見出し画像

23週で生まれてくる赤ちゃん


先日、BSで「コウノドリ」の再放送をしていて、惹き込まれるように見てしまいました。
番組では、産婦人科のコウノドリ先生、そして出産を取り巻く様々な人たちのこころ模様が感動する内容です。

シリーズ1と2の一気放送で、毎回素晴らしい内容でした。その中でも自分の事のように見たのは、やはり23週で生まれてくる赤ちゃん、超早期出産の回です。

22週目から36週の間に出産することを、早産と言います。
22週目までに赤ちゃんが亡くなってしまうと流産と言い、23週目からは死産と言うそうです。死産の場合、戸籍に記録は残りませんが、産婦人科のお医者さんは死亡届を書くそうで、納骨などもしないといけないそうです。

そういう意味もあって、22週、23週前後は、赤ちゃんにとって生死を分ける時であり、関わる人たちにとっても気が引き締まる時期です。

番組の内容は、僕が知り合った妊婦さんと重なって涙を誘いました。
23週で産まれてくる赤ちゃんの重さは、恐らく500グラムぐらいで、大きさは片方の手のひらに乗ってしまうぐらい小さくて、お腹の中で十分に大きくなってないため、脳や内臓に何らかの障害が出てくるかもしれないとも言われます。

そんな状態で産まれてくるのを望むお母さんがいるわけもなく、お母さんはどうしようも無くて産むのです。

「あと3日で24週目なんです。23週で産むなんて。
1日過ごす毎に、お腹の中の赤ちゃんが、少しずつ大きくなっていくんです。
もう1日、もう1日先に産めたら元気に生まれると思って、病室で2ヶ月間過ごしてきたんです。」
僕がお会いした妊婦さんは、そう言っていました。

妊娠中毒症になって2ヶ月ほど入院して、意識が朦朧(もうろう)として彼女自身も生死の境を彷徨いながら、産まれてくる赤ちゃんを気遣うお母さん。

その彼女の病室を訪れ、ベッドの横で瞑想をしました。
「たましい」の深いところにいる彼女の本質を見つけて話しかけます。
目を瞑りながら、言葉にならない彼女や胎児の抱えている思いを一緒に手放していきます。

そしてお腹の中にいる赤ちゃんの「たましい」にも話しかけます。
病室に宿る「たましい」にも話しかけ、それぞれの思いや、苦しみ、痛みを、自分の痛みとして受け止めて、手放していきます。

「もし胎児が、自分だったらどうする?」

そう自問自答を繰り返し、状況を自分に置き換え、こころの深いところに聞いていきます。幾重にも幾重にも重なって、津波のように押し寄せてくるそれぞれの思いや、引っ張り合う力に押しつぶされそうになったり、引き裂かれるような感覚なりながら、

「もう今度こそ、だめかもしれない」
そんな弱気になってしまいそうな自分に問いかけます。

「本当にこのままでいいのか?」
そして赤ちゃんの思いを汲み取って、自分の思いに重ねていきます。
すると利他の気持ちで、赤ちゃんを助けたい気持ちがいっぱいになって、自分の抱える恐怖が小さく見えてきて消え去っていきます。

スクリーンショット 2020-04-30 14_Fotor2

世界はあなたに、此処にいて欲しいと思っている

「君はこの世界に生まれたい?」
お母さんのお腹の中の胎児に話しかけます。

「解らない。僕は生まれない方がいいのかな?」
「お母さんも、僕たちも、みんな頑張っているよ。
産まれてきて、この世界で、お母さんや僕たちと一緒に過ごさないか?
ただ君が、産まれてきたいと思うだけで、それだけで皆んなの力になるんだよ」
そう話しかけていくと、お腹の中の赤ちゃんが、

「産まれたい」
そう言ったように聞こえました。

「世界はあなたに、此処にいて欲しいと思っているよ。
安心して、産まれておいで」

そんなふうに目を瞑りながら、自分自身と、そして赤ちゃんと、世界に、思いを通わせていきました。
 
「今、調子が良さそうですから、これから分娩室に行きましょう」 
そして妊婦さんと話をしている最中にお医者さんが入ってきて、バイタルを見て彼女を分娩室に連れて行ったのです。
そしてお母さんはその直後に、帝王切開で無事に、元気な男の子を出産したそうです。

その後、お母さんと赤ちゃんの経過は順調だとお聞きしました。
産まれてくるって、それだけで奇跡なんだと実感。頑張って産まれてきた赤ちゃんと、産んでくれたお母さんに感動しました。

それから2年経って、彼女に会う機会がありました。

生まれてきた赤ちゃんは、驚いたことにすぐに自発呼吸したそうです。それから長い間入院していたそうですが、内臓疾患も無く、脳に障害が残る事もなく元気に大きくなり、そしてお医者さんの許可もあり保育園に通い始めたそうです。

子育てはあまりにも大変だったようで、やっと落ち着いてきたと思ったら、お母さんの方がたくさんの悩みを抱えてしまい病気になってしまいました。
だからこそそんな時にお会いして、瞑想を一緒にする事で、だいぶ落ち着いたようでした。

「たくさん大変なことがあったけど、子供が生まれてきた時のことを思い出すと、今此処にいる事が奇跡で、そんなに大変じゃないように思えてきました」
そんなふうに未来を明るく見れるようになっていったそうです。

ちゃんと正常に生まれてくるのが当たり前だと思っていたけど、生まれてくる事、それだけで奇跡なんだと、元気に大きくなった子供の写真を見せてもらって思いました。
きっとそんな奇跡を感じると、周囲の人たちも奇跡を起こす自信に満ちてくるのかも知れません。

この世界の中で、出産という奇跡を経て生まれてきた全ての生きとし生けるものに感謝して、「ありがとう」と言いたい。
生まれてくるという事を思い出すと、きっと奇跡を信じられるようになって、未だ見ぬ新しい物事を創り出す力となるのだと思います。

(この時のお母さんが、「整え親方の整え部屋」の下記の回で、声の出演をしています。ぜひお聞きください。)
https://www.youtube.com/watch?v=kubyIBgRQ9k

-----【お知らせ・おすすめの拙書】-----

何かとお得な無料メルマガ情報の申し込み
オンライン瞑想会の詳細
「整え親方の整え部屋」(コミュニティFM番組)の放送予定
・『パワースポットのつくりかた』購入
・『いのちのやくそく』購入

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせて頂きます。