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#382 香川県はなぜ「うどん県」?

香川県と言えばうどん。
讃岐うどんは全国的にも有名で、香川県は「うどん県」とも呼ばれている。
では、なぜ香川県ではうどんが有名になったのだろうか。


1.空海が讃岐うどんの起源?

讃岐うどんの歴史は深く、平安時代までさかのぼる。

讃岐地方出身の空海が、唐へ渡った際にうどんの作り方を学び、帰国して故郷へ伝えたことが讃岐うどんの始まりと言われている(諸説あり)。
その際のうどんは団子状で、現在のように細長くなったのは室町時代とされている。

ちなみに空海は、満濃池の堤防で知られる土木工事の技術など、さまざまなことを日本へ伝えたことで知られる僧で、日本各地に伝承が残されている。

2.小麦の生産がさかん

讃岐地方は小麦の生産がさかんである。
瀬戸内地方は温暖だが降水量が少ない。
そのため、小麦の栽培に適した土地だった。

うどんの主原料である小麦の生産がさかんなことが、讃岐うどんが広まった最大の理由である。

3.塩の生産がさかん

うどんの生地には塩が練りこまれる。
瀬戸内地方は塩の生産もさかんだ。
瀬戸内地方では、瀬戸内海の大きな干満差を生かし、「入浜式」という独特の製塩がさかんだった。
讃岐地方でも入浜式の塩田がつくられていた。

4.いりこの生産がさかん

うどんを食べるのに欠かせない「つゆ」。
その出汁の原料が「いりこ」だ。
「いりこ」は片口いわしを乾燥させたもの。

香川県西部、瀬戸内海に浮かぶ伊吹島は、片口いわしの好漁場として知られている。

5.醤油の生産がさかん

「つゆ」に欠かせないもう一つの原料である醤油。
香川県は醤油の生産もさかんだ。
香川県は、塩に加えて、醤油の原料になる大豆の生産にも適している。
現在も小豆島や坂出、高松などで生産が行われており、全国トップクラスの生産量をほこっている。

このように、「小麦、塩、いりこ、醤油」という、うどんを作るのにかかせない4つの材料が安定して手に入ることから、香川県でうどんの生産が広まっていったのである。

【目次】

【参考】



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