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ONEPIECEイチ熱い島、WCI編から帰ってこれないー『最哀の戦い ルフィとサンジ』

こんばんは。皆様いかがお過ごしでしょうか。
お盆も終わりに近づき、夏も折り返し地点。個人的には、令和になっていきなり読み始めたワンピースにドハマってからはや1か月。

しがない大学生が自粛期間にこのクソデカ国民的海賊冒険譚に突然ハマッた経緯は前記事である程度まとめましたが、咀嚼しても咀嚼してもテーマがデカすぎて噛み切れない衝撃的な長編があり、もう一か月くらいその衝撃から帰ってこれていないのがしんどすぎて別途記事を書きました。

本誌やアニメで連載している現在のワノ国に到達するまで、いろんな島を訪れましたね。はじまりのフーシャ村、かの有名なアラバスタ、ロマン溢れる空島、衝撃のシャボンディ諸島、激動のドレスローザ。ワンピース読者の心のなかにはそれぞれの好きな長編があるかと思いますが、もちろん私にもあります。大きく分けて2つ。ウォーターセブン編ホールケーキアイランド編です。

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ウオ~~かっこいい。好きな長編の扉絵は痺れますね。
どちらもルフィと仲間との決別が描かれているというこの2つの長編。前者はウソップ・後者はサンジ。それぞれどちらも再び仲間として航海を続けることができますが、その大波乱の決闘は本当に冷や汗握るものです。

そしてこの記事では、二つのうち後者のホールケーキアイランド編、ルフィとサンジについて詳細に述べていきたいと思います。ウォーターセブン編ももっと読み込んでからゆっくり書きたいな.....!

サンジが一番好きなキャラクターなだけあり、ホールケーキアイランド編を読破してからしばらく経ちますがまだあのとんでもない衝撃破を受け止め切れていません。もはや受け止め切れないほどのデッカイ感情に白旗あげられるのが一周回って嬉しいくらいです。WCI編、ほんとどういうことだ。

☆彡はじめに【WCI編あらすじ】

サンジに届いた結婚式の招待状。それはサンジの出身家、ノースブルーを残虐な武力で制圧した人殺しの一族「ヴィンスモーク家」と四皇・ビッグマム家との政略結婚を示すものだった。
婿役として呼び出されたサンジは「必ず帰る」と手紙を残しひとり四皇・ビッグマムの居るホールケーキアイランドへ向かった。
サンジ奪還のため後を追うルフィ達は、ビッグマムの子どもたちに足止めをくらいながらも奮闘する。一方、かつての恩人や仲間を人質に取られたサンジはある悲痛な行動に。
四皇ビッグマム・北の悪国ジェルマ王国・そして麦わらの一味。三つの勢力の戦いがホールケーキアイランドで幕を開ける。

☆彡

・3年という長期に渡る連載、気合の入ったプロモーション

しかしホールケーキアイランド編、約3年にもわたって連載されただけあり、そのプロモーションも豪華。ギリギリまでフラットな目でみても、かなり激アツ展開となっています。アニメではルフィとサンジの再会シーンが一時間スペシャルになって描かれるなど堂々の盛り上がりを見せました。プリンの声優、沢城さんだもんな。気合。


ワンピース史上・最哀の戦い」。自分の好きなキャラクターの長編がここまで派手に描かれるって本当に貴重な経験です。ここまでしてくれるんですか?何度も言うけど3年分の冒険をほぼ2日で丸飲みしたので感情が渋滞どころの騒ぎではありません。この動画の煽り、一個一個スゲーんだ。「仲間との出会いが、おれでいいんだと思わせてくれた」。サンジくんの心の内をこんな短文に集約できるのほんと才能です。

現実時間にして約2年も続いた、サンジとの決闘。ギャ~~~~~~~~~~~~~~想像しただけで吐きそうです。私は本当に幸運なことにWCI編が完結したタイミングで読み進めることができましたが。この週刊連載という「人間がギリギリ生きる体裁を保つことのできる地獄」を作り上げたのは一体誰なんだ。こんな生殺しみたいな展開。ホントに尾田先生、悪魔

