見出し画像

【海外移住にクロアチアを選ぶ理由】治安など住みやすさを徹底解説

私たちは2022年6月からデジタルノマドビザでクロアチアに住んでいます。

実は、海外に住もうと決めた当初は移住先の候補はいくつかありました。
ポルトガル、ジョージア、オランダ、キプロス、エストニア、タイ、マレーシアなど。たくさんの国の情報をリサーチし比較して精査していったところ、私たちの要望をくまなく満たしていたのがクロアチアだったのです。

・ビザの取りやすさ
・治安の良さ
・物価の安さ
・軍事的脅威がない
・税制面の優遇
・英語が通じる
・ヨーロッパを周遊しやすい
・ドッグフレンドリーである
・寒すぎない

クロアチアと言えば「サッカーが強い国」「海が綺麗な国」「ジブリの国」などのイメージを持っている方が多いと思いますが、実際に行ったことのある人はどのくらいいるでしょうか。

アドリア海に面したクロアチアは、ドゥブロブニクやスプリトなどの観光都市が大人気で、世界中から観光客が訪れる観光大国。
しかしながら、フランスやイタリア、ドイツを訪れることはあっても、クロアチアまで足を延ばす人は少ないため、どんな国なのか詳しく知っている日本人はあまりいないというのが現状です。

かくいう私たちも実際に移住してくるまでは一度も訪れたことがなく、「英語は通じそう」「治安は良さそう」くらいの情報だけで住むことを決めたのです。
しかし住んでみて今思うのは「クロアチアは最高に住みやすい国」「もっと日本の人に知ってもらいたい」ということ。

ここでは、観光ガイドブックに載っている情報ではなく、実際にクロアチアの首都ザグレブに住んでみて知ったクロアチアの魅力をまとめてみようと思います。

治安はすこぶる良い

まず気になるのはここですね。
日本よりも治安がいいのかどうかは移住先を決めるにあたって最も重要なポイントだと思います。

クロアチアは「日本と同じくらい治安がいい国」です。

もちろんスリなどの軽犯罪はありますが、それは日本でも同じこと。電車に乗る時はバッグを前に持つなどの注意は日本同様に必要です。
ですが、それ以外に関して言うとかなり不用心な人でも安心して暮らせる国と言えると思います。

クロアチア人の友人も平気でテーブルの上にスマホを置いて離席しますし、買い物したカートを放置したままいなくなる人もいます。
これ、他の海外ではまずあり得ないですよね。海外でこんなことをしていると高い確率で盗難に遭ってしまいます。

また、海外あるあるの「夜間は外出を控える」ということも、ここザグレブではあまりありません。

観光大国なので夜間~朝まで街頭は点灯していますし、たくさんの人が歩いています。食事をして遅くなっても一人で歩いて帰れるくらい治安はいいです。

物乞い(ジプシー)や野犬について

物乞いの人はいます。
野犬はいません。

街に出ると物乞いの人たちが立ってお金を恵んでもらっている光景を目にします。基本的には立っているだけなので、”ジプシーに囲まれて半ば強制的に強奪される”(ヨーロッパの他の国ではよく聞く話ですが)…ということもありません。

稀にレストランで食事をしていると店内まで入ってきて話しかけられることがありますが、こちらも暴力的なことをされるわけではないため、お断りするとすぐに立ち去っていきます。

また、クロアチアには野犬がいないのも大きなポイントです。
東ヨーロッパや中央ヨーロッパの国では野犬が自由に闊歩している国もありますが、クロアチアでは野犬は見たことがありません。

野犬は致死率の高い狂犬病の予防ワクチンを接種していないことも多く、噛まれた時のことを思うと野犬は非常に危険な存在です。

また、クロアチアの方は犬が大好きで犬を飼っている人が非常に多いです。基本的にはリードをしてお散歩をしていますが、公園の中に入るとノーリードにする人も多いため、正直犬嫌いな方にはあまりお勧めはしません。
ただし、きちんとトレーニングがされており、飼い主の隣に引っ付いて歩いているお行儀のいい子が多い印象です。

※クロアチアはドッグフレンドリーな国のため、カフェやレストランの中まで同伴させる人も多いですし、電車(ザグレブの場合)もリードのまま乗車することが許可されています。犬好きな人には嬉しい反面、犬が苦手な方には苦しいと感じる場合がありますのでご注意ください。

ビザが取りやすい

私が取得したデジタルノマドビザはオンラインで申請ができ、担当者とのやり取りも全てメールで行ったため、日本からも申請がしやすいシステムとなっています。しかもメールは即レスで返ってきます。

