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意図的な映像の乱れとノイズに疲弊する。「廃墟スクール 少女ロザ•リーの怨念」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(419日目)

「廃墟スクール 少女ロザ•リーの怨念」(2018)
クリストファー•マガード監督

◆あらすじ
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今から60年前、ルース•リー小学校。7歳の少女ロザ•リーは教師の反感を買い、階段から突き落とされて死亡。そしてその教師と止めに入った用務員も揉み合った末に足を滑らせて転落。二人とも死亡する。それ以来、生徒数が減少、廃校となっていたが度々不可解な事件が起きることから心霊スポットのようになっていた。しかしその小学校に足を踏み入れた者は何者かに殺害されたり、行方不明になっているという。そして現在、事件を解決して名を上げようとするアンドリュー&ブランディ夫婦とその仲間ジョーとエリックは学校へ調査に繰り出すのだった。
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これは中々にしょっぱかったですね。
何も解決してないし、何を見せたいのかも分かりませんでした。ちなみに実話に基づいているそうです。
現在、U-NEXTとDMMTVで配信中です。

ロザリーじゃなくてロザ•リーです。
なぜかはわかりません。

ロザ•リーを筆頭に霊のクオリティは中々のもので、音楽のチョイスも良かったです。

“目の前に霊がいるのに誰も気づかない”つまり
“見ている我々だけがその存在に気づいている”という演出がとても面白かったです。

なんですけども2点ほど非常に気になる点がありました。

まず“意図的に入れている映像の乱れやノイズがあまりにも多い”というところです。
最近この技法を覚えたばかりでテンション上がって入れまくっちゃったのかと思うくらいに多いです。数回なら雰囲気が出て良いんでしょうけど非常に鬱陶しかったです。
あと過去回想を入れるのはいいんですけど、夫婦の娘アシュリーが薬物の過剰摂取で亡くなったエピソードはその後触れられることもないし、物語に何の関係もなくて不要に感じました。

そしてもう一点は“何ひとつ問題が解決していない”というところです。

そもそもロザ•リーに関するバックボーンがほとんどなく

•アンドリューの母方の曾祖母が黒魔術に系統していた
•その曾祖母の娘がロザ•リー
•家の前の通りの名前もロザ•リー
•彼女には悪魔が取り憑いている

くらいしか情報がありません。
なぜ殺されるほどに教師の恨みを買ったのか、この学校を訪れた人々をどうして襲うのか、他の霊は何なのか、などの重要な部分は何も描かれていません。

ネタバレになってしまいますが夫婦とその仲間は全滅するので本当に何一つ解決しません。バッドエンドだとしてももう少し深みのある終わり方や登場人物の描き方をして欲しかったです。

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