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Wannabe Academyをつくったわけ

はじめまして。森田吏(つかさ)です。

2012年に株式会社Shareway(シェアウェイ)を立ち上げ今年で11年目になりました。
「なりたいを、あきらめない。」「自分らしく生きる」を軸とした事業をこれまで複数展開してきて現在は、「Wannabe Academy(ワナビーアカデミー)」というクリエイティブ×Webマーケティングスクールを運営しています。

2020年5月に開校し、現在受講生は800名を越え、特別セミナーを含めるとこれまで1万名を越える方に受講いただきました。

私自身が考えていることを、社員のみんなや受講生の皆さん、
Shareway、Wannabe Academyに興味を持ってくださった方へも届けたいと思い今回この記事を書くことにしました。
 
「なりたいをあきらめない」というコンセプトを掲げているのか。
原体験には、2009年、リーマン・ショックの際に私が会社で担当した「ある
仕事」での気づきがあります。

「解雇のコンサルタント」という仕事

 人材会社の営業職として、積極的に新規取引先企業を開拓し、求職者を紹介していた1年目。私は順調に成績を伸ばし、それなりに結果も残していました。

ところが入社から3年目の2009年、リーマン・ショックが起きます。
「人材を紹介してほしい」という会社はすっかり減り、特に影響が甚大だった製造業を対象に、「採用」とは真逆の「人員整理」のニーズが急激に高まりました。
私は本社に呼ばれ、業績悪化によりやむなく人員削減をしなければならなくなった会社に、従業員の「評価制度導入コンサルティング」を導入する、解雇のサポートを担当することになったのです。

解雇通達の仕事をして、志半ばで挫折した人を見ていく中で、自分の目標や夢に挫折した人、挫折しそうな人に寄り添いたい、そう思うようになったのです。そこが私の事業の出発点でした。
その後、リーマン・ショックから2年後に退職し、独立することを選びました。
 

日本一女子高校生を集める事業へ

会社を立ち上げたとはいっても、
私自身に「自分がどうしても成し遂げたいこと!」があったわけではありません。

他の人のやりたい。なりたい。に参加させてもらい、
実現に向かって寄り添うことで役に立てると考えて
「想いを叶えるまでの道を一緒に歩もう!」という思いを込め「Shareway」という社名にしました。
 
具体的な事業が決まっていなかったので、とにかく色んな人たちの話を聞いていました。
その中で、ひとりの女子高校生に出会います。

私は進学校に通っているけど、本当はスタイリストになりたい。
でもそんな話は、学校の先生も、親ですら、まともに聞いてくれない。
なりたいものがあるのに、なり方がわからない。
誰も教えてくれない。誰に聞けばいいの?

なりたいものを目指してと言われるけれど、私たちには知らないことが多すぎる――。

せっかく夢を見つけたのに、誰もその夢を応援してくれず、否定されてしまう。
泣きながら話すその子を見て、「何か間違っている」と強く思いました。
そこから、新たな事業がスタートします。

勉強をがんばって、いい大学に進学して、大手企業に就職する。
女の子だったら、いい人を見つけて結婚して、子どもを生むのが「幸せ」――。

そんな古い価値観に縛られることなく、女子高校生たちが本気で願う「なりたい自分」に近づくためのプロジェクトです。

初代リーダーは、渋谷で泣いていた女の子が務めました。

ファッションデザイナーになりたい子たちがショーを企画し、プロスタイリストがサポートする。
ダンサーをめざす子たちのステージを、プロダンサーが一緒に作り上げる。

「なり方がわからないから」という理由だけで、無難な道を選んではいけない。
憧れの世界で活躍してる大人が、どんな仕事をしているのか、どんなやりがいを持って働いているのか、どんな生き方をしているのか。
それを体験した上で、自分自身の考えで進む道を選んでほしいという思いから、女子高校生たちが主体となって進めるプロジェクトにしました。

こうして生まれた『シンデレラフェス』は、日本最大級のJKイベントとして、現在も続いています。
VOL.6 2019年4月3日シンデレラフェスvol.6

そして、今は私の手は離れています。
「なりたい」を叶えるためには、もっと違う形でサポートする必要があると気づかされたからです。
 

10年続けた事業から離れた理由

初代チームシンデレラの発足は2012年。当時のメンバーは、すでにアラサーと呼ばれる年代になっています。
ある時、OGのひとりが言ったのです。

「私のピークは高校時代だった。キラキラした大人になれると信じていたのに、今の自分は全然自分らしく生きられていない」

あの頃、全力で「なりたい」を叶えようと生きていたはずなのに、社会の波に飲まれ、ひとりでは身動きが取れなくなっていたのです。

自分らしく生きたい。
どんなにそう思っていても、自分ひとりの力ではどうにもならない。

「もっと伴走しなきゃいけないんだ」と思いました。
途中で折れてしまう可能性が高いのだと。
チャレンジに失敗したときも、安心して戻れる場所を作ろう。
ずっと一緒に寄り添えるプロジェクトにしよう。
彼女の話を聞いて、そう強く思いました。

もちろん他にもいくつか理由が重なりましたが、薄々わかっていながら気が付かないフリをしてきた、
自分達のやりたかったことが出来ていないことが明確になったことが決め手となって
立ち上げからちょうど10年でこの事業から離れることにしました。
 

学校をつくる

0から離れた私たちが次に取り組む事業に、悩むことはありませんでした。

「学校をつくりたい」

自分でも方法がわからないことで先延ばしにしてきた想いに向き合う時がきました。
 
多くの10代の子たちと関わってきた私は、社会にとって、
大人たちが魅力的であることは大事だと思っています。

今は、何歳になっても人生を自分らしく楽しみ続けることが許される時代。

なのに、実現できないモヤモヤを抱えている人はとても多いように思います。

「自分らしく生きる」って、実はそんなに簡単なことじゃない。
社会的に、経済的に、マインド的に自立していないと、周りに流されてしまって自分らしい選択なんて到底できないからです。

本当になりたい姿は何かを一緒に探し、
「なりたい」を叶える方法をともに考え、
そのために必要なスキルの習得をサポートし、
活躍の場探しまでしっかり寄り添う。

そして、もしくじけそうな事があった時も、仲間同士で励まし合える場所を作る。

これが、「Wannabeプロジェクト」で取り組んでいる「学校づくり」です。

経営者として、利益を出すことを考えなくてはならない局面があったとしても、「なりたい」を叶えるためにがんばる人たちのためにならないような選択は、絶対にしない。そう心に決めて、事業に取り組んでいます。

世の中にはたくさんの「幸せの形」があります。
ずっと昔から言われ続けてきたステレオタイプの「幸せ」は、自分が求めていたものではなかった。
そう気づいた人、本当に自分が幸せと思えることは何かを見つけた人が、その思いを形にするまで、最後まで一緒に道を歩いていきたい。

そう思っています。

Wannabeスタッフのみんなへ

いつも一緒に事業を推進してくれてありがとうございます。

みんなの「なりたい」「こうありたい」はSharewayで叶えられていますか?

私がここに書いている内容は、私の正直な思いと、大切にしていることです。普段の私の言動とちゃんと一貫性がありますか?

もし、私たちの方向性がズレてきた。と感じたら
スタッフのみんな、関係者の皆さん、受講生・卒業生の皆さんもどうぞ指摘くださるようお願いいたします。

創業から11年、改めて、一人一人に寄り添った本当に役に立てる事業を作っていきたいと思っています。

森田吏
 

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