必要な提出書類も基本的なものばかりです。
ほかの国のように大使館に出向いたり、面談が必要といったことがないため、デジタルノマド民に強くおすすめしたい理由でもあります。

しかもクロアチアのノマドビザは所得税が免除
ノマドビザの中でも免除されているところは珍しいので、ここもクロアチアの強みだと思います。

クロアチアのデジタルノマドビザについては下記をご覧ください。

移住費用が安い

ビザの話の流れで移住費用についても触れたいと思います。
上記のビザ取得方法のnoteにも記載しましたが、ビザの取得自体は12,000円程度しか掛かりません。

ポルトガルのノマドビザ(D7ビザ)は移民弁護士に依頼したりして数百万円ほど掛かると言われています。

この他に、クロアチアまでの航空券(片道10万円~)、海外保険料(1年で10万円~)、移住してから数か月滞在する宿泊施設の料金(Airbnb2ヶ月分で約30万円)などは初期費用として掛かりましたが、これらはどの国に行っても最低限掛かる費用です。
特に他のヨーロッパ諸国に移住する時と比べても初期費用はかなり安く済むようになっています。

暮らしやすい物価

物価に関して言うと、「西ヨーロッパよりも安く、東ヨーロッパやアジアよりも少し高い」、「日本と同じくらい」になります。

ただし、日本よりも安い家賃で広い家具付きアパートに住めることは大きなメリット。
しかも近年問題になっている光熱費の価格も、クロアチアではまだまだお安めになっています。

夫婦&愛犬1頭の1ヶ月の生活費は20万円前後です。
クロアチアのリアルな生活費については下記のnoteで紹介しています。

賃貸物件が探しやすい

海外で部屋探しって聞くとハードルが高そうですが、私たちがザグレブで賃貸アパート探しをしたところ、リサーチ開始~入居まで3週間ほどで完了しました。

ほかの国や人気の都市になると、競争率が高くてなかなか物件が見つからなかったり、見つかっても古かったり何か問題のある訳アリ物件だったりと、苦労している話をTwitterで目にします。

クロアチアの場合は、予算内でも比較的スムーズに物件を見つけることができ、「古くて狭いのに高い家賃の部屋」というのは見当たりませんでした。

賃貸物件のポータルサイトやfacebookグループ、不動産会社などいろんな方法で探しましたが、いずれの場合も「外国人には貸さない」という感じはなく、むしろいろんな物件を選べる立場にあるのかなと思います。

私たちの場合は、契約時の審査もなく、敷金と前家賃だけでスムーズに契約ができました。

英語が通じる

クロアチアの公用語はクロアチア語ですが、多くの人が母国語以外の言語も話すことができます。

観光大国だけあって英語は通じることが多く、ドイツ語やイタリア語を話せる人も多いです。また、カフェやレストランの店員さんはクロアチア人以外にフィリピン人も多く働いているため、英語での注文も問題ありません。

私たちはクロアチア語の習得に挫折したため英語だけで生活していますが、役所の手続きや賃貸の契約も全て英語で問題ありませんでした。

しかもこれをメリットと言っていいのか分かりませんが、英語が母国語ではないからこそシンプルな英語を話してくれます。
私たち夫婦は英語スキルも高くないため、これには非常に助かっています。英語が母国語の人と話をすると早口で難しい単語も飛んでくるのですが、お互いに母国語じゃないからこそシンプルな英語で会話ができるのも有り難いなと思っています。

人が優しい

一番クロアチアの好きなところは何と聞かれたら、絶対にコレだと思います。
住んでみて気づいたことですが、クロアチアの人は本当に親切で優しい

海外ではアジア人差別に遭うのではと心配でしたが、クロアチアに半年住む限り、そういう経験は一度もありませんでした。

いろんな国の人が訪れる観光大国だけあって、外国人に対して抵抗意識を持っている人は少なく、陽気に接してくれる人が多いです。
お店に入る時もこちらから挨拶をすれば、めちゃくちゃ親切にコミュニケーションしてくれます。

クロアチアに来て数か月もするとクロアチア人の友達もできました。
彼らは自分の近い人にはより親切にしてくれます。
クロアチア人が「何か困ったことがあったら僕に言って」と言っている時は、本当に遠慮せず頼ってもいい時だとクロアチアに10年以上住んでいる日本人の方からも教わりました。

実際に友人は一緒に動物病院に行って通訳してくれたり、ビザがなかなか取れないというと窓口に電話を掛けてくれたり、一緒に窓口に行って交渉してくれ、たくさん助けられています。

