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リノベデザイナーになりたい人へ(#2.必須スキル 後編)

リノベデザイナーになりたい人へ

noteやInstagramを見て私を知ってくれた方から、リノベデザイナーという仕事についての質問をもらう機会が増えてきました。
今後数回に分けて、リノベデザイナーという職業に興味がある方に向けての記事を公開していきます。


  1. リノベデザイナーとはどんな仕事なのか

  2. 必須スキル

  3. 未経験からの近道

  4. 必要な道具や資格などの具体的な準備情報

  5. 報酬や受注方法

  6. 多様な働き方の可能性


リノベデザイナーになるために必要なスキルについて

第三回目となりました。今回は、「2.必須スキル 前編」の続き、後編です。

前編はこちらです▽
前編では図面を有料で公開しています。(ご購入ありがとうございます!とても励みになりました。生きる気力が湧きました。)

リノベデザイナーに興味がある「建築職未経験の素人の方」に向けた記事なので、プロの方にとっては当たり前すぎて読む意味がないと思います。
リノベデザイナーになりたい人を応援したい!という気持ちで書いています。

7個の必須スキル(能力+知識)

  1. 現地調査をして現地で実測を行い、状況を把握できる

  2. 施主の要望をヒアリングして理解できる

  3. CADソフトを使って図面の作図ができる

  4. 設計するための建築基礎知識と予算感覚がある

  5. 住宅設備機器、建材、内装材などの商品情報知識がある

  6. 間取りや内装デザインの発想力(センス)がある

  7. 施主との打合せに必要なコミュニケーション能力がある

※今回は5~7までを後編としてまとめています。

リノベデザイナーになるには、最低限この1~7のスキルが必要だと思います。それぞれどの程度の知識や能力が必要なのか、各項目細かく説明していきます。

ただ、働き方にもよるのであくまで私の場合、それとマンションリノベの場合という点だけご注意ください。

必須スキル5:住宅設備機器、建材、内装材などの商品情報知識がある

住宅設備機器、略して住設(じゅうせつ)と呼びます。

住宅設備機器とは、家の設備として取り付けられている機器のこと。
住宅設備機器は、キッチンや洗面台、バス、トイレ、給湯器、エアコンなどが挙げられる。住宅設備機器メーカーは、TOTOやINAX、パナソニック、クリナップ、サンウェーブなどが有名。

家仲間コム 住まいの用語集

簡単に言うと、水回りの製品のことです。「○○邸の住設は~」「住設の見積依頼が~」など、業務上よく使われる言葉です。

建材とは、建築工事で使われる材料のことです。リクシルやパナソニックの建材カタログを見てみると、どんな材料のことかがよくわかると思います。

建材にはプラスターボードや構造用合板などの下地材も含まれますが、リノベデザイナーが下地材まで指定することはほぼないです。なので、建材と言えば建材カタログに載っている範囲と思っておけば大丈夫です。

また、内装に使用される材料を内装材や仕上げ材と呼びます。フローリング、タイル、クロス(壁紙のこと)、塗料、羽目板、畳、などなど。

リノベデザイナーなのに住設も建材も何をおすすめすればいいのかわからない・・・では困るので、ある程度の商品知識や情報をインプットしておく必要があります。

定期的に新商品が発表されるので、大手有名メーカーのカタログをチェックして、気になるものはショールームで実物を見ておくといいです。

まったく知識ゼロからのスタートの場合は、最低でも以下のメーカーのWEBカタログを見てみるところから始めてみてください。超メジャーどころのよく使うメーカーをまとめました。

LIXIL(リクシル):住設、建材
パナソニック:住設、建材
TOTO:住設
クリナップ:住設
ウッドワン:建材
サンゲツ:仕上げ材

住設で言えば他にも、タカラスタンダード、トクラス、サンワカンパニー、トーヨーキッチン、グラフテクトなど。
建材は他にも、大建工業、南海プライウッド、永大産業、ノダ、アイカ工業など。
フローリングやクロスはメーカーが多すぎるので割愛します。Google検索してみてください。

