Riku

ただの備忘録、落書き帳

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クリスマス 2018

※2018年12月31日の日記です 元々クリスマスに縁のない人生ではあるけれど、今年は生きてきた中で一番クリスマスを意識しなかった気がする。というのもいつも通り仕事だったから。いつも通り朝起きていつも通り働いていつも通り一日が終わった。いつも通り作業着汚していつも通り忙殺されていつも通り死にたかった。クリスマスであることをすっかり忘れながら過ごした。 その日もいつも通り帰るのが遅くなった。とりあえずお風呂入ってからごはん。お母さんはいつも自分がお風呂から出るタイミングを

    • 流れる星はかすかに消える

      離れて暮らす母親がウイルスに感染したと連絡が来た。 父親は陰性らしい。 母親は隔離生活を余儀なくされて、部屋に10日ほど篭り切りだそう。 母親は極度のお節介焼きで責任感も強くて、今頃は暗い部屋の中で横たわりながら仕事を休んでしまうことによる職場の方々への罪悪感、家事をすることができなくなってしまった父親への申し訳なさ(父親は家事をやらない、少しはやれよと思う)に押し潰されてるんじゃないだろうかと容易に想像がつく。 罪滅ぼし的に何かをしてあげたくても人と接触ができない訳だ

      • 鬱映画

        昔から鬱映画が好き。 胸糞悪ければ悪いほどいい。バッドエンディング最高。 このことを友達に言うと全く理解されない。何でせっかく映画観るのに気分悪くならないといけないんだと。 本当にその通りだと思う。だって好きで観てても気分はちゃんと毎回沈むし。 じゃあ何で自分はそれでも鬱映画を観るのか。そして好きなのか。以前に考えたことがある。 それはきっと主人公がどん底に突き落とされたり、救いのない結末を迎える姿を見てどこか無意識的に安心しているのだと思う(もちろんフィクションである

        • 雨と傘と母の日

          ※2021年5月19日の日記 ここ最近家でぼーっと過ごしたりなんかしてると、昔のいろんな出来事が走馬灯のように頭の中を駆け巡る。 蓋をされてすっかり忘れてた記憶が余りにも次々と浮かんでくるもんだから、そろそろ死期が近いんじゃないかとすら思ってしまうほど、たくさんのことを思い出すことが増えた。 何日か前、明日の雨予報に備えて傘を買った。 当たり前のことではあるけど、実家にいたときは傘が家にあるなんて普通のことで、自分で買った記憶はほとんどない。自分で買うことなんて外出中の

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        クリスマス 2018

          虫に成り下がったのかも

          帰りが遅くなるとつい寄ってしまう小汚い中華屋がある。 ど田舎で真っ暗な道沿いに突然現れるピカピカとした下品な光。大して客もいないのに駐車場は無駄にだだっ広い。営業時間は近隣住民にとって親切なのかありがた迷惑なのか深夜0時半まで。だからどんなに残業しても大丈夫。こんな田舎町でもここがあるおかげで深夜食べる場所には困らない。 そんな行きつけの中華屋に今日も光に集まる虫の如く吸い寄せられてしまった。 がらがらっと扉を開けると油ぎった店内にぽつんとテレビを眺める中国人のおばちゃ

          虫に成り下がったのかも

          西加奈子さんと想像力の話

          ツイッターにも投稿したけど、オードリーのオールナイトニッポン西加奈子ゲスト回が大好きで、ふと思い出す度に聴き返してる。 まさに西さんの魅力爆発!な内容で、この放送がきっかけで自分は西さんの小説に触れるようになった。 これまでに作品から作り手の人間がどんな人か気になって好きになることはあっても、作り手の人柄に惹かれてあとから作品のファンになったのは西さんが初めてだった。 直木賞受賞作の「サラバ!」はもちろん読んだし、最新刊の「夜が明ける」も買った。いつ読もうかな。今個人的

          西加奈子さんと想像力の話

          放課後の魔球

          ※2020年4月12日の日記です 小学生のとき、放課後校庭に集まってカラーボールで野球をやるのがお決まりだった時期がある。 自分だけが地域の少年野球チームに入ってたのもあって、その中では主力選手的立ち位置に存在してた。と勝手に自負していたけどそうは思われてなかったかもしれない。 それはさておいて、いつものようにわいわいやってたら下校途中の少年野球チームの先輩が混ぜてくれよ〜ってな感じで、バッターバックスに有無を言わせずに入ってきた。 その先輩は低学年で入団して即レギュ

          放課後の魔球

          12/26以降の年末

          ※2019年12月30日の日記です 年末の雰囲気が昔から好きです。 自分の指す年末とはクリスマス後の12月26日〜大晦日にかけての期間。 もっとピンポイントに言うならば12月27日〜29日あたりが最高。 30日くらいからは大晦日の到来が現実味を帯びてきたかと思いきや訪れてもいない正月ムードにやや飲まれつつあるからそこがマイナス20点くらい。 26日からの年末はクリスマスの一大イベントが終わっていよいよ世の中が慌ただしくなり始めて、外はめっきり寒いのに一人一人がホッと

          12/26以降の年末

          ゆでたまごのような何か

          向田邦子さんという方の「ゆでたまご」というエッセイがとてもとても好きで。 簡単な内容としては こんなお話。 このエッセイ、ふとしたときに読み返すのだけど自分の中にもこのゆでたまごのような記憶があって。今でもぼんやり思い浮かぶ一つの情景がある。 それはもう遥か昔、3歳か4歳の頃の話。 当時父親は大型トラックの運ちゃんをやってて、家に帰ってこれない日もしばしばあった。 全国津々浦々走っていたからなのだろうけど、具体的なことは昔も今もよく知らないし聞いたこともない。 今思

          ゆでたまごのような何か

          ラッキーボーイにはなれないけれど

          ※2019年8月8日の日記です 西武の「中田祥」が小さく静かに輝いた夜。あの有名な日ハムの「中田翔」の間違いではなくて。 プロ12年目の中田祥多。通算出場試合数はたったの10試合で、ヒット数は未だ0。毎年戦力外の候補に挙がりながらもキャッチャーという特殊性のあるポジションであることも幸いしてなのか、ホームにどっしり構えるキャッチャーらしくしぶとくこの世界で根を張り続けてる。 神様はきっと見てる。腐らず頑張ってればいつか報われる。そんなことはクソ喰らえだって、「俺たち」は

          ラッキーボーイにはなれないけれど

          2017.10.13 銀杏BOYZ 日本武道館

          今から4年前の今日。銀杏BOYZ、峯田和伸を初めて観た日。 当時の自分は就活を既に終えた大学4年生で、その日はある資格の取得に向けての内定者勉強会という行事があり、着慣れないスーツをかっちり着せられて参加していた。 講師役のベテラン社員がべらべらと講釈を垂れ続ける音だけが響く中気が早いのも承知で、配られたプリントの端っこに勝手なセットリストをひたすら書き殴り続けて終了の時間を待つ。 定刻通り解散が告げられると、同期の誘いをスルリと交わして、カツカツと革靴の音を大きく鳴ら

          2017.10.13 銀杏BOYZ 日本武道館