犬の散歩をしていても気軽に話掛けてくる人は多く、毎日外に出る度に楽しい気持ちにさせてくれます。

イベントがいっぱい

観光大国だけあって、首都ザグレブをはじめ、各都市で訪問客や地元民を楽しませるイベントが頻繁に開催されています。しかもだいたい屋外で開催されるので参加が無料。

外で音楽を聴きながら、友達や家族と一緒に飲んでおしゃべりをする。
これがクロアチア流のエンタメの楽しみ方です。

クリスマスイルミネーションの様子↓

綺麗な街並み

クロアチア最大の都市である首都のザグレブはオーストリア・ハンガリー帝国時代の建築物が立ち並び、建築好きならずとも歩いているだけでヨーロッパの雰囲気を楽しめる街です。

トラムやバス、長距離鉄道などの交通網も発達しており、暮らしていくには不便のない街です。

一方、アドリア海に面する観光都市ドゥブロブニクには、石の壁に囲まれた独特な旧市街があります。
美しいターコイズブルーの海とオレンジ色の屋根が連なる街並みが美しく、世界中から旅行客が押し寄せる人気の観光スポット。

クロアチアに住めば、人気の観光スポットにも好きなタイミングで行けるようになります。

夏は大混雑のドゥブロブニクも、観光客が少なくなった春と秋のシーズンに訪れて、ゆっくりと観光するということも。居住者ならではの楽しみ方ができるようになります。

ヨーロッパ周遊の拠点になる

ヨーロッパに来たからには、せっかくなので他の国にも行ってみたいもの。

首都ザグレブの場合、イタリアのヴェネチアやオーストリアのウィーン、ハンガリーのブダペストなど、周辺国の主要都市を結ぶ長距離バスや鉄道が出ているほか、LCC航空会社を使えば2,000円代からイタリアやドイツなど周辺国へ行くことができます。

クロアチアに生活拠点があるからこそできるヨーロッパ旅ができるのも、クロアチア暮らしの大きなメリットです。

サッカー好きにはたまらない

2022年のサッカーワールドカップで日本とも対戦したクロアチア代表チーム。ワールドカップを機にクロアチアに関心を持っていただいた方も多いことと思います。

クロアチアの国技なんじゃないかと思うくらい、クロアチアの人はみんなサッカーが大好き。ワールドカップの時は寒空の中、パブリックビューイングで応援する人たちがたくさんいました。

サッカー好きの方にはたまらない環境だと思います。

おしゃれなカフェがたくさん

クロアチアの人はカフェでおしゃべりをして過ごすのが大好き。なので、いたるところにカフェがあって、しかもおしゃれなお店が多いのです。

しかもコーヒー1杯で何時間も滞在しても問題なし。みんなおしゃべりやパソコン作業をして好きに過ごしています。

サイバールームがあるカフェも↓

wifi環境は良好

パソコン、スマホとネット環境もまた大事なポイント。
ザグレブの街中はフリーwifiが飛んでいますし、ほとんどのカフェやレストランでwifiが利用でき、ネット環境には非常に満足しています。

Airbnbやホテルにもwifiがあって困ることはありません。我が家は大家さんが光回線を引いてくれているので、快適なネット環境になっています。

トイレの衛生面も心配なし

海外生活や海外旅行を躊躇する理由の中に「トイレが汚いから」を挙げる方がいます。
それはクロアチアには該当しないというのが私の感想です。

クロアチアのカフェやレストランのトイレは広くて清潔なところが多いです。

しかも手洗い場のハンドソープも切れていることは少なく、手拭きもハンドドライヤーではなくペーパーが設置されているので、ある意味日本よりもしっかり管理されているなと感じることがあります。

ドッグフレンドリーである

私たちは犬を飼っているので、ドッグフレンドリーかどうかはとても重要なポイントでした。

日本では愛犬と一緒に入れるお店は数少ないドッグカフェくらいしかありませんが、クロアチアのカフェやレストランのほとんどはペットの同伴がOK。
(テラス席だけOKのところもあります)

また、電車にもリードのまま乗れるのは本当に有り難い!

