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ゆるい転職戦略(5)。転職時のアピールポイントのための、ゆるい仕事戦略(3)。

※この記事は、前回の続きになっています。そのため、前記事「ゆるい転職戦略(4)。転職時のアピールポイントのための、ゆるい仕事戦略(2)。」を見ていただけると、この話をしている背景を理解していただけると思います。

前回までで、
以下の内容について、例を交えながら紹介させていただきました。
・日系大企業で「経験を積む」場合の生き抜き方
・ゆるい仕事戦略。工夫の仕方


今回は、工夫を「成果」と言う形で表現する方法についてお知らせします。
こちらの内容は、"転職戦略"の目線で書かせていただきます。


(概要)「ゆるい仕事戦略」: 成果とは

仕事において「成果」を定量化するのは、自分自身の仕事(工夫)が良かったのか悪かったのかを振り返るために必要な工程です。

ここで1つ質問です。
例えば、同一人数のチームで、同一規模のソフトウェア開発をした場合、
以下のAとBのケースでは、どちらが成果が上がっているといえるでしょう?

(A) 開発期間 2か月、開発費 5000万、バグ 10件。売上 8000万
(B) 開発期間 3か月、開発費 6000万、バグ 20件。売上 1.2億

もし即答できてしまったとしたら、相当まずいです。

理由は、成果とは「あなたが何に責任を持つ立場だったか」と「何を成果と取るか」次第だからです。
例えば、QCDに責任があった場合、(A)の方が成果が上がっていると言えます。また、売上/利益に責任があった場合、(B)の方が成果が上がっていると言えます。

上記の事例を踏まえ、
転職時のアピールポイントの目線で、「成果」について大事な点を以下の3つのキーワードを用いて説明します。

・成果の数値化
・成果の妥当性

・最終的にどうなったか


・「成果の数値化」

あなたがやったこと、「成果」に物差しを当てるのは非常に大事です。
「なんか、良くなったんだからいいじゃん」と言う人もいますが、
定量化しない限り、あなたの工夫が評価されたり、アピールポイントに成りったりはしません。

成果の数値化をするポイント、(1)つ目は「比較」です。

成果は、おおよそ何かと比較して表現をすることになります。
これは、単独の表現で「成果」を表すのは、相当難しいためです。
例えば、「1年目で売上1億を達成しました」と言われても、それが凄いのかどうかは、わからないという事です。
比較の相手としては、前年比・前のプロジェクトとの比較・会社(部)平均との比較などを用いることができます。

成果の数値化をするポイント、(2)つ目は「指標」です。

成果は、それを聞く側が納得できる指標が必要です。
規模が異なるものや、単価が異なるものを比較する場合は、全体でなく「単位当たりの成果」で比較するのがフェアでしょう。
例えば、「開発したソフトウェアの品質が向上しました」と成果を説明したい場合、単に他のプロジェクトとバグ件数を比較するのではなく、ファンクションポイントやステップ数あたりのバグ件数で比較する必要があります。
社内で「品質を測る指標」があるならばそれを活用できます。
もしないなら、世間一般でその数値をどう計測しているか調べましょう。


・「成果の妥当性」

成果の数値化で、あなたがやったこと、「成果」に物差しを当てると言いました。妥当性は、その物差しの当て方です。
どれだけ良い成果のように見えても、「成果の妥当性」に疑いが生じると、評価の対象になりません。

一方で、完璧な物差しと言うのは、なかなか無いのも事実です。
「こうだから妥当」だと言える根拠を準備しておくことです。

あなたが開発期間や、納期に責任があるとします。
あなたの考えた工夫で開発効率の向上にアプローチしたとします。
結果「前のプロジェクトと比較して、開発効率が2倍になった」としても、本当にあなたの工夫による効果だと言えるでしょうか。

どんな会社でも、同じ仕事(プロジェクト)を、同じメンバー、同じ技量で何度もやっているなんてことはありません。
プロジェクト全体の成果は、メンバーが成長したからかも知れないし、優秀なメンバーが頑張った結果かもしれない。ということで、あなたの工夫による改善の効果というのは1つの因子に過ぎないという事です。

これを理解した上で、どれくらいの割合があなたの成果と言えるのかを、分析して、説明する必要があります。
(※実際にどういう説明を入れたかは、今後の記事にします。)


・「最終的にどうなったか」

「最終的にどうなったか」は、2つの側面を持ちます。
まず1つ目は、あなたの成果や工夫の後日談です。
例えば、以下のようなストーリーがそれにあたります。
・その工夫が脈々と受け継がれている。
・その工夫と成果が認められて、賞を得た。
・その工夫が、後輩によってさらに進化している。などです。
これらを添えることで、周囲にも認められた結果であることを、アピールできますし、成果の信ぴょう性が高くなります。


2つ目は、あなたの成果が「途中の段階では、成功である必要はない」ことです。
1度失敗しても、次に挑戦すればいいのです。
「この時点では〇〇という理由があって失敗した。」と敢えて面接で言い放つのも良い戦略と言えます。
加えて、こういう点を改良して、挽回をした。次の機会で成功をさせたストーリーになっていると「分析して改善できる」という点で評価も高くなります。

まとめ

3つの記事にわたって、日系大企業での「経験を積む」方法について書いてきました。
経験を、転職時のアピールポイント(職務経歴)として使うための「ゆるい仕事戦略」の1つを共有できたのではないかと思います。

気になる点は自由に、質問をいただければと思っております。
よろしくお願いいたします。


さて、次で私のnoteは10記事になるようです。
最近長い記事を書きすぎた気がするので、もっとさっくり読めるものを準備したいです。
次回は、面接での困りごとの定番、「何か質問はありませんか?」(逆質問)を活かす「ゆるい転職戦略」について書かせていただきます。

<この先予定しているコンテンツ>
・「職務経歴書」の書き方 と「ゆるい転職戦略」
・面接を使った  「ゆるい転職戦略」
・転職活動で役に立った本 の紹介
・なぜ、前職を辞めたか
・エージェントさんとは何者なのか。と 見極めるための「ゆるい転職戦略」

など。

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