・オープニング曲「Hope」の歌詞から紐解くルフィとサンジ


このPV冒頭の平田さんの声エゲツねぇかっこいいから聞いてくれ

アニメのオープニングを歌うのはあの歌姫、安室奈美恵さん。頂上決戦編とかいう革命的長編のときに起用されたのも安室ちゃんでしたね。どんだけ気合入ってんだ。やっぱりどれだけクソデカ感情を吐露しても咀嚼しきるのは無理なんじゃないかと思ってきた。気合。

「航海を経て深まる仲間同士の絆、そして、その絆が限りない力となり、未来への答えを導く希望の光になることを歌いました。「ワンピース」の魅力を引き立てる楽曲になれば嬉しいです。」 -安室奈美恵

アニメイトの記事から引用した安室奈美恵様のお言葉。「未来への答えを導く希望の光」。サンジという仲間は、というかワンピースにおける仲間の意味は、安室奈美恵様にここまで言わせるか。これ冒頭の歌詞で既に言ってるんですけど「絆」が「力」になるんですよ。その絆の強さは、この航海を見届けた誰もが分かる。何にも代えられない、ただひとつの強さ。そんな感情を出だし5秒一発で伝えてくれるこの歌ほんとにとんでもないです。

疾走感溢れるアップテンポなメロディは、途切れることのない「ワンピースらしさ」。このルフィとサンジの決闘もまた、ひとつなぎの「ワンピースらしさ」をつなぐ大切な1ピースなのです。WCI編、評価されてる理由のひとつに「海賊漫画っぽくなった」という声も聞いたので、冒険らしさがより増す手助けとなった楽曲なのです。

☆彡

ちらっと書きましたが、注目したいのはそのトンデモネー歌詞。雄大なメロディに乗せられたその言葉たちが表すのは他でもない、ルフィとサンジ、仲間の絆。もちろん、仲間との絆を表したこの歌詞は麦わらの一味のどのメンバーにも当てはまると思います。ピックアップしたい歌詞しかないのですが、頑張って厳選しました。(厳選・・・?)

君への想いが高鳴って限りなきチカラ生まれる

一発目からこの歌詞で殴ってくれるの最高ですよね。「君」というのはここではやっぱりルフィにとってのサンジのことに聞こえます。料理人として、戦いの左腕として、そして仲間として共に航海を続けてきたサンジへの想い。長く険しかったこれまでの航海のことを思うとこの表現は大げさなんかじゃないな、と思うのです。また、この歌詞はサビのたびに現れるMAXの破壊力を持っているので一曲聞き終えた頃には命からがらになります。

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サンジにとってもルフィは命を懸けてでも守りたいと思う、大切な仲間であり、恩人。スリラーバーグでバーソロミュー・くまと対峙した時もゾロ同様、ルフィ・そして仲間のためにその命を差し出そうとしました。お互いの存在が、限りない力になる。こんな賛辞は、他にはありません。

探すことを諦めたの 独り闘い続けるの
ねぇ どんな未来覚悟したの 夢はもう手にしたの

お互い様の、ばかげた夢。諦めたわけがない。あの時の誓いを、この2人が忘れるはずありません。どんな時も全てを曝け出してきたかけがえのない仲間。そんな存在のためを思って貫き通そうとした孤独も、ルフィの前では叶わない。”夢はもう手にしたの”、答えは分かっている、だからこそ問う、この優しい歌詞が本当に暖かいです。

青く広い世界の果てに 君と目指したい場所がある
進みゆく航路なら 遠い昔 もう決めていた

イヤ〜!頭が割れそう。安室ちゃん、いや、安室ちゃん様。本当にまさにそういうことが言いたいんです。「君と目指したい場所」。ルフィにとって、海賊王という夢の果ては、「仲間と目指したい場所」と同義。そしてその仲間に含まれたサンジも勿論、ここで切り離すわけにはいかない。バラティエでの出会いが遠い昔に思えるような怒涛の日々での、変わらない約束。果たさなきゃいけねえ。海賊王という夢は、サンジも一緒に叶えてこそ果たされる夢なんだと突き付けられるような歌詞です。

こっから2番。

ねえ 独りきりで背負う前に この手を掴んでよ

この部分はこの歌の中で一番ルフィとサンジっぽいなと思いました。
前半の海でも目立ったサンジの単独行動。そして今回ついにひとりで飛び出した、祖国との決着。サンジはいつだって、独りきりで背負おうとするのです。そんなサンジに手を伸ばしてくれるのはいつだってルフィで、サンジもまたその手を取ってきました。ウソップとチョッパーほどウマが合うというわけでもなければ、最初に出会った仲間のゾロほど特別というわけでもない。だけど言葉にはできない奥底の感情で繋がっている、そんな仲間。必ず助ける。救いの手を差し伸べる方も、伸ばした手をつかむ方も。この時の二人に生まれたより強固な絆が、海賊王への、オールブルーへの夢にまた一歩近づけたと思うと感動せざるを得ないですね....


