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新浪・経済同友会代表幹事の「国民皆保険」解体発言で思い出す/日本政府とアフラックの暴挙

 新浪・経済同友会代表幹事(サントリー)の「国民皆保険解体発言」は衝撃だった。もともとパワハラ体質で、「『人権』なんてどの口が言うのか」と思っていたが。考えてみれば、90年代にアメリカに行ってMBAと取得した典型的な対米追従新自由主義者で、45歳定年制を主張したり、もともと言いたい放題だった。

 保険証廃止延長論が出た時には「納期を守れ」と発言し、「マイナ保険証をゴリ推しする背景には利権がある」という推測を立証した。私も「サプリや健康食品の市場拡大のために、マイナ保険証経由の健康・医療情報が喉から手が出るほど欲しいのね」と納得すると共に、腹を立てていた。セサミンやロコモア、特茶のCMが大量に流れているのを見ても、力の入れようがわかる。

 それにしても国民皆保険解体まで目論み、それを公言するなんて慄然とする。この認識が経済同友会の内部、あるいは政府と共有されているのかと思うと恐ろしい。万が一そうなると、絶対に外資が入ってくる。特にアフラックのようなアメリカの保険会社が。郵政民営化のもたらした数々の惨状は、皆さんご存知だろう。

 非正規職員の拡大や自爆営業は有名だが、一般的にあまり知られていないのが、がん保険をめぐるかんぽ生命とアフラックの問題だ。かんぽががん保険を売り出そうとしたら日本政府に止められ、なぜかアフラックのがん保険を売らなくてはならなったのだ。

 明治以来、全国各地に展開してきた郵便局が、実質アフラックの日本代理店として、日々がん保険を熱心に売らされている。全く頭に来る。日本人は心配性だということもあり、外資にとっては美味しい市場だ。おまけにアメリカの会社となれば、このような政治的配慮さえ受けられるのだ。

 先日、年上の従姉妹が「郵便局の人に勧められて、アフラックのがん保険に入ることにしたからサインしてね」と電話してきて、がっかりした。今さら「やめた方がいい」とも言えないし。ちなみに私は、生協経由で日動火災の団体がん保険に入っています。保障も掛け金も最低レベルのものだが。

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