必須スキル6:間取りや内装デザインの発想力(センス)がある

厳密に言うと、リノベデザイナーになるための必須スキル、ではないかもしれません。センスがあるかどうかより、センスを磨いていけるかどうか。自分のセンスの自信が持てるかどうか、が大事だと思います。

ベストな間取りに辿り着くまで、何パターンも何時間も間取りを考えられるかどうか。どの材料でどの位置に何を作るべきかを考えられるかどうか。自分の発想力を信じて、これだ!と言えるデザインを提案できるかどうか。

リノベデザイナーになりたいと思う人なら、おそらくすでに自信があるのではないかと思います。「料理が苦手でセンスもない。でも料理を教える先生になりたい!」とはなかなか思わなそうですよね。リノベデザイナーはある意味「先生」とも言えると思います。人に教える立場になれるほどの自信を持てとは言いませんが、クライアントに頼ってもらえる程度の自信ある態度や姿勢を見せるべきだと私は思います。

センスを磨くには、とにかくたくさん見て目を肥やすのが一番早い。全国のリノベ会社の施工事例をとにかく見る。SNSで海外のインテリアも見る。家具屋、雑貨屋、飲食店、服屋、美容院、どこに行っても内装を意識して見る。リノベが好きなら努力しなくても自然とやっていたりすると思います。

必須スキル7:施主との打合せに必要なコミュニケーション能力がある

必須スキル最後7個目。結局これが一番必要かもしれません。いわゆる「コミュ力」とはまたちょっと違う、打合せのためのコミュニケーション能力。打合せの目的はクライアントが満足できる家をつくること。そのためには意思疎通ができて信頼関係が築けていて目的が一致していることが必要だと思います。

ただ単に楽しい打合せをすればいいわけじゃありません。なので、話術に自信がなくても意思疎通がしっかり取れれば大丈夫。クライアントに媚びるような話し方やオーバーリアクションをしなくても、ちゃんと信頼関係ができていれば大丈夫。満足できるいい家をつくろう!という目的に向かって話が進んでいれば大丈夫です。

リノベデザイナーが真剣に話す姿、必死に考える姿、自信を持った提案、真面目な姿勢、リノベが好きで楽しいという気持ち、それが打合せ中に自然と伝わるはずです。逆に話術を活かした営業的なコミュ力に頼りすぎると、自然に伝わるはずのものが伝わらない気がします。

打合せのためのコミュニケーション能力。会話がギクシャクすると信頼関係が築きにくそうですよね。必要なのは、スムーズで自然で和やかな会話ができる能力ということだと思います。

私も話すのは得意じゃないです。でも打合せは好きだし話していて楽しいです。目的が一緒だから、クライアントつまり施主様を変に持ち上げたりもしないし、媚びへつらうような発言はしないです。無理に盛り上げたりとか言葉で誘導することもしません。だって目的が一緒のチームだから。そのスタンスが自然と伝わるような言葉選びはほぼ無意識でしていると思います。

打合せの一番初め、初対面の日。緊張はほとんどしないです。家づくりを始める新たなチームが発足する!というわくわくした気持ちです。一緒に悩みながらがんばろう!楽しもう!よろしく!と思いながらにこにこお迎えします。

リノベデザイナーになるための必須スキル7個、駆け足の部分もあったと思いますが、読んでいただきありがとうございました。

次回は「#3.未経験からの近道」について書いていきます。


  1. リノベデザイナーとはどんな仕事なのか →済

  2. 必須スキル →済

  3. 未経験からの近道

  4. 必要な道具や資格などの具体的な準備情報

  5. 報酬や受注方法

  6. 多様な働き方の可能性


「ゆるリノベ」というリノベ設計デザイン事業を一人きりで立ち上げます。記事を読んで共感していただけた方、応援してもいいよという方、未来のクライアント様、よろしければサポートお願いいたします!