「偶然」のパワーたるやおそるべし。
ともだちが自分と同じ誕生日、なんて経験はある?
奥さんには3歳下の仲の良いともだちがいる。
20年近い付き合いがあるようなんだけど、なんとそのともだちと誕生日がおなじだということを初めて知った。
偶然なんて、そこら中に散らばっているのだから、その程度のことは驚くほどでもないのかもしれないが、わたしは生まれてこの方そんなともだちに出会ったことがない。
「そもそも、たったひとりの人間と出会うこと自体が1億2千万分の1の奇跡なのに、さらにそこから365分の1を引くなんて、そりゃ相当な運命だよ」
「なんなら血液型もいっしょだよ」
ひえー、である。
さらにそこから4分の1、と言いたいところだが、奥さんは「B型」なので、B型は日本人の血液型全体の20%だ。
だからさらにそこから5分の1の確率を引いている。
狙って引ける確率ではない。
そんなともだち、欲しいと思ってもそうそう作れない。
これはなんだ、なんならロトくじで1等を当てるくらいの確率なんじゃないのか。
「そんなレアな確率のともだち、一生大事にしたほうがいいよ」
と、いちおう言っておいた。
偶然といえば、三菱UFJ銀行銀行の頭取は「半沢」さんという名前だ。
かの「半沢直樹」という人気ドラマでは、堺雅人さんが演じる「半沢」が、同じくドラマ内のメガバンク・東京中央銀行で働いている。
ドラマを観ていた人は分かると思うが、堺雅人さんの「半沢」は頭取を目指していないものの、視聴者としてはぜひ次期頭取になって欲しいと思わされるキャラクターだ。
ちなみに原作と、実在する三菱UFJ銀行の半沢さんとは、なんの関係もなく本当にただの偶然らしい。
「半沢」さんという銀行員は山ほどいるだろうが、ドラマ同様に合併したメガバンクで頭取になるお人のお名前が「半沢」さんであるなんて、これはもう天文学的な確率だと思う。
でもそんなことがあたり前に起きるのがこの世界。
世の中に絶対はない、というけれど、こんな偶然があちらこちらに落ちているのだから、あした自分がお金持ちになる確率も、死ぬ確率も、まったくの「0」ではない。
「あしたこそは何かいいことあるかも?」
「あした死ぬかもしれないから、いまを感謝して生きよう」
と、日々自分を励まして生きるのは、確率論から言ってもただの気休めや慰めではないね。
努力や過程をいっさい無視した、ただの「偶然」というハイパーなチカラによって、幸も不幸もとつぜん起こりうるわけだから。
だから人生はおもしろい、と元気の糧にさせてもらうし、もっと人生を大切に生きよう、と自重もさせてもらう。
うーん、やっぱり宝くじとか買ったほうがいいのかなあ。
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