさに特異点だと言えるでしょう。経済学では、価値を数値化するという営みが前提で、そこでは「お金」が大きな役割を担います。ですが、もちろんそれだけが価値を扱う方法のすべてではありませんし、「お金」の存在自体が揺らぐこれからは同じ前提は通用しなくなるでしょう。「お金」の役割や存在意義が一定だった時代とそれらが消滅した後とでは、当然ですが同じ経済学がそのまま成り立つとは考えられません。実際に現在でも、たかだかモノやサービスの値段をゼロにするだけで、人々が従来の経済理論では説明できない行動を起こす事例が多数報告されています(『予想どおりに不合理――行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』ダン・アリエリー著、熊谷淳子訳、早川書房)。さて、カーツワイルが提唱する特異点とは、具体的には現在の価格で1000ドルほどのコストのコンピューターで、全人類70億人分の脳の神経細胞のネットワークをシミュレーション、つまり模擬できる時点を指します。そのことを一人ひとりが人類全体に匹敵する知を活用可能になる、ということだと考えるならば、これまで私たちがあらゆることを考える際に前提としていた技術進化的な観点が崩れ、そこから先の社会変化を論ずることができなくなります。平たく言えば、その先何が起こるか、まったく予想がつかなくなるというわけです。なおカーツワイルは、この「特異点」への到達を2040年代と予言しています。しかし、これはよく言われるような「機械は人を超えるか」という議論でもなんでもなく、基本的にはハードウェアの進歩について言っているのだということは注意すべきでしょう。~RPAは業務を分析することですべてをシステム化し、それにより大きく改善していく、というより、今の業務フローの中で、誰かが表計算の書式を作り、それを使ってやっている作業をそのまま、デジタルツールを用いることで自動化する、といった方法をもっぱら意味します。つまり、今までのやり方を根底から覆すのではなく、あくまでツールを導入するなどして人の役割を一部代替するだけですので、導入への抵抗が小さく、それだけに普及の速度が速まりつつあるのです。~ただ、これらが議論のとおりだったとしても、現状ですら「8割を超えるホワイトカラーの仕事が自動化されうる」というショッキングな現実に変わりはなく、それはまさにこれから迎えるだろう、激変の時代の兆候と言えると思います。それでは、ホワイトカラー以外の労働はどうなのでしょうか。もちろん、ロボティクスによる自動化の流れそのものが、産業用ロボットから始まったわけで、すでに肉体を使う労働はどんどん置き換わっています。加えて、今までのような工場の中で安全のために区画を分け、そこでロボットが限られた作業をするという状況から、むしろ人間と同じ作業環境の中で人とロボットが一緒に作業する方向に発展しつつあり、それは人の作業をアシストする一方で、人手を減らすことにつながります。そしてこれらが指し示す先に、働こうにもそもそも人間に任せてもらえる仕事がない、という未体験の世界が待ち受けているのです。』

ヒトに残される仕事は「めんどくさい」仕事しか残らないでしょう。何故なら「めんどくさい」仕事はその時々や分岐が多すぎてプログラミングし難くいからです。現在、チェックや管理に多い反復作業や、作業過程での単純作業はほぼ無くなります。ハッキリ言えば今でも「めんどくさい」仕事の代表例が「ヒトとの対応や交渉」です。これは相手の出方によって臨機応変にこちらの対応も変化しますのでAIに任せられる様になるにはまだまだ時間がかかるでしょう。

いつまで人間は「今の仕事」を任せてもらえるか
8割超のホワイトカラーの仕事はどうなる
https://toyokeizai.net/articles/-/313953

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