決まる会議にするためのファシリテーション
※無料公開期間は2020年1月末までの予定です。
初めての投稿、緊張しつつ書かせていただきます。
初回テーマは 『決まる会議にするためのファシリテーション』 に
ついてです。
この投稿を通して
いい会議になるためのお手伝いができれば幸いです。
*こんな方におススメ*
営業マネージャー
「売り上げついてPDCA会議を開くけど、雑談中心になってしまい、売り上げ向上につながっていない・・・」とか
企画担当
「起案内容を決議したいのに、堂々巡りの会話で結論出なかったな・・・」とか
そのあたりのお悩みが解決できると嬉しいです。
全体感:事前準備がとにかく大切
決まる会議にするために
ファシリテーターが行う推奨行動は以下です。
1.全体スケジュールの把握
2.今回の会議のゴール設定
3.参加者の脳内を想定
4.2と3のギャップの洗い出し
5.ギャップを埋めるための準備
6.会議アジェンダと資料の送付
----ここまで事前準備---------------
7.議論
8.決議事項、宿題事項の握り
----ここまで会議の中-------------
9.宿題の納期と対応者がわかる形で議事録送信
10.宿題対応者へのサポート
----ここまでが事後対応-------------
早速タイトルとの矛盾が出てすみません。
決まる会議にするためには
議論の場のファシリテーションだけでなく
『会議全体の設計』 が重要になります・・・!
「めっちゃ色々やることあるやん!特に事前準備!」と思われるかもですが
三か月くらいやってみるとルーティーンワークになって楽になるので
身構えずに読んでみていただけると幸いです。
具体的な流れ
細かい説明に入る前に、具体例をご覧ください。
具体例は-- --で囲んで記載します。
<シチュエーション>
会議オーナー:営業マネージャー
参加者:各営業グループのリーダー
会議目的:売り上げ達成に向けたPDCA会議
<会議オーナー=営業マネージャーが考えること>
1.全体スケジュールの把握
--
12月の訪問件数を100件にしたいなぁ。
--
2.今回の会議のゴール設定
--
2週目末時点で目標50件に対して実績40件と未達だ・・・。
今回の3週目月曜の会議では、10件未達成だった要因特定と、3週目で+10件やるプランニングを確認したい!
--
3.参加者の脳内を想定
--
グループリーダーは40件という現状は知っている程度だろうなぁ。
--
4.2と3のギャップの洗い出し
--
・「頑張ります!」のみで、なぜ未達だったかの要因を考えてこないだろうなぁ。
・ 今週10件プラスしなければいけないと思っていないかもしれない。
・+10件をやる気はあるが、今週やることに具体性がなくて+10件やれるかどうかわからない案があがりそうだな。
--
5.ギャップを埋めるための準備
--
・会議に持ち込んでもらう項目を事前に連絡して、考えてもらおう。
”10件未達だった要因特定と、+10件3週目でやる取り組みを持ち込んでください”とアジェンダに記載しよう。
--
6.会議アジェンダと資料の送付
--
アジェンダに項目で作り、議論するんだよーとアピールする。
【アジェンダ】※10件未達だった要因特定と、+10件3週目でやる取り組みを持ち込んでください
・全体感(5分)
・訪問件数
∟未達の要因と解決策(15分)
∟3週目の目標値変更(10分)
--
などなど。
事前準備のみ書かせていただきましたが
こんな感じです。
少しイメージが沸いていただいたとことで
各工程の詳細説明に参ります!
事前準備:どれだけ考え抜けるかが肝
ここからは細かく書いていきます!
具体例は-- --に囲んで記載します。
1.全体感の把握
最終的にいつまでに何を決めないといけないのか?の把握をします。
--
月末時点で訪問社数を100件にする。
--
2.今回の会議のゴール設定
1.から逆算した時に今日のMtgは何を決めきらなければいけないのか?のゴール設定をします。
ここをいかに詳細に設計できるかで3-6の行動が変わってくるので
なるべく具体的に設定しましょう。
--
2週目末時点で目標50件に対して実績40件。
今回の3週目月曜の会議では、10件未達成だった要因特定と、3週目で+10件やるプランニングを確認したい。
--
3.参加者の脳内を想定
自分以外の人は、自分と違うミッションを持っていることが多いので
おのずと考え方も全然異なります。
参加予定の方が考える当たり前ってなんだろう?
