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なぜ長野?移住を決めた理由

最近読んだ写真家・星野秀樹さんが書いた『雪のくに移住日記 ブナの森辺に暮らす』に触発されて、長野移住のあれこれを書き残してみようと思う。


移住を考え始めたきっかけ

  1. ミニマリズムな生活を始めてから物欲がなくなってきた

  2. モノよりコトを重視して心穏やかに毎日過ごしたくなった

  3. 常に自然を身近に感じたかった

長野移住の直前まで住んでいた埼玉の賃貸の契約更新前にどこかに引っ越したいなとは思っていた。

東京生まれ東京育ちでずっと関東から出たことがなかった。関東といっても東京か埼玉で住んだり働いたり。田舎があるわけでもなく本当に子どものころから都会しか感じたことがない。

ひたすら便利。それでもなおいまだに東京は便利を追求し続けている。数10メートルおきにコンビニがある。電車やバスは運行間隔が短く数分待てば乗車できる。美術館やテーマパークはQRコードをかざしてラクラク入場。なんでもかんでもスマホ決済・スマホ予約。

そういうありふれた便利な生活が飽きてしまったんだろうね。

便利すぎてあらゆることに対して感謝の気持ちが生まれづらくなっていたし、自分がこの世界や自然・大地におけるちっぽけな存在であることも忘れてブイブイ都会を歩いているのがなんかつまらなくなったというか。

東京で、尊敬できる大人たちやあーなりたくないなと思う大人たち、いろいろな人と出会い働き、どんな社会人にどんな大人になりたいのかひたすら考え続けた。

ミニマルな生活を続けてみて(思いのほか自分にフィットした)、モノに囲まれる優越感よりも、かけがえのない時間を過ごすコトにフォーカスした豊かさの追求がやめられなくなってしまった。

機嫌がいい時と悪い時の差が激しい上司や同僚に気を遣いながら働いたり、会社のなかで定められているグレードの上の方を目指しながら自分のキャラや特性に合っていないことをしたり、自分がやりたいことではなく上から降ってくる大量のタスクを消化するので必死だったり、そんな日々を積み重ねてまで金を稼ぎたいとは思わなくなった。もちろんポジションも。


健康で 心豊かに 嘘偽りのないそのままの自分で 生きるには?


モノも都会もステータスも要らなくなったから、自然が豊富なむしろ自然しかない田舎に住もう。

それが移住の理由のすべて。


長野を選んだ理由

  1. 農業ができそうだから(地形的にも気候的にも)

  2. 山に囲まれているから

「えっ?」と言われそうだけれども、本当にこの2つが決め手。

大好きな登山を休日も思いっきり楽しみたい我々は、そこに山があるから長野に来た。

外に出れば360度山に囲まれ、山しかない。毎日みてもなぜか飽きない山。

山々を眺めながらサイクリング

関東に住んでいたころは、せいぜい行けて奥多摩や高尾山。もう少し遠出して登山を楽しみたいと思ったら、有休をとってレンタカーで高速にのって栃木や群馬に出たりしていた。

できれば1日でも多く色んな山や高原に行きたくて。

ならば山と共に生きればいいじゃないと。山といえば長野じゃないのと。

あんなに悩んでいた移住先があっさりと長野に決まった。

それとやっぱり外せない信条がこれで。

健康で 心豊かに 嘘偽りのないそのままの自分で 生きる

何をどう考えても農業しか思いつかない。マンションのベランダでミニトマトとバジルを育ててみたら我が子のように可愛く思えてきて、かつミニトマトがどんどん背が高くなるにつれて、こりゃベランダでは限界があるな…と感じたときに普通に農業やりたいわ!と思ってしまった。

農業をやっていれば身体を動かして健康でいられるし、誰かと競争するわけでもなく黙々と作業をし心穏やかに過ごせる。それに、自分が食べるものってどういう風に作られているんだろう、どうしたら美味しくなるんだろうって好奇心を爆発させられる。

大好きな山に囲まれていて、農業ができるところ。

それが長野だった。


おわりに

こんなに長野を好きになるなんて。自分が住んでいるところに誇りを持てたのはこれが初めて。山や田畑をみるたびに「本当に長野に住んでいるんだね」と口ずさむのが我々の日課。

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