WBC予選感想 グループC,D

グループC

優勝候補のアメリカがいるグループC。しかし、メキシコが首位通過という波乱も起きました。

アメリカ🇺🇸

過去の大会のメンバーの中で、最も強いメンバーを集めたと言われるアメリカ。メジャーリーグを見ている方からすると、このスタメンを見ただけで戦う気が失せるようなラインアップです。

アメリカ代表のスタメン

メキシコに負けることはありましたが、それでも十分強さを見せました。主将のトラウトも最初は打てませんでしたが、最後の2試合ではしっかり打っていますし、復調を見せています。

しかし、最強のアメリカの唯一の弱点が若干先発投手の弱いところです。ベテランのアダム・ウェインライト投手はまだしも、あとの先発陣が昨年リリーフだったニック・マルティネス投手、少し思った成績ではなかったランス・リン投手、昨年シーズン200イニング投げているメリル・ケリー投手と、少し不安な部分はあります。準々決勝以降どんな起用をしてくるのか楽しみでもあります。中継ぎ陣は、アストロズのライアン・プレスリー投手など優れた投手がそろっているので、問題ないです。

グループ2位通過とはいえ、優勝候補の本命に違いはない

メキシコ🇲🇽

日本と準決勝で対戦する可能性のあるメキシコ。アメリカを上回り、首位通過を決めました。先発投手は、参加国の中で、屈指の強さでしょう(個人的にはアメリカより上だと思います)。昨年、サイヤング賞の最終候補に残ったエースのフリオ・ウリーアス投手、タイワン・ウォーカー投手、ホセ・アーキーディー投手、パトリック・サンドバル投手と、大谷翔平選手の同僚であるサンドバル投手以外は、強豪チームの先発ローテーションを張っており、ポストシーズンでも好投を見せていました。短期決戦にも問題ない投手を揃えているのは、強いです。ただ、中継ぎはそこまでのビッグネームがいるわけではないので、そこが唯一の付け所かもしれません。

打線の軸は、何と言っても短期決戦の鬼であるランディ・アロサレーナ選手。2020年には、ポストシーズンの本塁打記録を更新したリードオフマンです。それ以降のポストシーズンでも安定した成績を残している短期決戦には持って来いの最高の選手です。今大会でも打率.500 1本塁打 9打点と大暴れしています。そして、オリックスにも所属していたジョーイ・メネセス選手、ブルワーズの中軸であるロウディ・テレズ選手の中軸2人にも警戒が必要でしょう。

コロンビア🇨🇴

大谷翔平選手の同僚であるジオ・アーシェラ選手を中心に戦いまいたが、若干打線が湿りがちだった印象でした(今大会はエンゼルス所属の選手が多く、でているので、大谷翔平選手の名前を頻繫に出してしまうのはご了承ください)。投手も若い投手が多かったですが、粘っていた印象です。

カナダ🇨🇦

ドジャースのフレディ・フリーマン選手、カーディナルスのタイラー・オニール選手が軸のカナダ。しかし、フリーマン選手が思ったような結果が出なかったのでオニール選手におんぶにだっこ状態になってしましました。投手陣もかなり打たれましたから、敗退する要因がこのグループの中では、かなりはっきりしています。

イギリス🇬🇧

初出場となったイギリス。本国出身選手は2人しかおらず、イギリス系アメリカ人や旧イギリス領のバハマの選手で構成されました。ドジャースのトレイス・トンプソン選手が中心でした。正直、そこまで大したことないだろうと思っていましたが、カナダにコールドゲームとボコボコにされた以外は意外と投手陣が踏ん張り、善戦する試合でした。ちなみに、イギリスは出塁すると紅茶を飲むパフォーマンスをしていました。

ケチなところがブリカスらしいというか…(小声)

グループD

死の組となったグループD。ドミニカ共和国、プエルトリコ、ベネズエラと強豪がひしめく、一番レベルの高いグループとなりました。

プエルトリコ🇵🇷

日本と準決勝で当たる可能性があるプエルトリコ。アメリカの自治領ではありますが、WBCでは国として出場しています。WBC以外であまりプエルトリコの名前を聞く機会ってそんなにないと思います。

日本からは、DeNAのネフタリ・ソト選手が参加しています。

正直、ここの弱点は先発投手でした。カブスのマーカス・ストローマン投手、ブルージェイズのホセ・べリオス投手以外計算できないため、もしかしたら敗退の可能もあるのではないかと思いましたが、彼らが投げた2試合以外で先発した2人が粘ってくれたことが功を奏しました。

しかし、抑えのメジャー最強のクローザーであるメッツのエドウィン・ディアス投手が離脱したのは、元々強いとは言えないリリーフ陣の大きな痛手になるでしょう。

ベネズエラ🇻🇪

強豪ひしめくグループDを首位通過したベネズエラ。アストロズのホセ・アルトゥーベ選手、ロイヤルズのサルバドール・ペレス選手、ブレーブスのロナルド・アクーニャJr選手ととにかく強打の打線のチームです。初戦のドミニカ共和国戦で昨年のサイヤング賞投手であるサンディ・アルカンタラ投手を打ち崩した勢いのまま、このグループを全勝で勝ち上がりました。準々決勝でアメリカと戦いますが、十分勝てる見込みはあります。

投手陣もパブロ・ロペス投手を中心に強力なラインアップを誇ります。


(エンゼルスの選手が楽しそうに野球しているように見えるのは気のせい?)

ドミニカ共和国🇩🇴

出場国で最も強いと言われたドミニカ共和国。まさかの予選敗退となってしまいました。やはり、初戦をサンディ・アルカンタラ投手で落としたのがかなりの痛手となったのでしょうか。もはや、それしか言えることはありません。私もドミニカ共和国がここで消えるとは全く思っていなかったので。

イスラエル🇮🇱

前回大会で躍進したイスラエル。ジャイアンツのジョク・ピーダーソン選手を中心に戦いましたが、打線が全く打てず、予選敗退となってしまいました。その象徴的だった試合が、プエルトリコ戦の継投完全試合でしょう…

3/14 プエルトリコ vs イスラエル【2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™ 1次ラウンド プールD】 - YouTube

ニカラグア🇳🇮

ヤンキースのジョナサン・ロアイシガ投手が中心だった初出場となったニカラグア。そのロアイシガが勝ちゲームを壊してしまったこともあり、思うおような結果にはなりませんでした。

しかし、明るい話もあり、このDuque Hebbertt投手がこの3者連続三振でメジャー契約を掴むというまさにアメリカンドリームという感動的な話も話題になりました。

番外編◢⁴⁶

なぜか、推しがWBSCの公式Twitterに出てきたのでビックリしました。
(それだけです)

最後に

今回のWBCでは、現代の野球の課題が浮かび上がってきた大会と言えると思います。

・集客が得られる試合が限られており、サッカーのワールドカップのように一ヵ国での開催じゃできない。

→そのため、今回のような他のグループにいたら確実に予選突破ができたドミニカ共和国が負けるようなことが起きてしまう。これは、どのように解決していくのか考えなければならないでしょう。

また、日本代表を含め、NPBの育成プログラムの高さも実感することができました。

残り、5試合となってしまいましたが、どんなクライマックスを迎えるのか非常に楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?