議論する内容で知っている情報はなにで、知らない情報はなんだろう?と
考えを巡らせてください。
--
グループリーダーは40件という現状は知っている。
--
4.2と3のギャップの洗い出し
会議のゴールと参加者の脳内のギャップをもとに
想定されるストーリーを考えます。
--
・「頑張ります!」のみで、なぜ未達だったかの要因を考えてこない。今週10件プラスしなければいけないと思っていない。
・+10件をやる気はあるが、今週やることに具体性がなくて+10件やれるかどうかわからない
--
5.ギャップを埋めるための準備
2.で目指すゴールになるべく近づけるように、準備をします。
--
・会議に持ち込んでもらう項目を事前に連絡。(①10件未達だった要因②+10件3週目でやる取り組みを2点発表してねと連絡する。)
--
6.会議アジェンダと資料の送付
アジェンダに明記し、議論するんだよーとアピールします。
--
【アジェンダ】
・全体進捗(5分)
・提案社数
∟ショートの要因と解決策(15分)
∟各グループごとの3W目標値変更(10分)
--
会議中:最後の握りが大事
7.議論
議論中は想定外の意見がたくさん出てきます。
会議のゴールに向けて、“参考にすべきもの” と “参考にしなくていいもの”に
分類しながら議論を進めます。
・参考にすべきもの・・・背景に過去体験値がある、ロジックの通った予測があるなど
・参考にしなくていいもの・・・論点そこじゃない系、背景にあるのが感情論のみ
--
参考にしなくていいもの(論点そこじゃない系、背景にあるのが感情論のみ)の意見に巻き込まれないために
こんな感じで整理します。
・論点そこじゃない系→切り出します。
例)「それって、●●のことですかね?そしたら別の時間を確保して議論しましょう。」
・背景にあるのが感情論のみ→だいたいご自身で解決すべき問題のことが多いので以下の聞き方で内省していただきます。
例)本人に問う「それってどうしたら解決しますかね?」
例)他の人に振る「●●さんも同じ困りごとがありますか?」→ない→本人に問う
--
8.決議事項、宿題事項の握り
決議事項と宿題事項に対して、最後にまとめて伝達して終えます。
宿題はだれが・なにを・いつまでにまで握ぎることがポイントです。
--
「●●さんは▲▲を今週水曜の18時までに対応してください」と口頭で念を押しましょう。
「●●さんは▲▲が宿題なんですが、いつまでに対応できそうですか?」とご本人に納期をうかがうのも〇です。
--
事後対応編:宿題対応者へのサポートが手厚いほど次の会議の質が上がる
9.宿題の納期と対応者がわかる形で議事録送信
誰がいつまでに何をするかを明確にして
関係者に議事録を送ります。
--
【宿題】
・訪問社数リカバリーのためのテレマキャンペーンの広報と実施(山本:20日終日)
【議事録】
・・・・
--
10.宿題対応者へのサポート
宿題を対応する方々は、
自分の業務に戻った瞬間に
別の案件の対応など色んなものに巻き込まれます。
そんななかでもしっかり対応してもらうために
時間を確保する、作業するフォーマットを提供するなど
宿題対応が進むようにサポートをしましょう。
--
・別に会議を設定して時間を確保する
・作業用のExcelファイルを渡す など
--
まとめ
要素を簡単にまとめます。
■ 会議のゴールの詳細設計が肝!
■ 参加者の前提条件と、自分の前提条件は違う。事前準備してきてもらう工夫をすべし!
■ 議論は交通整理を。
■ 宿題は、いつだれがなにをを明確に!サポートもね。
行動リスト
インプットしたものは実際に行動に移すと
100倍くらい吸収率があがります。
ぜひぜひ行動あれ。
□ 次の会議のゴールを具体的に考えてみる
□ 自分で考えたゴールと参加者が考えているものの、ギャップはどこにあるか3つ考えてみる
□ 事前対応事項を参加者に1つ送ってみる
□ 議事録は“いつだれがなにを”の粒度で書いてみる
おわりに
未経験で営業企画というグループに異動したときに
議論をスピーディに進めることができず
めちゃめちゃ苦戦しまして・・・
その際に
色々と本を読んで試行錯誤した結果を
営業現場の例にのせてまとめてみましたー。
ニーズがあれば
マーケ系や戦略系の企画起案時のあるあるも書きたいと思っています。
読みたいなーって方はコメントなどいただけると嬉しいです。
ちなみに・・・
会議の原価を計算したことありますか??
(会議の原価)
・管理職中心の会議=年収800万円だと時給4万円くらい→3人と1時間会議した場合3×4万円=12万円
・メンバー中心の会議=年収400万円だと時給2万円くらい→5人と1時間会議した場合2×5万円=10万
基本的に10万超えますね・・・!
かなり高コストですので
アウトプットをいかに最大化させるかを
常に念頭に置きたいところですね。
そして
感想やリクエスト、どしどしお待ちしてます!
どんな反応でも
反応をいただけるだけでとってもモチベーションがあがります!
また
今後の配信をよりよくするためのヒントにさせていただきたいと思っておりますので
よろしくお願いいたします!
参考本
本テーマに関連する諸先輩方の本を紹介します。
もっともっとこのテーマを身に着けたい!と思われましたら
是非読んでみてください。
■ファシリテーションの教科書―組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ/グロービス
■どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール/尾原 和啓
ツイッターのほうでも色々とつぶやいておりますので
フォローいただけると幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?