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幻の花火

好きになるのも
嫌われるのも怖くて
触れられなかったその手は
今、誰の髪を撫でているのだろう

どうやって諦めようか
横断歩道の白い線だけ渡ったあの日
慌てて乗り込んだ各駅停車で笑ったあの日
戻らないな

戻れないね


温めていた想いは
一瞬で消えてしまった
それは花火みたいだった

熱を持って空に舞った
大きな音を立てて咲いた
残された煙は
あの人の匂いがした


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