まだ見たことのない海へ We are Hope

あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

かつての海で、お互いの夢を共有したふたりの青年。最初の出会いも、待望の再会も、ふたりでした。ちょっとだけ異色な船長と仲間の関係。だけど、かけがえのない、大切な守るべきもの。

まだ見たことのない海は、この大海原を渡る理由のすべて。お互いという名前の希望を胸に前へ進む仲間たちの姿が見えるようです。

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青く広い世界の果てに 君と還るべき場所がある
僕たちは永遠に遠い昔 そう決めていた

Hope、堂々のラストフレーズ。とどめのパンチがすげぇのよ。君と還る場所、それは勿論、サニー号。あるいは、夢を叶えた先の、遠いどこか。永遠...この二人なら永遠だって誓えるかもしれません。バラティエでの運命的な出会いから、遠いところまで来ました。ジンベエも加わった麦わらの一味10人、その夢を叶える日まで、見届けたいという気持ちが強まるばかりです。

全体を通して、"君と本気で心ぶつけ合った喜びも" "まだ届かない君の声が無力な胸を押しつぶす" "そっと祈ろう" など、優しい言葉で紡がれる歌詞はWCI編で描かれるサンジのはかない弱さと重なります。本当は、この場でだれよりも強くありたかったであろうそのやりきれない思い。届くよ。大丈夫、届く。ルフィが手を伸ばしてくれるから、大丈夫だ。

「Hope」、聞けば一瞬であのホールケーキアイランドへの冒険へ誘ってくれる、そんな力のある楽曲。つらい、苦しい。だけどやっぱりロマンがあって、ワクワクと楽しさが勝ってしまう。そう考えるとなんだかワンピースという冒険、そして作品の醍醐味がすべて詰まったような曲に思えてきます。歌姫、本当にありがとう。今日もおいしいごはんを食べてくれ。

ここからは本編、いくつかセリフをピックアップして述べていこうかなと思います。

・コックとして、仲間として サンジの「生きる意味」

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第844話 ルフィVSサンジより。サンジにとってコックという職業は、かつての牢獄を飛び出す起爆剤にもなった彼の代えがたい願い。そのコックとしての腕だけならまだしも、仲間としても、仲間として絶対に放さないとまで言ってくれている、自船の船長。そのルフィを裏切らなければいけない、この時のサンジの気持ちを考えたら胸が痛くて止まりません。

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ルフィもまた、命を担う料理人、そして共に航海をしたいと思う大切な仲間、その両方の意味でサンジを引き戻そうとします。料理人という存在意義と、オールブルーという夢。サンジの生きる意味が完全にルフィに掌握されてしまっていることが分かった時鳥肌が立ちました。

料理人という何にも変えがたい役割。その手を使わないために戦いの武器として選んだ足で、仲間を傷つけてしまう、あまりにも哀しい戦い。夢だと思っていたグランドラインに入る前から共にやってきた仲間に、下級海賊だなんて思ってもないことを言ったうそつき、サンジ。”仲間に飯を食わせる”というサンジにとっていちばんの幸せさえ、手放してしまいかけたのです。

・第844話①「痛ェのはお前だろ!!!」

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えっ・・・・?そんなことある?

