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#284 南鳥島の「鳥」は何の鳥?

日本最南端の沖ノ鳥島、日本最東端の南鳥島、そして先日は津波のニュースで何度も登場した鳥島(伊豆鳥島)・・・

伊豆諸島には、「鳥」がつく名前の島が多い。
伊豆鳥島や、南鳥島の島名につく「鳥」は、特別天然記念物となっているアホウドリだと言われている。
ちなみに、沖ノ鳥島は1931年に命名されたものの、名前の由来はよくわかっていない。

アホウドリは、伊豆諸島や尖閣諸島で繁殖しており、全長約90㎝、翼を広げると2m以上にもなる大型の海鳥だ。

英名はゴルフのスコア用語にもなっている「アルバトロス」。大きな翼を広げて優雅に滑空する姿からゴルフ用語として用いられている。

人間が容易に捕まえることができたので「アホウドリ」という失礼な名前がつけられたのだが、文字通り「頭が悪い」ということはなく、大きな翼が陸上の移動に不便で、すぐに飛翔できなかった点、人間に慣れておらず、人間が近づいても逃げる習性がなかった点などが容易に捕まってしまった理由だ。

アホウドリの美しい白色の羽毛は重宝され、19世紀後半に鳥島や南鳥島で乱獲が行われ、数百万羽のアホウドリが犠牲になったと言われている。

一時期は絶滅したと思われていたアホウドリだが、戦後に鳥島や尖閣諸島で再繁殖が確認され、特別天然記念物として指定される保護鳥となっており、
現在では数千羽に増えていると予想されている。

鳥島は火山島で、ひとたび大規模な噴火が起こると、島の生物が全滅しかねない状況になっている。

かつて1902年に噴火が起きた際は、当時の島民125名が全員犠牲となり、鳥島はそれ以来無人島となっている。

鳥島のアホウドリを噴火から守るため、2008年からアホウドリのヒナを小笠原諸島の聟島(むこじま)に移住させ、新たな繁殖場所にしようとする計画が進められている。

【目次】

【参考】


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