お店に行っても店員さんが可愛がってくれたり、犬用のお水やおやつを提供してくれることも多いです。

周りのお客様も温かい目で見守ってくれるので、犬と一緒で肩身が狭いという想いをしたことはありません。

犬を飼っている人も非常に多いので、犬は飼えないけど犬好きという方には、街を歩いているだけでも楽しいかと思います。

デメリット

ここまで良いところばかり紹介してきましたが、もちろんデメリットだなと思うところもあります。

喫煙者が多い

性別・年齢関係なくタバコを吸っている人はかなり多いです。
暖かい日だとカフェのテラス席に座れば匂いもあまり気になりませんが、店内で飲食する時は禁煙のお店を選ぶなど注意が必要です。

役所仕事は担当者次第

良くも悪くもまだ微妙にアナログなところがあり、日本ほどきっちりはしていません。人によっては早かったり遅かったりするのが海外あるあるかなと思います。

ビザの申請も私のノマドビザはスムーズに進み、他の人よりもかなり早く取得できましたが、旦那の家族ビザに関して言うと半年ほど時間が掛かってしまいました。

ノマドビザに関していうと、国を挙げて力を入れているものなので、これ自体は連絡もかなり早くて手続きがスムーズです。

しかし家族ビザの方は窓口の電話にかけても応答がなく、メールでの問い合わせにも返信がなかったりしました。その場合は現地の日本人やクロアチア人の友人に助けてもらうのが最も早く解決する手段になります。

永住権につながらない

私の取得したノマドビザは、ポルトガルのノマドビザやオランダなどの起業ビザとは異なり、たった1年しか滞在できない上に永住権にはつながらないビザとなります。

そのため、クロアチアにずっと住みたい方には不向き。
ビザの期限が切れてから半年が過ぎれば再度申請はできるものの、1年単位で居住国を変えないといけないのが一番しんどいなと感じるところです。

クロアチアのノマドビザも更新ができ、永住権につながるようになればいいなと思っています。

夏は暑く冬は寒い

移住するからには「暖かいところに住みたい」と思う人も多いですよね。
クロアチアの首都ザグレブの緯度は北海道の稚内と同じくらいなのですが、夏は気温が40度近くまで上がって非常に暑いです。

しかし湿度が低いため、日陰に入るとひんやりしていてとても涼しいのがヨーロッパの夏。
日本のように日陰でももわっとした暑さが残ることはありません。
朝晩の寒暖差も激しいので、夏の夜はエアコン無しでも寝られる日が多いのは反対にメリットかなとも思います。

冬はそれなりに寒いです。
ですが、もっと北にあるドイツやオランダと比べるとまだマシかなと思っています。
クロアチアの冬は底冷えすると聞いていたのですが、確かに気温が0度前後だとめちゃくちゃ寒く、ロングのダウンコートとブーツ、ニット帽は必須アイテムになります。

ただし、ここにもメリットが!
クロアチアの建物にはセントラルヒーティングという建物全体を温める暖房システムが備わっているため、建物に入るととても暖かいのです。
我が家は室温を23.5度に設定しているので、真冬でも部屋の中では薄着で快適に過ごしています。

日本ではエアコン、電気ストーブ、足元ヒーターを付けて仕事をしていても足先が冷えて大変だったのですが、クロアチアでは「家の中が寒い」と感じることがありません。

同じヨーロッパではポルトガルやスペインの南部など、もっと暖かいところになると、家に暖房が備わっていない物件も多くなります。冬でも暖房がなくても過ごせるという意味なのだと思いますが、稀にある異常気象で寒くなった時の対応策がないのは、寒がりの人には厳しいかもしれません。寒暖どちらにも対応できるクロアチアは逆に住みやすいとも言えます。(メリットの紹介になってしまいました笑)

気になる電気代やガス代は下記のページを参照ください。光熱費は日本よりも圧倒的に安いです。

「夏は暑く冬は寒い」というのはデメリットのように思うのですが、それなりに対策してあるので、実は大きなハードルにはならないかもしれませんね。

Amazonがない

クロアチアにはAmazonがないため、注文をする際はドイツやイギリスのAmazonから購入することになります。ただし、商品も海外から届くため、送料がかなり割高になり、届くのも数日掛かることが多いです。

また、配達のインフラも日本ほど優秀ではないため、輸送中に商品が迷子になってなかなか届かないということも起こり得ます。

日本ブランド店がない

海外でも展開しているジャパンブランドの代表格「ユニクロ」「無印良品」もクロアチアにはありません。ドイツなどの周辺国にはあります。

じゃあ色んなものはどこで買っているのかですが、洋服はZARA、H&Mがあり、生活用品は百貨店や郊外のショッピングモール、安い雑貨屋さんだとPEPCOやTEDというお店で揃えることができます。

さいごに

長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
実際に住んでみないと分からない生活情報をグッと凝縮しましたが、少しでもクロアチアってこんな国だったんだと思っていただける情報があれば嬉しいです。

クロアチアのデジタルノマドビザ取得のnoteをご購入いただいた方には、ビザ取得のご相談も受けております。
今後、移住先の候補にクロアチアも含めて検討される方が増えるといいなと思っております。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?