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「勉強しなさい」の向こう側

合格体験記や、教育系の啓発本でよくいわれる「勉強しなさいと言ったことない」とか「勉強しろと言われたことない」とか。そんなん、言いたくて言ってるわけじゃないし、言われたくないでしょ。所詮、成功者バイアスなんだから。と思いながらこのワードにぶち当たると空々しく読んでいた。

長女の中学受験が全日程終了し、あとは熱望校の結果待ち。

3年に及ぶ、1に勉強、2に勉強、3、4も勉強5も勉強の毎日を振り返ると、結果が合格でも不合格でもいい気がしてきた。振り返るとそういや、「勉強しろ」と言ったことないかも。逆に「お願いだから勉強やめて、寝て!」と怒ったことはある。まだ結果がでてないから(合格が成功というなら)成功者バイアスではない。160人の枠に640人が挑む受験。不合格が圧倒的に多い受験。今は不安より、達成感のほうが優位かも。受験後すぐ、英単語を勉強してる娘をみたら、きっと娘もそうなんだろうな。

「私はやりきった。」


3年間取り組んだテキスト、ノート、過去問の数は娘の背も超えそうだ。

4年生、大手塾の偏差値38の底辺からスタートし、泣きながら勉強したこともあったが、塾に行きたくない、辞めたい、は1度もなかった。

5年生、理科で初めての偏差値70。「私は理科の神」と自己暗示をかけ始める。理科に引っ張られるように算数の偏差値も伸びはじめる。

6年生、志望校別の模試で一桁順位。塾の先生に「合格に一番近い女子」といわれる。自己肯定感の大波にノリノリである。受験直前には1日10時間勉強して、800ページもの全国の過去問集を仕上げる。

この3年間「合格」のために頑張ったのは紛れもないが、「不合格」でも納得できるぐらいの力をつけた3年だった。

「勉強しなさい」の次元をはるかに超えた成長を手に入れたと思ってる。


入試後はじめての土日、娘は3年間で初めて勉強しない土日を過ごした。

日曜日の夜、発熱した。熱は微熱で、すぐに解熱したが

「慣れないことするとだめだね」といいながら勉強しはじめた。「勉強中毒」だと笑いながら。


この3年の姉のドラマをまじかで見ていた3年生の次女が姉と同じ塾のクラスの入塾テストを突破した。

2月から舌の根も乾かぬうちに2024年度の中学受験スタートだ。


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