同じく第844話「ルフィVSサンジ」より。このシーン、何百回みても泣きます。ルフィからの強すぎる言葉。怒涛、怒涛、怒涛の三連続アッパー。ホントに死ぬかと思いました。ここのルフィの言葉、サンジ担じゃないノーマルなファンからしても痛ぇほど突き刺さるセリフの連続で。あのルフィがそもそも自分を蹴ることをとがめない時点でヤバいんですよね。そりゃドン!も出ますわ。

「痛いのはお前だろ」、この言葉を即答したルフィ。そう、こんなの、読んでいる誰もが分かるのです。あのサンジがそんなこと本心で言うわけないと。決闘決闘と言ってますが、ウソップとの決闘とは違ってルフィ一度も手上げてませんから。手を上げないことが一番つらいの、きっとわかってるんですよね。怖。
ルフィたちを守るための、限られすぎた選択肢の中でやさしいサンジが選んだ、最後の嘘。その先の最善のために自分自身を犠牲にできる、サンジが取った悲痛な行動。誰が見ても分かる。だけど、言葉にしなければ伝わらない。そういった上での、この言葉です。一般人の思うルフィの強さは、思いを言葉にできるところ。そしてそれは、この時のサンジができないこと。この二人は知らず知らずの間にお互いの弱さを埋めるような形で戦いの旅を続けていた事をこの一連のシーンで居たいほど突き付けられて、脳が完全に処理落ちしました。ちなみにアニメのタイトルは「哀しき決闘 ルフィVSサンジ」。もうやめてくれ。

・第844話②「お前がいねェと‼︎おれは 海賊王になれねェ!!!!」


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えっ…そんなことある??

この言葉、ページ見開いた瞬間に脳がカチ割れるような衝撃を受けました。「お前がいないと海賊王になれない」。この言葉がどういう意味か、80巻分の航海を経た今はあまりにも重すぎるのです。「海賊王になる」というただひとつの夢のために、兄の死も、仲間との別れも、旅先で救われた数々の犠牲をも超えてきたルフィという男。その男から放たれたその言葉は、どんな鎖よりも重い。読者だってわかっていたはずです。サンジはこんなところで離脱するようなキャラクターじゃないことくらい。だけど、ルフィにこの言葉を言われてしまって改めて気が付きました。誰がなんと言おうと、ルフィが夢を叶えるその時にはサンジが傍にいるという紛れもない事実に。そりゃドドン!も出ますわ。

・第851話 「シケモク」 サンジの絶望


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この・・・サンジくんがタバコに火を付けられなくなった時って、大体相当のことが身に起こった時のことなんですよね。一番に信じたかった仲間さえも裏切った窮地で、世界の何もかもに裏切られたような、絶望。言葉にもできないような痛々しい涙、だけど今までみたどのサンジよりも美しい表情。尾田先生、もうやめてくれ。散々泣きながら読んできたワンピースの中でもやっぱりダントツで大泣きしたシーンでした。

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最後の希望、プリンに渡すつもりだったピンクのバラの花束。おそらく花言葉は、「あなたに出会えた事の心からの喜び」。全感情のすべてがからっぽになったような、そんな苦しさ。あの時ばかりはプリン本当に許さねぇと思ってました(笑)

・姉から告げられた告白 誰よりも優しい男、サンジ


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第852話より。唯一のサンジの痛みを理解できる姉、レイジュから放たれた言葉には相当の重みがあります。出来損ないの失敗作は、言い換えれば人間としての成功作。ジェルマの戦士たちが奪われた”感情”のすべてが、サンジひとりに詰まっている。そりゃ、底無しに優しくもなる。底無しに優しいからこそ、こんなにも苦しい思いをしている弟を見て、ジェルマと共に滅びる道を選ぶレイジュ。この姉弟は美しさの塊なのか。脱獄のときも、最後に背中を押してくれた、唯一の姉。大きい声では言えなくても、変え難い感謝があるのだろうなと思います。

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ソラが残した、決死の希望。その”感情”は、夢を諦めないための希望の灯となってサンジの中に在り続ける。サンジが生きるということは、ソラの想いが生き続けるということ。自分の作った料理を心から喜んで食してくれた亡き母のためにも、サンジはルフィの船のコックとして、前へ進み続ける理由がありました。

・第856話 「ウソつき」 激動の再会

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本音を言えよ、が間髪なく出てくるルフィも恐ろしいですが、サンジ、ここで言えたのは本当に偉かったです。クソお世話になりましたに次ぐサンジの名シーンかと思いピックアップしましたが、この後のルフィのセリフも個人的にはすごく好きです。

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それがお前だろ!!!」という力強い言葉。ルフィって直感で生きているようでこういう、こういう人っていうある程度の定義も持ち合わせているんですよね。ホールケーキアイランドから脱出する時もジャッジに対して”あいつなんでサンジのいいとこ言ってんだ?”と言っていましたが、ルフィの中でそういう解釈があることに新鮮にビックリしました。そしてルフィの中にあるサンジという男もまた、あまりにも優しすぎるのです。どこまで本能で言ってるのか。どこまで分かって言ってるのか。冒険を重ねるごとに成長するルフィという男の発言は、どんどん深いものになっていきますね。

・第891話「信じられてる」 ルフィとサンジの絆

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えっ、そんなことある???

信じてる、ではなく、信じられてるという確信。この二人が似てると思ったことはあまりないのですが、こういう土壇場で繋がってしまうとあぁそうか...と天を仰ぐような気持ちになります。衝撃続きのトンデモモンスター、WCI編。ぜんぜん油断させてくれません。世間的に20数年と共に旅をしてきたかけがえのない仲間との「決別」が、もう新世界も半ばのところでこんなにガッツリ描かれるなんて誰が思うか。そんで、こんな展開になるなど誰が思うか。

WCI編、もといサンジ奪還編はそのかわいらしい島の名前とは程遠い、コテコテの地獄ストーリーです。まるでひとりの体で受け止めきれないほどのデッケェ感情がそこにはあるのです。毎日毎日、ここのルフィとサンジの掛け合いを脳内で反芻してはえっ?と新鮮に衝撃を受けるほど、この長編はバケモノです。

・第902話 「END ROLL」 プリンというキャラクター


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そんなことある????????

ないよ。さすがに面白さが異常。最初は「この女本当に許さん」と憤りが止まらなかったプリンでしたが完全に手のひら返しました。健気すぎる。そして全サンジ担の感情を代弁するようなこの想い方。100点ですホントに、100点です。ヤベーよ。「最後のお願い」から始まるプリンのエンドロール。いままでのワンピースとは何か違う。何かが起こる。まさか。その予想はコミックスの中で現実となり、あまりにも切ないラストを迎えたのです。

よく頑張った。本当によく頑張りました。プリンが抱いた感情の全てを、サンジファンも抱えて生きるぞ、という気になってしまいました。サンジさん、女好きが治って一途になってしまうと本当に隙が無くなってしまう。前記事でも述べましたが、サンジはキャラクターとしての出来が良すぎるので、女好きくらいの致命的な欠点がないとやってられない。漢の中の漢のゾロとは対照的、しかしチョッパーやウソップ、ナミのトリオから圧倒的な信頼を受けるほどの確かな強さ。それでいてその根本のやさしさが滲みでているような人間。

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ナミとも、ロビンとも違う新たなタイプの女性キャラクター。女を愛してきたサンジを、はじめて公の場で愛した女の子。そしてこの最後のシーンのためだけに用意された、悪魔の実の能力。さすがにこのヒロインのキャラメイクはできすぎなんですよね。

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フィアンセ役までもが良かった。どうなってんだホールケーキアイランド。


☆彡さいごに

気づけばまあまあのテキスト量になってしまいました。ジェルマ王国のことやカタクリ戦、キャロットのことなどまだ書き足りないことは沢山あるのですが、ひとまずここまで。書いていて改めて感じさせられた、これまでの作中でフォーカスして描かれることのなかった、ルフィとサンジ、ふたりの絆。その強さは想像を超え、ワノ国へ堂々の冒険の続きに繋がりました。登場メンバーがドレスローザチームを除いた一味メンバー半分&ミンク族という完全体の一味ではなかった今回の長編。だからこそ、船長との絆をより鮮明に感じられるストーリーでした。

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ワンピース、ホールケーキアイランド編。震えるほどに面白く、怖いくらいに脳内に棲みつく魔物。きっとワンピースという船旅が終わるその時までこの恐ろしさが続くのかと思うと今から背筋の凍る思いがします。
だが構いません。ルフィ・サンジ。どうか、仲間とその夢を叶えてくれ。ばかげた夢を、オールブルーを見せてくれ。
ここまで読んでいただきありがとうございました!ワノ国の展開も楽しみだ~~!!


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